本人の面と向かって死刑宣告は誰でもイヤ
先週、死刑が求刑されていた裁判員裁判(耳かき店員ら殺害)で、無期懲役の判決が出て(確定)、
やっぱり、本人の面と向かって死刑って言うのはイヤ
なんだなあ、って思ってたら
横浜地裁で16日、裁判員裁判で初めての死刑判決が出た。
そしたら「裁判所としては、控訴を勧めたい」という裁判長の言葉で締めくくられていて、
もう
ほんとに本人の面と向かって死刑って言うのはイヤ
なんだなあ、って思った。

裁判長の言葉っていっても、裁判長が1人でそう思ったわけではなく、裁判員みんなの思いの代弁であろう。
判決出しといて控訴を勧めるっていうのは何かたらい回ししてるようで、無責任な感じがするが、
控訴審or上告審が死刑を回避すればもちろん、死刑を宣告しても、最終的に死刑を宣告したのは自分達ではなくなるわけだ。

そんなにイヤなら死刑にしなければいいのだが、これがそうとも言えないのが難しいところ。
「加担したくはないが、日本には死刑がある。量刑の公平さを考えないといけない」とう裁判員の一人の言葉はうまくその辺の難しさを言い表していると思う。
確かに今までの判例との均衡という点では、今回の横浜の事件も東京の耳かき店員の事件もバランスを失してはいないようだ。職業裁判官であっても出したであろう範囲内に収まっている。
刑を分けた決め手は、金がらみの計画であったと言うことと、方法の残虐性にあるのではないか、と、一応俺は見ている。

ところで、仮に控訴したとしてもだ。
控訴審は裁判員の判断をなるべく尊重するように、という最高裁の通達が回されている。
結局「裁判員が死刑って言ったから」的な言葉が控訴審の判決にも入るんじゃないかなって俺は予想する。
本人の面と向かって死刑って言うのは誰でもイヤ
なのだ。

本当は、死刑判断の責任は、裁判員にとどまらず、社会を構成するみんなが分担すべきものなんだけど、
いや、死刑に限らず、死刑にしなかった場合の遺族の悲しみや犯罪者のその後の更正なんかもみんなで分担すべきものなんだけど、
なかなか、そーゆーものは重いから、やっぱりみんな背負いたくなくて
犯人が悪い、とか
死刑にしない裁判官が悪い
とか言って、逃げてしまう。
そのような判決によって自分にもたらされている平和な生活を、至極当然のものとして考えてしまう。

みんなで背負うのすらイヤなもんを数少ない人たちで背負うこと。
その重さをちょっと考えてみたが・・・

うーん
やっぱ自分はなるべくやりたくないなー・・・(^-^;
by k_penguin | 2010-11-18 00:07 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ういろう at 2010-11-21 21:33 x
お久しぶりです。
学生の頃、死刑執行のニュースを新聞で読んで登校するとき気が重かったです。
友人に「1億2千万人の1人として、私もボタンを押したんだよね」と言ったら、
「あなたはおかしい」と言われました。

では死刑囚は誰に殺されるのか。
子どもの頃は、裁判官が六法全書を振り上げて、
その角で死刑囚の頭を強打する漫画チックな図を思い浮かべていました。
要するに、法律が殺すのか、裁判官が殺すのか、法相が殺すのか、
検察官が殺すのか、原告が殺すのか、刑務官が殺すのか知りたかったのです。

国家が殺すなら、私も国家を形成する要素でありますから、当然人殺しをしている。

多くの人が同じ気持ちかと思っていたら、案外そうでもないらしい。
私はこの「嫌な気持ちになること」はある種の責任ではないか、と思うのです。
Commented by k_penguin at 2010-11-21 23:18
ういろうさん、お久しぶりです。
学生時代から死刑について考えていたとは、すごいですね。
私の子供の頃は「死刑」と言えば、こまわり君でした。
あれは言うもんであって、実際にやるものというイメージじゃなかったですね。

死刑反対の方がよく死刑を「国家による殺人」と言ったりしますが、
この言葉を言う人はなぜか自分が国家を構成する国民ではないかの様な口ぶりのことが多かったりします。
政治的論争の具として使うだけの方が多いのは残念に思います。

>「嫌な気持ちになること」
 あれは妙なものですね。
別に自分に何かできるわけでもないのに
なぜか申し訳ないような気持ちになります。
それが責任と呼べるものなのかどうかは分かりませんが、
なにか大切な物である、という心持ちはしますね。
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法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。
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