「非実在青少年」反対論につっこむ

東京都の、非実在なんちゃらの条例は反対論が盛り上がったおかげで今回は否決される見通しなので、今さらこーゆー記事書いてもアクセスは見込めないだろうなあ。
なんて思ったが、つぶろぐの方でいくらかやりとりをしたおかげで「非実在青少年」条項に対する反対論についてのツッコミがおおざっぱにまとまった。

最初に言っておくが、別に俺は賛成派でもないし、反対派でもない。前にも書いたけど。
現実に通用しそうな制約案が自主規制として出ればそれに乗っかって反対したいが、反対派の多くがそんなこと考えていなくて、「今までと同じでいいじゃん」とか言ってる現状では反対案はとれないので、次回の規制案に乗るしかないかなー、
なんて考えている。
それじゃ、つっこみ。


1 「萎縮効果」と行政の濫用の危険の混同

「萎縮効果」(chilling effect)とは、刑罰や規制を定める法令の文言が不明確であったり過度に広汎であるため、その法令の適用を恐れて、本来自由に行いうる表現や行為が差し控えられることである。
表現の自由は性質上萎縮効果を受けやすい権利といわれている。
つまり、萎縮効果は、規制法令の存在それ自体から生じるものである。

これに対して、行政の濫用の危険はその名の通り、行政権が行使されるときに初めて起きることである。この点で萎縮効果と違う。
法令の文言が不明確・広汎であることは濫用の危険の1つのきっかけではあるが、それ以上に、「政治的意図があるとき」が専用の大きな動機になることは言うまでもない。
そして行政権の「政治的意図」の標的となる表現とは、まず「政治的表現」であって、性表現は考えにくい。


行政の濫用の危険と「萎縮効果」の混同は、いわゆる人権派の論陣で良く行われる。
意図的なのかもしれないし、単にその辺がずぼらなのかもしれない。
なんにせよ、常に公権力が悪いことをしていることにしておきたい方々がよく行う。

以下は
日本漫画家協会が発表した、東京都青少年健全育成条例改正案に反対する声明の第3節である。
 青少年を健全に育成することは万人が望むところであり、当協会も切にそれを願うものであるが、このたびの改正案による基準では、本来一般書として販売されるべき作品にまで規制が及びかねない表記となっており、創作者の立場からは到底容認出来ない。

ここでは青少年の健全な育成という目的には賛成していること、そして、「萎縮効果」の危険が指摘されている。
次の節では
 新たな規制対象作品を、これまで以上に第三者による判断によって生みだすことは、どれほどの手続き、公平さを持ってしても、結局その判断は主観的にならざるをえず、適用される側の過剰な自制が働く結果として表現規制につながってしまう。

要するに「お役所じゃ良い物と悪い物の区別ができない」と言っているのであるが、行政権の濫用とは繋がらない言い方をしていることに注意して欲しい。
安易に行政権の濫用を言うことは左翼色が出るので、論陣として適切ではないのだ。

単にマンガ文化を守りたいだけと思われる人が、行政の悪だくみに使われる的なことを平気で言ってるのを見ると、
なんか、「だまされてんなー」って感じがする。


2 青少年保護条例の趣旨と児童ポルノ法の趣旨の混同

青少年保護条例は、その名の通り、「青少年」の保護が第一目的であって、「児童」の保護は間接的なものに過ぎない。
少し考えてみれば分かるが、「児童」を本当に保護したいのであればポルノ規制の対象を青少年に限っては効果がない。問題行為をするのはむしろ大人だから。
「児童」の保護が第1次的なものであれば、「非実在」の児童ポルノを規制することは関連性が薄く、間違っているが、そうではなくて、
(自律の能力が低く、安易に模倣するとされる)「青少年」が児童に対する性犯罪というより悪質な犯罪に走ることの防止と解すれば、「非実在」の児童ポルノ規制も関連性が薄いとは言えず、間違っていない。

この辺の混同は、もしかしてアグネスおばちゃんのせいかもしれないね。

 
3 ポルノ規制により、逆に犯罪に走る者がいるという指摘
 
ポルノ規制は、児童性愛の傾向を持つ者の治療が目的ではない。
治療方法は法律が決めることではない。
青少年保護条例の目的は、代替物を使って欲望を発散して行動を抑制する能力が低い(と考えられる)「青少年」が行動を起こさないようにすることである。
ポルノ規制により、逆に犯罪に走る者がいたとしても、その数が規制により犯罪を起こすことを止めた者の数より少なければ法の目的は達成できている。
つまり、反論するならば、
ポルノ規制により、逆に犯罪に走る者の数の方が多い、というデータを示さなければならない。

ただし、規制により犯罪を起こすことを止めた者の数の方が多い、というデータもまた無い。
つまりこの点については水掛け論になる。

規制しても児童に対する性犯罪が減るという確たるデータもないのになぜ規制するか、というと、
・・・何もしないよりはまし、と考える者が多いからである。



そしてこれらの問題以前の根本的な問題だが、
児童ポルノ法にせよ、「非実在青少年」条項にせよ、全く何もないところから湧き出てきたわけではない。
児童を対象とするポルノを規制せよ、という声があって、それにこたえる形で出てきたものだ。
「非実在青少年」条項に反対するのであれば、その規制の要求にどう答えるか、というところまで論じなければ実際に使える反対説とはならない。
児童ポルノを規制するとしても、行政によるものではなく、今まで通り自主規制にするべきだ、というものでも良いし、
児童の性を保護するためには漫画やアニメの児童ポルノを規制する必要はない、別の手段の方が効果的だ、というものでも良い。

 それで相手を説得できさえすればね。

ここで、「相手」というのは、EUなどの外国だ。
学校から出てきた小学生が1人で道を歩いていたら、すぐさま警察に保護され、親は保護義務違反で警察に呼びつけられる、というお国柄(フランス)の国を含むあちらさんは、
日本の「HENTAI」アニメやゲームの流入に大変お困りのご様子なのだ。
そんな方々が「今まで通りで良いんだYO!おいらはそれでうまくやってるぜ!」なんて理屈で納得してくれるとは思えないのだが。

「反対説」は、都条例の「非実在青少年」条項に文句を言う、という点だけがはっきりしているが、条例のどの点について反対であるかもはっきりしないものが多く、
それに加えて、国際社会からのクレームに対処することまで考えている者は皆無といって良い。せいぜい「陰謀論」を言うだけだ。

自分の好きなものを守りたいのであれば、ただやみくもに反対を言うのではなく、現実を視野に入れて論じなければならないと思う。
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by k_penguin | 2010-06-01 23:26 | エンタテイメントと法 | Trackback | Comments(38)

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Commented by 通りすがり at 2010-06-02 01:25 x
>ポルノ規制により、逆に犯罪に走るものの数の方が多い、というデータを示さなければならない。
「非実在青少年」「児童ポルノ」で検索かければ、いくつか参考になる話が出てきますよ。
どう判断するかはお任せします。
Commented by k_penguin at 2010-06-02 01:31
データが示せていれば、それでいいです。
そのデータの信頼性の話はまた別になりますが。

ワタシが記事で批判しているのは、
「ポルノ規制により、逆に犯罪に走る者がいる」という事実を示すだけで完璧に反論ができた、と思っている人達です。
Commented by はあ? at 2010-06-12 07:18 x
おいおい、つぶやきだけに反応して書いたことが丸分りのお粗末なエントリだな。
規制反対派の論客のブログなんてロクに見てもいないだろ。
上から目線で語ってさぞ気持ちいいのだろうが、俺にはオマエがサル山からウンコ投げてる間抜けなサルと同じに見える。
Commented by k_penguin at 2010-06-12 13:02
あなたのような小学生並みの悪口しか書けない方々の
ブログを読む必要はないと思います。
Commented by ヒポポ at 2010-06-12 22:16 x
少し思ったことを
そもそも実在・非実在にかかわらずポルノなどの性描写や暴力描写に影響される人間はなんらかの素質を持っており大多数は見たとしても影響を受けないというのは学術的に明らかにされています。と考えると青少年が犯罪に走ることの防止としては効果が薄いように思えます。そうすると立法の根拠としては問題があります。 
Commented by ryo at 2010-06-12 23:41 x
用語の定義くらいきちんとしてください。現行及び改正案として提出された東京都青少年の健全な育成に関する条例では、「青少年」とは18歳未満の者をいいます(2条1号)。<「青少年」の保護が第一目的であって、「児童」の保護は間接的なものに過ぎない。>なんて、何を言ってるのかさっぱりわかりません。青少年健全育成条例が対象としているのは18歳未満の者ですから、「児童(小学生以下の者?)の保護が間接的」なんてことはありません。

また、東京都の出した解説によれば、今回の条例は都内での区分陳列徹底を義務づけるものであって、「児童ポルノを規制」なんて話ではないし、「国際社会からのクレーム」なんて関係ありません。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 00:17
>ヒポポさん
>ポルノなどの性描写や暴力描写(中略)
>大多数は見たとしても影響を受けないというのは学術的に明らかにされています。
 
判例は「有害図書が一般に思慮分別の未熟な青少年の性に関する価値観に悪い影響を及ぼし、性的な逸脱行為や残虐な行為を容認する風潮の助長につながるものであって、青少年の健全な育成に有害であることは、既に社会共通の認識になっているといってよい。」(最判H元.9.19)
と、述べています。

果たして学術的にポルノと少年の犯罪が関係ないことが「明らか」なのかどう走りませんが、
すくなくとも社会一般には関連がある、と考えられている以上、
規制は要求されるでしょう。

そのへん、死刑と犯罪抑止効果の関係と似ています。
死刑による犯罪抑止効果はないと明らかにされているそうなんですが、
一般にはそう考えられていなくて死刑制度存続が求められている以上、
死刑制度は必要だといわざるを得ないということです。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 00:26
ryo さん
私は青少年保護条例の趣旨と児童ポルノ法の趣旨を混同されている論者を批判しています。
用語も青少年保護条例の趣旨としての「青少年保護」と児童ポルノ法の趣旨としての「児童の保護」にあたります。
そしてこれらの保護の対象たる権利内容は異なります。
つまり

<「青少年」の保護が第一目的であって、「児童」の保護は間接的なものに過ぎない。
「青少年が今後の人生を台無しにするような犯罪を犯すことからの保護」が第一目的であって、「児童の性被害者となることからの保護」は間接的なものに過ぎない、ということです。
だから
>「児童ポルノを規制」なんて話ではない
という点は同意見です。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 00:26
「国際社会からのクレーム」については、
誰か釣れてくれるかな? と、待っていました。
ありがとうございます。

確かに直接の関係はないかと思います。
しかし国際社会からのクレームが無い、
とは決して言えない状態であることはご存じかと。
最近の警察による児童ポルノに対する取り締まりの強化は、国際社会からのクレームに対応しようとする動きです。
そして、世界レベルでも経済力の強い東京都(東京都のGDPを出してみると、カナダ以上なんだそうで)が、
国レベルの動きに全く無関係でいられるわけもないと思います。

考えてみれば国内レベルではマンガやエロゲを規制したいという声が
最近特に今まで以上に高まった、という事情は無いと思います。
今回の動きの元は国際世論にあると思うんですよね。
外国が文句言うのを止めれば、確実に都条例は立ち消えになると思います。
Commented by ヒポポ at 2010-06-13 02:12 x
ちなみにポルノと犯罪は大きな意味では関係があります。しかし、重要なのは大多数には影響がないこと影響がある人間はポルノが直接の原因ではなく家庭など周囲を取り巻く環境にその原因の根幹があるということです。

国際社会からのクレームがなくなれば立ち消えになると言うのはどうでしょうか。まずもって文化の違いからポルノの定義自体が違います。早い話日本が輸出しているコンテンツはかなりポルノと認識されています。例で言うとポケモン、クレヨンしんちゃんなど。よって日本がコンテンツの輸出国である限り国際社会の批判は無くならないでしょう。そもそも宗教的タブーの無い日本だからこそこのような漫画などの文化が育まれたのであって諸外国では日本のような状況にはなり得ません。故に批判は無くならない気がします。

ちょっとした疑問なのですが如何に経済的に強かろうと一地方行政が国レベルの動きに出張るのはどうなんでしょうか?
Commented by ヒポポ at 2010-06-13 02:24 x
追記なのですがこの条例の問題を考える場合天秤のイメージが良いような気がします。つまるところ規制することによって生じる不具合より得られる法益が上回るかということです。結論としては現状の条文では先に言ったように効果が不明であるにも関わらず生じる不具合が大きすぎるということではないでしょうか?この場合立法の根拠としては問題があります。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 02:56
ヒポポさん
>国際社会からのクレームがなくなれば立ち消えになると言うのはどうでしょうか。
 上記の理由として
>日本がコンテンツの輸出国である限り国際社会の批判は無くならないでしょう。

と、主張することは論理的に繋がっていないと思います。
まあ、日本がコンテンツの輸出国である限り国際社会の批判は無くならないだろう点は同意ですが。


>一地方行政が国レベルの動きに出張るのはどうなんでしょうか?

出張ってませんよ。都条例ですから、あくまで東京都の中だけの話です。
まあ、他の自治体が事実上右へならえするかもしれませんが、それは各自治体の問題です。
私が言っているのは、この国際化された社会では
東京都の条例といえど最早東京都の中だけの事実を立法の基礎とする事実とすることはできないであろう、ということです。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 03:03
>天秤のイメージ
それは法律的には「比較衡量論」と呼ばれるやつですね。
一般に表現の自由の規制にはもっと表現の自由を大切にする基準を使うべきとされているのですが(プライバシーや名誉が対立利益である場合を除く)・・・

まあ、それはいいとして、その天秤を使うと、
片方の皿には
「家庭など周囲を取り巻く環境にその原因の根幹がある」ポルノによって犯罪を起こす危険のある少数の青少年が、犯罪を犯さない。
がのって、もう片方には、
大多数の(周囲を取り巻く環境に問題のない)人が、エロマンガやエロゲの一部ができない。
が乗るわけですね。

・・・どっちが大切ですか?

あ、ちなみに、
ポルノによって犯罪を起こす危険のある人がいる、というのは、
ヒポポさんのコメントから引っ張ってきた事実ですよ。
犯罪を犯す原因の根幹がポルノになくても、ポルノを除けば犯罪を犯さない、という程度の条件関係さえあれば犯罪抑止の理由になります。
Commented by ヒポポ at 2010-06-13 11:48 x
>犯罪を犯す原因の根幹がポルノになくても~
恐らくそうとられるとは思いましたがそれはどうでしょうか?そもそもポルノは直接の原因ではないのです。広い意味でと言ったのは例えば素質を有している人間にとっては日常接するありとあらゆるものが切っ掛けになりうると言うことです。刃物を手にして殺人を犯したり暴力をあつかったドラマなどを見て犯罪に走ったり仮にこういった所謂社会不安によって規制法を作った場合際限はありません。ありとあらゆるものが規制されてしまいます。

それと比較衡量論についてですが今回の場合天秤の片方は管理人さんの言うエロンマンガ云々ではなく
あらゆる表現、描写所謂「表現の自由」がのります。表現の自由はクリエーターの権利ではなく一人一人の権利です。条文をお読みになっていれば分かると思うのですが現在の条文では我々がこうして議論をすることさえもできなくなるでしょう。この場合法益を完全に上回ります。
Commented by k_penguin at 2010-06-13 12:53
私はヒポポさんのコメントから、
何と何を比較衡量すべきかの、双方の利益を出したのです。
それが違うというのなら、何と何を比較の秤にかけるのかあなた自身が示してください。


>天秤の片方
この条例はポルノ規制であり、しかも青少年に対する販売についてなのに、
なぜいきなり「表現の自由」全部を秤にのせてしまうのですか?
「表現の自由」にはTV局の放送の自由や、政府情報の公開を要求する権利まで含まれるのですよ。
この条例によって、これらにどのような不利益が生ずるのでしょうか?
単なる人権侵害の社会不安で法律の規制を語らないで、
もう少し具体的に詰めて考えてください。
Commented by ヒポポ at 2010-06-13 23:09 x
自分でもイマイチ上手く言えてないな~と思ったのですが・・・ここで一度整理しようと思うのですが管理人さんは青少年への販売規制とおっしゃっていますがそれは正しくありません。都側の言い分はそうですがそうであるならば現在の条文はそれを支持しません。
ご存知かも知れませんが法律の文言とは解釈に幅がうまれないようにすることが基本です。ですが今回の条例の文言は専門家の方々が指摘されているように極めて曖昧で如何様にも解釈出来るものです。これは複数の法律家と都側で解釈が食い違っていることからも分かります。この時点で法律としては欠陥品
Commented by ヒポポ at 2010-06-13 23:10 x
条例の文言に照らしてみた場合直接規制を受ける表現・描写はポルノ表現に留まりません。都側の回答集でも触れられていましたがエヴェンゲリオン、ドラえもん、サザエさん、などなどこれらさえも規制される危険があります。大げさなと言われるかもしれませんが行政の行動の根拠になるのは条文です。条文がこれらを除外するような範囲を限定する文言を持っていない以上ありえることです。実際、銃刀法が改正されたことで牡蠣の殻剥きナイフが押収されたのは記憶に新しいことです。また中国や戦前の日本がそうであったように始めはエロ・グロ・ナンセンスに対する緩い規制から始まっても結果はご存知の通りです。反対派が大きな懸念を抱いているのはまさにここなのです。これでも今回の条例は単なる販売規制でしょうか?私の拙い文章で伝え切れているのか不安ですがこれが「表現の自由」を秤にのせた理由です。
Commented by k_penguin at 2010-06-14 00:09
ワタシは、

何と何を比較衡量すべきか示してください

と書いたのですよ。
もともと天秤を持ち出したのはヒポポさんですから。

今、あなたが延々と書いているのは、
「明確性の基準」という比較衡量論とは全く別の、条文文言を客観的に見て判断する基準です。

答えられないから、あなたは話をずらしたのだな、とワタシは思わざるを得ないのですが、
それでよろしいでしょうか。


>これが「表現の自由」を秤にのせた理由です。

「表現の自由」にはTV局の放送の自由や、政府情報の公開を要求する権利まで含まれるのですが、
どうしてこれらの青少年保護条例と関係ないものまで天秤の皿の上にのせるのですか?
と、尋ねているのです。
エヴェンゲリオンだのサザエさんだのの話はしておりません。


・・・ちなみにあなたは、
都条例は明確性の基準を満たしていない、とおっしゃるようですが、
規制の範囲が曖昧で広すぎるからダメ、と言うことは、
「規制すること」自体は賛成。
ということになりますが、それでよろしいのでしょうか。
ポルノ規制自体に効果がない、というのがあなたの意見だと思っていましたが。
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 00:17 x
ではお聞きしたいのですがなぜ表現の自由が青少年保護条例と関係ないのですか?表現の自由にはTV局の放送の自由や、政府情報の公開を要求する権利まで含まれると言われましたが同時に個々人の知る権利や検閲を受けない権利も含まれます。そして現在の条例が一般に広く認知されている作品にも影響するとすれば関係なくはないと思うのですがどうなのでしょうか?教えてください
Commented by k_penguin at 2010-06-14 00:35
表現の自由が青少年保護条例と関係ないなんて言ってないでしょ。
関係ある「表現の自由」と関係ない「表現の自由」があるんですよ。
全部を一緒にくくらないで欲しいんです。
どんな表現の自由がどう関係するのか、どういう利益、不利益が生ずるのか、具体的にイメージしてください。

左翼の方々が「表現の自由」と声高らかに主張するときは、それは「左翼の政治的主張をする自由」を念頭に置いているのです。
同じ「表現の自由」でも、右翼の宣伝活動については左翼は守ろうとはしませんよね。
彼らはポルノ規制を糸口として、行政が左翼的出版等を取り締まることを恐れているのです。
それが彼らの言う「行政の濫用への大きな懸念」だし、だから彼らは「戦前の日本」を引き合いに出すのです。
あなたが守りたいのは、「左翼の政治的主張をする自由」ですか?
そのようには見えないのですが。

あなたの「表現の自由」は何ですか?
ポルノ規制に反対と言っても、
どーしよーもないエロマンガが読みたいわけではないんでしょ?
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 01:25 x
反対派のお題目ですが「ポルノ」というのが子供の虐待の記録としてのポルノであれば規制には賛成です。しかし、実際に被害を受ける人間がいない描写物の規制は効果の面から見ても反対です。そもそも実際に統計などのデータはそれを示していますしね。
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 01:28 x
関係ある表現の自由と関係ない表現の自由があるというのはよく分かりました。では関係ある部分で考えた場合現在の条例は妥当なのですか?よろしければ教えてください。
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 01:53 x
追記なのですが仮にどーしよーもないエロマンガであっても安易に規制されるべきではないですし守られるべき表現の一つだと考えます。
Commented by k_penguin at 2010-06-14 12:12
コメントをまとめ直してください。
突然「反対派のお題目」と言われても意味が分かりません。

そして、も一度言います。
どんな表現の自由がどう関係するのか、どういう利益、不利益が生ずるのか、具体的にイメージしてください。
あなたは青少年保護条例から何を守りたいのかが知りたいのです。
「表現の自由の青少年保護条例と関係ある部分」では答えになっていません。
新しい規制によって、どのような状態になって欲しくないと思っているのですか?
あなたが大切な価値だと思っているものは何なのですか?

あなたのコメントは全部、どこかで聞いたような立派そうな借り物の言葉で出来ていて、
しかもそれらを使いこなせていません。
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 13:55 x
どんな表現の自由がと言われますがそれは上に書いたことが答えになっていないでしょうか?つまり子供から大人まで広く認知されている作品までが規制範囲に収まっている。そして前例から見ても規制されない根拠がない。しかも日本のコンテンツの特徴を考えれば範囲に入らないものがいったいどれほどあるのか?とすれば子供から大人の境界なくあらゆる人が漫画やアニメ、そして現在なら見ても問題ないグラビアなどまで見れなくなる。これは広く一般の人々の知る権利を損ないますし。個人の性的な嗜好に対して行政が良し悪しを言うのは内心の自由の問題にもなります。そもそも選別するということは検閲ではないですか?
Commented by k_penguin at 2010-06-14 19:34
えーと。
あなたは、
「子供から大人まで広く認知されている作品」を読む自由が守りたいのですか?
昨日もエヴァやサザエさんがどうとかおっしゃっていたようですし。
(まぁワタシの周囲の人達はみんな、エヴァンゲリオンなんて知りませんから「広く認知されている」といえるか疑問ですけどね)
これから世に出る、まだ認知されていない作品は含まないのでしょうか。

それとも、「漫画やアニメ、そして現在なら見ても問題ないグラビアなど」を読む自由が守りたいのでしょうか?
こちらだとすれば、これから出る作品も含まれますが、
現在規制されているポルノは今まで通り規制して良いと言うニュアンスが入ってますよね。ヒポポさんは
>どーしよーもないエロマンガであっても安易に規制されるべきではないですし守られるべき表現の一つだと考えます。
 ・・・と、おっしゃっていたと思うのですが。

あなたが言ってることはよく分からないんですよ。
「表現の自由」という権利1つとってもこの調子なのですから、
下手に「内心の自由」だの「検閲」だのの言葉は使わない方がよいと思いますよ。
Commented by k_penguin at 2010-06-14 19:47
ワタシの上のコメントを読んで、
細かいことで揚げ足を取っていると思われる方もおられるかもと思ったので
一応言っておきます。

表現の自由の規制を論ずるには、既に市場で出回っている作品か、まだ市場に出ていない、発表前の作品かで大きく異なります。
未発表の表現を禁止することは、表現の自由に対する大きな制約になるので、原則として禁止されるくらいの厳しいテンションで吟味されますが、
一度発表されたものは、一応最低限の表現の目的は達成されたので、もう少し緩い感じになります。
未発表のものを含むのか含まないのかは非常に重要です。
Commented by ヒポポ at 2010-06-14 21:54 x
なるほど。未発表のものを含むかどうかというご指摘は分かりました。言葉が足りないことは自覚しましたが私のイメージとしてはどういったものが規制されるのか分からない→一般に認知されたものまで規制される危険→過剰に反応したクリエーターや出版社が萎縮→結果的に発表・未発表にかかわらず影響を受ける。→多くの人の表現の自由はどうなるのか?といったものです。何かおかしいでしょうか?
Commented by k_penguin at 2010-06-14 22:38
何かおかしいかと問われたら、ワタシ個人としては、

なんで今さらそれを問題にするのかが分からない。

と、言ったところでしょうか。

ヒポポさんはどういう意識でこれまでコメントしていたかは分かりませんが、
少なくともワタシはずっと「現行の」青少年保護条例を念頭において書いています。
今回の(否決された)条例案については一切考慮していません。

どういったものが規制されるのか分からないのは前からです。
青少年保護条例の「有害図書」という規定文言には別に「漫画やアニメは除く」という意味は全く読み取れないですしね。
現に大阪府は改正なしで801マンガを有害図書指定しましたよね。

東京都は、
別に改正しなくても規制できそうだけど、一応都民に事前にお知らせしておく意味で条例を改正しておこう。
と、親切心から改正案を出しただけです。
それがこんな騒ぎになれば、
・・・仏心を出したのが間違いだったか。
と、考えるようになるでしょう。

ワタシから見れば、あなた方は既に薄氷の上にのっているのに、それに気がつかず
「暖めるの反対!」と、飛び跳ねて騒いでいるようなものです。
Commented by k_penguin at 2010-06-14 22:49
音頭取って一緒に飛び跳ねている左翼の方々は別にいいですよ。
あの方々の関心は「左翼の政治的主張をする自由」にあって、つまり同じ氷の上にはのっていないんですから。
頭数増やしたいから「表現の自由」という抽象的な言葉で「行政は何をやらかすか分からない」と煽っているのですから
(また確かに、左翼に対しては行政、特に警察は冷たいですから、左翼に関してはそれはまるで間違いとは言えない)。

でも、あの方々は心の底では決して山本直樹の作品を守ろうとは思っていませんよ。
その辺の、オトナの事情を察してあげないと、
自分だけバカ見ると思いますよ。
Commented by ヒポポ at 2010-06-15 01:22 x
そう言う意味でしたらなるほどそうでしょうね。私としても現行条例の段階でも何を規制するのか分からないというのは理解できますしそう言った意味では今の条例にも反対です。しかし、仏心というのはどうなんでしょうか?実際事前に知らせておく意味があったとしたら周知が足りないような気がしますが・・・

しかし、こうして考え直してみると管理人さんの言うように私を含む反対派の人々は注目する点を間違えていたり混同していたりする部分があるようですね。
Commented by ヒポポ at 2010-06-15 01:47 x
ここで改めてお聞きしたいのですが管理人さんはこの条例が抱える大きな問題は何だとお考えでしょうか?それともエロマンガが読めなくなるだけだから別に問題はないとお考えでしょうか?教えてください
Commented by k_penguin at 2010-06-15 12:37
>事前に知らせておく意味があったとしたら周知が足りないような気がしますが

その辺は建前と現実の違いが絡んでいます。
法律的、つまり建前から言えば、
法律や条例の制定が、国民(住民)への事前告知です。
国民は法律、条例をすべて読んでいる、というのが建前ですから。
議会で法律案が討議され、可決して公布されれば、国民(住民)はみな了解した、と見なされます。
ワタシが事前のお知らせと書いたのは、建前的な意味です。


>この条例が抱える大きな問題
それについて書いてみたら、何かすごく長くなりそうだったので、
あとで記事として新しいエントリで載せます。

とりあえす、ワタシの考えは
「『非実在青少年』都条例改正案に反対しない理由」
http://shiropenk.exblog.jp/14290893
で(余りよくまとまっていませんが)述べています。
Commented by ヒポポ at 2010-06-15 14:29 x
なるほど。法律の制定が事前告知の意味を持つというのは初めて知りました。リンクを拝見したのですがエロ漫画が野放しというのは青少年が安易に手に入れることができるもしくは目にすることができる状況ということでよろしいでしょうか?
Commented by ヒポポ at 2010-06-15 14:43 x
>なんだか子供を直接叱れない親が、自分でやるべき躾けをお上に押しつけてるって感じもするしなー・・・
これは確か社会学者の宮台真治先生も言っていましたね私もこれには同感です。本来子供がそういったものを読んでいてけしからんと思うのであれば取り上げてなぜ駄目なのか話し合うべきでしょう。それをせずに一足飛びに行政に規制をゆだねるというのは責任の放棄のような気がします
Commented by k_penguin at 2010-06-15 22:24
新エントリを立てました。
http://shiropenk.exblog.jp/14594798
新エントリの内容に関するコメントは新エントリのコメント欄に入れてください。
Commented by k_penguin at 2010-06-15 22:33
>ヒポポさん
>エロ漫画が野放し
 もっとざっくりと、
「青少年保護条例はじめエロマンガ規制が全くない、no rule状態」
程度の意味です。

>自分でやるべき躾けをお上に押しつけてるって感じ
 この辺は改めて考えてみると、難しい問題かもしれません。
とりあえず、あまり良い気持ちはしないのですが、
親の躾の放棄であれ、有権者である住民から要求があれば
お上は何か手を打つことを考えざるをえません。
票を持っている人がスポンサーですから。
Commented by ヒポポ at 2010-06-15 23:29 x
>票を持っている人がスポンサー
まったくその通りですね。何であれ有権者の要望は無下に出来ないですしまたしてはいけないですからね。

規制が全くないというのも冷静に考えてみるとその通りかもしれません。

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