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植草先生、一段落

まあ当然のことですが、植草先生の痴漢事件の上告が決定で棄却されました。懲役4カ月の実刑です。
先生はまだ収監されていなくて、ブログを更新しているようですが、今後、異議申し立てをする→認められない→実刑確定、収監
流れをたどる予定です。

最高裁で痴漢冤罪による無罪が認められるなど、痴漢に対する厳しい審査の流れの中で気の毒なほどあっさり有罪でしたが、まー、これが無罪になれば、痴漢は事実上野放しになってしまう、と言えるほど典型的な痴漢の事例でした。

経済学者であることが幸いして、陰謀厨が支持してくれているようで、本人も尻馬に乗って
もとより政治的な背景のある事案であるから、公正な裁判が行なわれるとは考えられなかった

なーんてブログでは言ってます。
決して法廷では言いませんでしたけど。
実刑といっても、ちょっと刑務所で夏休み、ハクがつく程度のものだし、
出てきてからも、まあ、陰謀厨の需要と供給があるアクアリウムのような小さい世界でこつこつとやっていけるんじゃないかな。

こういう陰謀脳って、刑事手続の勉強をしなくても刑事事件の真相がわかった気分にさせてくれるので、そのお手軽さから常に一定の需要はあるのではないかと思います。
ちょっとマジメに考えてみれば、ある刑事裁判の結果の妥当性を理解したいなら、刑事裁判手続を理解しなければならない、ということに思い当たりそうなんですけど、
やっぱめんどくさいですからねー。無意識で避けちゃうんですね。

陰謀論の人はよく
マスコミに踊らされてはいけない、マスコミを信じてはいけない
とか言いますが、そーゆー人も結局ネットの一部の言説に踊らされているだけだったりして、
結局踊っていることには変わりなく、
要するにみんなと違う曲で踊って、それで踊っていないと思っているだけなんじゃないかと思います。
基本的に踊りたいと思っている以上、曲がかかれば、踊っちゃうんですね。


マスコミと言えば、サンデー毎日との民事訴訟の方も、最高裁で負けが決まったそうで、これで今回の痴漢騒動は1段落。

・・・次回はあるのでしょうか・・・?


追記 7月10日

品川事件から植草さんを支持してきたゆうたまブログが更新を止めることにしたようです。
植草さん本人含め、擁護派内部ではいろいろごたごたがあったようです。
最後に「植草氏には耳障りの悪い言葉も含まれると思うが、はっきり書かせてもらう」と息巻いていたのですが、
結局お別れの言葉のみとなりました。
ただ、コメント欄でこんなやりとりが。

ゆうたまブログより
NAME: Bent Brandy
植草先生の本読みました。ブログも見ました。
もちろん、アンチの方の記事も意見も読みました。
しかし、どうしてももやもやして釈然としない
ものが残るのです。
このブログでは、品川の手鏡の事件は言及しても
良いのでしょうか?
自宅でいろいろなものが見つかったとか、デジカメ
写真とかの報道は全くの「作り」なんでしょうか?
もし、そうならこんな事実無根の記事で人生を
台無しにされた植草先生はなぜ怒らないのでしょうか?
この辺の話も言及してもよろしいのでしょうか?

2009/07/07(Tue)17:52:55 編集
[ゆうたま] Re:ご教示願います。
何それ?
丁寧に書いた新手のアンチ?(笑)

見つかったポラも何もかも本当に決まってんじゃん。
本人否定して無いでしょ?
みっともないから言及しないだけ。
【2009/07/07 17:56】
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by k_penguin | 2009-06-27 21:42 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(15)

痴漢事件3題

痴漢事件(強制わいせつ)で逆転無罪判決が最高裁で出たという珍しい事例。
判決の分析をするには情報が足りないので、報告にとどめるけど、
最高裁で逆転無罪という点でも、有罪を無罪にするという二審判断と事実認定で大きく違う結論でありながら、差し戻しをせずに自判した点でも珍しい例。
自判したのは、なるべく早く被告人を裁判から解放するためと思われる。

毎日
小法廷は満員電車の痴漢について「特に慎重な判断が求められる」と初判断を示し、理由として「客観証拠が得られにくく被害者の証言が唯一の証拠である場合も多い。被害者の思い込みなどで犯人とされた場合、有効な防御は容易でない」と述べた。被害証言を補強する他の証拠を求める内容と言え、捜査や公判に大きな影響を与えそうだ。


被害証言を補強する他の証拠を吟味することを要求するという点では、民事ではあるが、最判H20.11.7がある。
今後そーゆー流れになる可能性はあり。

追記 判決文(pdf)

さて、大学教授の痴漢事件と言えば、当ブログとしては植草さんに言及せざるをえないのだが(植草さんも多分最高裁に上告中だったと思う)、
事例的に植草さんのケースと違うことは明らかとしても、
植草さんとの比較で興味を持ったのは、植草さんが、逮捕の時点でさっさとクビにされてしまったのに対し、この防衛医大教授が休職中という扱いになっていること。
裁判で決着つくまで大学は処分を保留してくれていたのね。
否認事件である場合、これがあるべき対応だと思う。
まあ、植草さんはそれほど重要な人材と思われていなかっただけなのかもしれないが。

痴漢事件つながりで、最近見つけたけど特にブログで取り上げていなかったものを2つ紹介しておく。

ONE OK ROCKメンバー痴漢で逮捕
・米国出身のファッションモデルでミュージシャンのALEX(アレク、本名・鬼澤アレクサンダー礼門
 =21)が5日午前8時ごろ、川崎市内を走っていた東急田園都市線の電車内で女性(21)の
 足を触ったとして、神奈川県迷惑防止条例違反の容疑で県警に逮捕された。

この結果全国ツアーは中止になり(ギターが逮捕されちゃ仕方ないが)、新曲発売も中止、ドラマの主題歌はおろされる
というさんざんな目に遭っているわけですが、
本人が痴漢を認めているか否認しているかについて全く報道されていない。
痴漢で逮捕ってだけでは、情報として足りないと思う。
せめて認めているか否認しているかの情報が欲しいとこ。
否認していたとしたら、ずいぶんかわいそうだという気がしたが、
テレビは時間が勝負だから、判決を待っているわけにはいかない。
正義よりもイメージ重視の世界だからってことで納得することにする。

キングオブコメディの高橋健一(今野じゃない方)

2007年7月、逮捕のみで釈放。
その後半年間活動自粛(どーもテレビで見かけなくなったと思っていたら・・・)。
本人が痴漢を否定し、相方がつっこんでるインタビューあり。

酔っているケースの場合、真実はますます藪の中。
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by k_penguin | 2009-04-14 21:23 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(3)

植草さんvsサンデー毎日 二審

一審ではかろうじて勝った植草さんですが、二審で逆転しました。
一審判決のときに記事を書いたので、軽くフォローしておきます。

一審判決は「セクハラ癖は事実」と認めたが「業界では有名」の部分が名誉棄損に当たるとした。

これに対して、山本裁判長は「『業界では有名』の部分は性的モラルが低いことを強調するための記述とみることができる」と指摘。記事全体は真実と認められ、名誉棄損には当たらないとした。


一審が「業界では有名」を「セクハラ癖」と別の事実と扱ってそれぞれに真実証明を求めたのに対し、
いや、「セクハラ癖」一個でいーんじゃね?
っつー判決のわけだ。

一審判決のときの記事に、セクハラ癖が真実ならもう真実性の証明として十分なんじゃないかという、町村先生の意見を追記したが、二審はそれとほぼ同趣旨の判決と見られる。

まあ、「セクハラ癖があって業界では有名!」と週刊誌に書くのと
「セクハラ癖があるが業界で知られてない!」と週刊誌に書くのとで、大した差は無いからなー。


追記

久しぶりに2ちゃんの植草さん関連スレを覗いてみまして、
ちょっと書きたいことなどもありましたが、植草さんの擁護にもアンチにも関わりたくない気分なので、ここにこっそり書き加えます。

今回の裁判は04年5月の記事についてのものなので、3年以上経っていて、時効消滅しているのでは、という話がありましたが、訴えたのは、07年4月です。
ギリギリセーフなんですね。

04年5月の記事が真実であることの理由として、雑誌が発売された時以降の有罪判決、及び現在係争中の裁判の判決(確定していない)をあげたのはおかしいという意見が、擁護のみならず、アンチからまで出ていましたが、
04年5月に植草さんにセクハラ癖があったという事実を認定するのに、04年5月以降に出てきた証拠を使ってはいけないというルールはありません。
06年にセクハラ癖があるおっさんは、普通に考えて04年にもセクハラ癖があるでしょう。
ただ、現在係争中の裁判の判決については、それがひっくり返らないだろうとかなり確実に見込めるかどうかが吟味されていると思われます。

こーゆー証明が可能ということは、つまりは、
確たる証拠もなくてきとーに記事を書いたら、たまたまそれが真実だった。
というときもオケになってしまうということですが、
刑法230条の2は、真実でありさえすればそーゆーのでもオケという立場です。
そして民事でもその基準が使われます。
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by k_penguin | 2009-02-19 00:43 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(2)

久しぶりに見た名前

植草さん。
懐かしかったんで、ちょっと感想なぞ。

女性セブンやアサヒ芸能に和解とか勝訴とかしたときは、全然ニュースとして扱ってもらえなかったのに(女性セブンについては、前に記事を書いた)、新聞社系の雑誌だと、ニュースとして扱ってもらえるんだなあ。
やっぱり信用性に差があるっていう認識なのかしらん。
「セクハラ癖があるというのは真実」と認定したが、「業界で有名という部分は立証されていない」と指摘した。

セクハラ癖があることについては刑事裁判ででてきた事実だけでもう認定可能だからいいとして、
業界で有名かどうかって、どんな証拠でもってどうやって認定しているのかなあ。

雑誌って、思ってる以上にてきとーなんだなってことは、女性セブンのときに思ったけれど、
勝っても、こういう認定のされ方することがあるから、雑誌記事について訴訟に持ってゆくのも痛し痒しだよね。
植草さん側は、和解したかったんじゃないかなあ。


追記
セクハラ癖が真実なら、もう真実性の証明として十分なんじゃないかという意見。

一般論として、雑誌記事に対して、裁判所が厳しい態度であるというのは事実だと思う。
今回の判決には、大まかには真実だけど記事の書き方がひどい、というニュアンスが感じられる。

追記 9月10日
J-CASTは判決文を手に入れたらしい。もの好きだなあ。
今回の裁判では、植草元教授側の弁護士は6人なのに対し、毎日新聞側は4人。原告・被告ともに、ある程度力を入れた裁判だということが伺えるが、

必ずしも判決文に記載された弁護士の全員が事実上も事件に関わるというわけではないのだが・・・。
でも毎日新聞は今トチ狂ってるからなー。下らない事件だけど、とことんやるかもね。
「業界で有名」の真実性なんかでムキにならなければ、セクハラ癖の真実性だけで不法行為が不成立になった可能性もあると思うんだけど。
当事者双方が、「残ったわずかなプライドを死守するぞー!」って感じ?

ワーオ。


植草さんvsサンデー毎日 二審
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by k_penguin | 2008-09-09 01:04 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(6)

小学館(女性セブン)vs植草さん、和解で終了

毎日新聞
植草被告の代理人によると、小学館が和解金100万円を支払い、女性セブンに謝罪広告を出すことなどで双方が合意。同誌は「10回も痴漢で摘発された」と報じたが、実際は3回だったという。
(魚拓)

植草さんにはもう余り興味はないのだが、この件については、当の記事を読まないままに以前予測記事を書いていて、そこではまあ女性セブンは勝つだろう、と書いた。
しかし、100万とはいえ、一応女性セブン不利の形での和解になったということは、予測がはずれた、ということなのでフォローをしておく。


女性セブンの形勢が不利になったということは、多分「確実な資料、根拠」や「真実証明」あたりが問題だったのだろう。
主要部分が真実であればよいから、大して難しいことではないと思っていたが。
とにかく、当の記事を見なくてはならないので、図書館に出かけ、女性セブンの記事のコピーを手に入れた。
タイトルは
[逮捕3度目!]部屋からは四つん這いパンチラ写真ほか509枚。教室で女子大生に「えん罪でした」-植草一秀容疑者「痴漢で示談7回」の過去

そして本文中に「捜査関係者」の談として
(ry)ただし、被害者との示談という対応に応じていたので、話は明るみに出なかったようですが、今回で、10回目の摘発なんです

   とある。
ところがそれに続いて
つまり、逮捕されたのは3度目だが、過去7回の被害者とは示談が成立していたというわけ


これは完全に誤りだ。

「摘発」と「示談」は違う。
両方とも法律用語ではないが、
少なくとも警察にお世話になることが「摘発」と思われるし、
「示談」はいわゆるお手打ちであって、民事上のものである(これに法的な効力が加わるタイプが「和解」)。
示談と摘発はまったく別概念で、示談があるから摘発されないとか、逮捕されないとか、起訴されないという関連性はない。ただ、事実上起訴がされない可能性は高くなるが。
逮捕されてから慌てて示談交渉ということはざらにある。

つまり逮捕されても示談はあるし、摘発されても示談がないまま逮捕に至らない場合もありうる。
10-3=7とはいかない。

しかも、女性セブン側はこの「10回の摘発」の真実証明もできないっぽい。
どっかの傍聴記録で、「捜査関係者って誰だ」とか言われて検察の中の人だというような答えをしていたと記憶しているが、検察は送検された事件しか把握していないから、警察ということはあっても検察ということはないと思う。
「10回の摘発」が怪しけりゃ、タイトルの7回の<示談>(もはや本来の意味を離れて、表に出ない犯罪嫌疑という意味で使われているので括弧でくくる)もアヤスイ数字ということになる。
<示談>の数の多さはこの記事のメインのネタであることからもこれは余りにお粗末な記事だと言わなければなるまい。
植草側はここを叩いて、10回の摘発を3回にするということで和解が成立したわけだ。
3回については、公判でも確認されている。

じゃあ3回の逮捕以外には、嫌疑も「示談」もなかったのか、そういう内容の謝罪広告が女性セブンに載るのかというと、
その辺はうやむやな表現になるんじゃないかな、と俺的には予想する。

和解は、真実はどうあれ、こーゆー体で1つ、お手打ちにしましょう、というものであるから、真実はいったん藪の中に放り込まれる。
少なくとも植草さんに本来の意味の「示談」が1回はあることは確実である。植草さん公認ブログのゆうたまさんがそう書いているんだから。
また、女性セブンは「捜査関係者」からはとれなくても、植草さんが以前勤めていた民間企業からなら、何らかの情報を得られるかもしれない。
訴訟を続ければ、真実を確定するためにどんな証拠が出てくるかわからない。
植草さん側としても訴訟で真実を徹底追求するのが必ずしも吉とは言えないと思う。
女性セブン側の支払う100万というのはちょっと安い。
民事上の「示談」については不問、というのが和解の内容じゃないかな、と予想する。
・・・また外れるかもしんないけど(^-^;

植草さん側の目的は金ではなくメンツなので、謝罪広告が出せれば事実上の目的は達する。
女性セブンは下手こいている上に、植草さんについては確実な情報だけでもう十分な記事が書ける(もう記事にする価値も余りないし)。
早く訴訟を終わらせる方がよいだろう。

植草さんが「花」をとり、小学館が「実」を取った和解と見る。


追記 5月21日
女性セブンとの和解は、控訴審判決をにらんでいたってことらしい。
判決の報道はおとなしめらしかったから(もうみんな興味がないせいかもしれんが)。

アサヒ芸能に対しては勝訴。賠償額190万円。
なんか週刊誌に対しては勝ってるって、三浦和義さんに似たパターンのような気が。
雑誌側は多分真実証明する気があまりないとみた(初めからできないと知っている)。
190万ですむなら多少嘘でも気にしないで書くってことかな。

追記2 女性セブン謝罪文
「本誌2006年(平成18年)10月5日号に掲載した植草一秀氏についての「『痴漢で示談7回』の過去」との見出し記事について、
同氏から「事実無根である」とのご指摘を受けました。記事内容の確認が不十分であったことによって同氏にご迷惑をおかけしたことを、お詫びします」
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by k_penguin | 2008-04-07 19:05 | ニュース・評論 | Trackback(1) | Comments(9)

植草さん判決、とりあえずの雑感

植草・元教授に懲役4月の実刑判決 東京地裁

執行猶予がつかなかった場合、即日控訴すると思っていたのだが、「控訴した」との記事はない。
J-CASTと毎日が「控訴する方針」と述べているが、それがもし植草さんの
「どのような判決が下されようとも私は無実です。不当判決を容認することはできない。闘い抜く覚悟です」とのコメントから推測したものであるなら、控訴すると即断はできないと俺は思う。
植草さんの著書によると、控訴しないのも闘いのうちだそうだからね。

俺がこの裁判に期待しているのは、控訴より、上告で都迷惑防止条例の違憲の主張をやってくんないかということなのだが、上告するには、まず控訴だ。
控訴するのかな、しないのかな。
未決が60日算入とのことで、実質2ヶ月なら、控訴やめて服役しとこうかなー、とか思うほどやる気がないのなら、とっとと服役した方がいいと思うが。
せっかく著書で控訴しない言い訳の布石を打っといたんだし。
上訴すると刑が重くなる可能性がある(対抗上検察官も控訴すると思われるため)。

ま、この辺はもう植草さん次第、というより、支援者次第なんだろうな。
いろいろ大人のジジョーがあるんだろう。
キョーミないけど。

キョーミあるのは、都迷惑防止条例の違憲の主張は支援者のお気に召さないか、ということなんだけど。
・・・キョーミないんだろうなあ。

追記メモ
No.41 白片吟K氏 さんのコメント | 2007年10月21日 18:57 | CID 93289 

痴漢については、物証がきわめて少なく、その成否がほとんど被害者の供述にかかってしまうという特徴があるので、
他の否認事件に比べ、「冤罪ではないのか」という議論が起こりやすいと言われています。


自分が傍聴もしていない刑事裁判の結果の是非について論ずるということは、
ワタシは基本的にナンセンスだと考えています。

ネット上で、植草さん裁判について疑問を持つ方々が各自自分なりに検証したり、
国策逮捕だと言ったり、傍聴記録を毎回発表したり、
でも、植草さんが逮捕されたときに、痴漢プレイを楽しんだことがある女性の友人に100万払ったことを認めた公判の回の記録だけは発表しなかったりしていますが、
そーゆー、「何伝聞だよ!」とツッコミいれたいアヤスイ記録を元に真実を追究できると思ってること自体がおかしいと私は思っています。
(もちろんマスコミの発表だって、似たようなもので、そーゆー点で、私達はやじうま的に噂することはできますが、真実なんかには、かすってもいません)

刑事裁判の結果というものをワタシは原則として信用していますが、それは単に、
ワタシは証拠を直接見聞きしていないけど、裁判官は直接見聞きしているから、です。

それをふまえた上でもなお、有罪はおかしいのではないか、と思える、
いわば極端な例外の状態を、はじめて「冤罪」と呼びうるのではないでしょうか。

でもって、ワタシは、「冤罪」と呼びうるのはせいぜい植草さんの2004年の事件だと思っています。
今回のは、無理です。
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by k_penguin | 2007-10-17 00:58 | ニュース・評論 | Trackback(1) | Comments(4)

植草さんの本のうちの15行分の感想

植草さんが「炎」とか「不撓不屈」とかいう華麗な章題がついた本を出した、というネタが2ちゃんに貼られているなあ、と、思っていたら、ネタではなく、本当に本を出していた。
なんか、経済について語ったり、自分の生い立ちを語ったり、冤罪について語ったりする本だそうで、別に読む気はなかった。
したら、ヤメ蚊さんが感想をブログに載せた。
ヤメ蚊さんのブログのコメント欄で2年ほど前から俺はときどきいちゃもんつけたり、だらだらケンカしたりしている。
で、それと関係なく、うちと植草さんのファン関係ではそちらの関係なりに、だらだらなおつきあいが続いている。
だから、ヤメ蚊さんのところで植草さんの本の感想を見たときは、何か変なところで知り合いにあったような気分になって、少し嬉しくなって、その記事を読んだ。
そしてその結果、最後の「控訴拒絶」の15行だけ読めばいいや、と思って本屋でそれだけ立ち読みしてきた。

要は2004年のいわゆる「手鏡事件」について控訴を断念した理由が述べられているわけだが、控訴を拒絶する気持ちはよく分かる、が、その考えは間違いだ、と、思った。

否認事件ほど徒労感と無力感を味わう仕事はないと弁護士の間でも言われる。
裁判は、審判者である裁判官を信頼しなければやってゆけない。
その裁判官に明らかに無理がある判決を出されるということは、今までの訴訟活動のすべてを根底から裏切られることであり、こんな茶番劇、こっちから願い下げだ、と言う気持ちになり、控訴を放棄する気持ちになるのも分かる。
控訴を放棄するだけなら、仕方ないな、という感想を持っただろう。

しかし、彼は「裁判を拒絶して法廷外の活動で無実の立証活動を続けようと考えた」と、述べている。
無実の立証活動を続けるつもりであれば、話は別だ。
それなら裁判は続けるべきだ。
裁判で戦うことを途中でやめた人の言うことには説得力がないというのが厳然たる事実だからだ。

百聞は一見にしかずという。
「一見」により無実を証明することが最早不可能であれば、あとは言葉を連ねて説得するしかない。
そして、説得力ある言葉というのは、往々にして、単なるイメージや権威などによって作られる。
「最高裁まで戦い続けた人」の言葉と「一審で文句言ってやめた人」の言葉は重みが違うのだ。
「裁判で最後まで戦ったとの事実を残すこと以外に裁判継続の意義を見いだせなかった」と彼は書いているが、まさにその「裁判で最後まで戦ったとの事実」こそが重要なのだ。
裁判には正義を見いだせなかったと彼は書いているが、裁判の外にも正義はない。
真実を見通す目を持たないのは、なにも裁判所だけではないのだから。
裁判をやめて沈黙するか、無実を訴えて裁判を続けるか、選択肢はその2つであって、裁判はヤだけど無実はみんなに知らしめたい、という自分に都合の良いとこ取りは通用しないと思う。


ちなみにこの本で扱っている事件はほとんど「手鏡事件」に関するものだ。
「手鏡事件」がかなり弱い証拠によって有罪とされているのは事実で、起訴すべきではなかった案件ではなかろうかと俺は考えている。
仮にそれが、痴漢の常習として目を付けられていた人を警官が尾行して、現行犯のタイミングで捕まえようとして手をポッケにつっこんだところに襲いかかったら、見込み違いだったものだとしてもだ、違うものは違うのだから、見送って、自分の運の悪さを呪いながら次回のチャンスを待つべきだった、と思う。
チャンスは必ず来るからね。
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by k_penguin | 2007-08-10 11:04 | ニュース・評論 | Trackback(1) | Comments(6)

植草さん提訴のやじうま予想

植草さんが週刊誌四誌を名誉毀損で提訴した。
・・・のはとっくなんだけど、うちのブログは植草さんはしばらく「禁じ手」にしようと思っていたので、何も書かなかった。
しかし、今日になって、この件についての質問コメントが来て、そのレスを書いていたら、なんかだらだら長くなりそうだし、最近記事少ないし・・・
ということで、まあ、結局記事の形にした。

今回は、法律的に名誉毀損が成立するかしないか、見通しを考える。
情報が少ない(訴えられた雑誌の記事すら読んでいない)ので、あくまでやじうま予想だ。その辺よろしく。

名誉毀損罪についての刑法230条の2は、民事の不法行為訴訟でも違法性要件の阻却事由としてはたらく。
その要件は3つ。1「公共の利害に関する」2「公益を図る目的が主」3「真実証明」。
この3つすべてをクリアすれば一円たりとも払わないで済む。
また、要件3「真実証明」については、クリア出来なくても、3’「真実と間違えたことが確実な資料、根拠に基づいて」いれば、故意が阻却されて、やっぱり支払わないで済む。


まず最初の要件、「公共の利害に関する」について。
植草さんの場合は、痴漢の余罪についての記事だそうで、公訴提起前の犯罪行為に関する刑法230条の2第2項をそのまま当てはめれば「公共の利害に関する」ものとみなされる。
ただ、公訴提起前の犯罪行為に関する事実が、公共の利害に関する事実とみなされる理由は、それを公表することが捜査の手助けになるためだ。
既に示談を経て、不起訴の見通しが大きく、捜査はもうしないであろう事実にも230条の2第2項がそのまま適用できるかどうかは問題になりうる。

まあ、仮に230条の2第2項が当てはまらないとしても、230条の2第1項が当てはまればいいわけで、
それは、TV「行列のできる・・・」に出ていた弁護士がキャバクラでやんちゃしていたという記事には公共性が認められている(東地H16.2.19)ことと比較しても、植草さんの社会的地位やマスコミを通じて活動していること、社会的な発言をしていることからしても、「公共の利害に関する」といえると思う。


「公益を図る目的が主」については、当の記事を読んでいないので分からないが、部分的に侮辱的であっても、公益を図る目的が「主」であればオケ。
ここで切られるものは、文面から確実に私怨の匂いがぷんぷんするもの(「終始人を愚弄する侮辱的な言辞をこれに付加摘示した場合」)や、相手から金をせびり取ろうという意図がはっきりしているもの。
「読者の興味本位のもの」もダメだが、このへんは結局、発表に正当な公共性があるかという、いわば結果から判断される傾向がある。
植草さんの社会的地位からみて、いわゆるブラックジャーナリズムでなければクリアできるのではないかと思う。


「真実証明」は、まあ、出版社のがんばり次第。
名誉毀損が認められたら、お上に「嘘つき」と認定されることになるので、出版社は、すげーがんばるか、または、相手に和解を申し込んでgdgdに持ち込むか、のどちらかの途を選ぶ。
確実に真実だ、という見込みがあれば、強気に出るだろう。
ここで証明の対象になるのは、示談という事実ではなく、「公訴提起前の犯罪行為」である、わいせつな行為をしたという事実だ。
示談自体はわいせつ行為をしたことの証明になりうる資料に過ぎない。
仮に示談書が出てきたとしたら、その内容が問題になる。

ゆうたまさんブログに「2004年示談とは完全に否認している事を理解してもらった上での示談なのです」とあることから想像すれば、示談書の記載上で痴漢の事実をはっきり書かず、例えば「迷惑をかけたこと」に対してお金を払う、というような表現になっている可能性がある。
まーオトナであれば、あまりその辺相手を追いつめたりしないで手を打つものだからだが、その記載をどうとらえるかも争点となりうる。
場合によっては、「真実と間違えたことが確実な資料、根拠に基づいて」いる場合、に当たるかもしれない(実際上認められるケースは少ないのだが、無くはない)。

ま、どっちにしろ、あまり植草さんの良いような結果にならない様な気がするが・・・。


以上が、法律的な面のみから見た、植草さんの提訴の争点となりそうな問題点だ。
訴訟効果による事実上の損得勘定が入ると、またいくらか見方が変わってくるが、とりあえず今日はここまで。

・・・まあ、負けそうなら、訴え取り下げたり、和解したりしてフェードアウトすればいーしね。
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by k_penguin | 2007-04-27 19:53 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(4)

国策捜査のいろいろ

ホリエモンに東京地裁の判決が下った。
この裁判については、公判前整理手続との関連が朝日に載っていて、証拠が事前に集約され、論点が絞られることの影響なんかが書いてあったけど、こちらの毎日の記事は、「国策捜査」を強調した法廷戦術という点に着目して書かれていて、で、ちょっと面白かったのだ。

「国策捜査」といえば、植草さんだ。
いや、普通そーゆー発想にはならないことは知っているのだが、うちのブログ的にはそういうことになるのだ。
さて、この毎日の記事には外務省の佐藤優氏も国策捜査の引き合いに出されている。
佐藤さんと堀江さんと植草さん。
国策捜査の主張があるこの3人について(まあ植草さんは自分で主張していないが、積極的に否定もしていない)、世間一般の印象は、佐藤さんが国策濃度が一番強く、堀江さんがそこそこ国策の香りがして、植草さんは全然。と、ゆーところだと思う。

そもそも、何をもって国策捜査というのかも怪しい。
起訴段階で政策的考慮が働くのは、起訴便宜主義が採用されている制度上、当然予定されていることだ。
ウィニーを使った奴でも、逮捕される奴とされない奴がいる。そして派手にやれば逮捕されやすくなる。
それは別に「あいつ目立ってムカツク」という理由で逮捕されるのではない。
逮捕による犯罪の抑止効果を考えてのことだ。派手にやらかす人を捕まえる方が、犯罪の抑止効果が高いのだ。
それは立派な国の政策で、そういう点で、まあ、国策捜査だ。
だから、犯罪をしたかしないかを棚に上げて、「目立つからって俺だけ捕まえるなんてずるい」という言い分は基本的に通らない。
ホリエモンの主張はこれに似ているが。

この、捜査や訴追を行うときにはたらく政策的考慮が、正当なものではなく、時の権力の恣意によるものじゃないかとの疑いが出て初めていわゆる「国策捜査」の疑いが出る、ということになる。
正当性が薄くなり、恣意の疑いが濃くなるほど「国策捜査」濃度が上がる。
この理屈でいえば、捜査・訴追の可能性皆無の場合、つまり証拠が総てでっちあげの犯罪が純度100%の「国策捜査」というやつになるはずだが、そういうものはまずありえないだろう。
国策がからむような重要人物はたいていなんかきわどいことをやっているからだ。
佐藤さんしかり、堀江さんしかり。
積極的なことをしなければ、重要人物なんかになれっこないもんね。

そーゆー意味で、「痴漢の実行部隊」の記録(( ´,_ゝ`)プッ)がネットに出てるって時点で、植草さんはかなりお気の毒だな、と俺はしみじみ思うのだが、ゆうたまさんの新・植草さん応援ブログに俺はアクセス禁止指定されているので(昨日になってやっと気がついた)、俺が何と書こうと、きっと向こうは向こうで粛々とやってゆくのだろーなあ。
きっと。
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by k_penguin | 2007-03-17 19:40 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(3)

ちょっとだけよ

植草さんの話はもう書かないことにしよう!
だって法律的に面白い点はないし、刑事の話ばっかりじゃ、ビンボくさいんだもん。
せめて民法772条ネタでも書こう。
と、思ったのだったが、一番書きやすいのがこのネタなのね。
親族法難しいし。民法772条問題って、法律問題のようで、そうでもないし。
で、ここんとこ記事書けてないしね。だからちょっとだけ。ね。

弁護団が新しくなって、法廷で、陰謀論の主張が出るかなー、と、ちょっと期待される感もあったようだが、結局出なかった。
実際、ここで国家のインボーを主張してくれ、と、頼まれたら普通弁護士は困る。
そんな恥ずかしいこと言ったら、裁判官に悪い印象を与えるばかりか、
弁護士仲間の間でも( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )ヒソ
と、後ろ指さされるからだ。下手すれば今後のお仕事に差し支える可能性すらある。
これをやるには、よほど度胸があるか、後ろ指さされても背中がかゆくないだけの謝礼をもらうかしかない。

あと、再現ビデオ作るみたいだが、これはまあ、がんばってくれとしか言いようがない。
再現ビデオ作る=冤罪、というわけではない。分かると思うけど。
『それでもボクはやってない』の印象で、痴漢冤罪ならビデオ作らなきゃ、という流れに周囲がなっているんだと思うが、それをすることによって、何を証明したいのかがはっきりしていなければ、無駄にビデオを見せることになる。
弁護士事務所で取った再現DVDあるらしいけど、専門スタジオでなく弁護士事務所が撮影現場ということは、どシロートの作ったものである可能性がある。
映像表現なめちゃいけない。ちゃんと作らなければ何が言いたいのか分からない映像になる(『それボク』の原作者は支援者の中に映像の専門家が多かった)。
無駄につまらないビデオを見せられたときの観客のむかつきは、あなどれない。

ついでに。
植草さんファンブログは、エキサイトブログ外へ移転した。
エキサイトブログはIPアドレスによるコメント拒否ができないという、ゆうたまさん的には大きな欠点を持つためだが、なんとなくこれで、あのブログをヲチするのが面倒くさくなった。
旧ブログでは、どうもコヨーテさんが八面六臂の大活躍で攻撃していたようだが、すぐに削除されてしまうし、ログを誰もとっていないので、あまり楽しめないからだ。
あのブログで国家陰謀説を信じる人と、逆にあのブログで陰謀はないと信じるようになる人と、一体どっちが多いんだろうか。


うーん。
次回こそ、何とか民法772条関連ネタを書きたいものだ。
もしくはNAMIKIBASHIの新作DVDの感想だな。


追記
霞っ子クラブの第5回公判傍聴記
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by k_penguin | 2007-03-02 00:55 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(6)


法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。


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