TOKYO DESIGNERS WEEK 2014   

2014年 11月 02日

毎年行ってるTOKYO DESIGNERS WEEK。
前売りで2500円。
今年は小林さんも展示参加ということで、お得感があることだなあ。

しかし、今日は雨だったのだ。雨だとどうしても盛り下がる。
しかも、TOKYO DESIGNERS WEEKの楽しみの1つは美味しそうな屋台が並ぶフードコートだったんだけど、今年は1つしか店がなかった。
で、静岡バーガーというエビしんじょバーガーを食べたんだけど、あまり温かくないうえにエビが感じられなくて、厚揚げバーガーみたいだった。がっかり。

食事の間に雨は更に強くなっていた。
ハンドメイドマーケットが去年はテントの中だったけど、今年はメインストリートで、見やすくなった。でも雨に降られると辛い。

TOKYO DESIGNERS WEEKのもう1つの楽しみは、なんかやたらタダで面白い物配ってることなんだけど、これも今年はあまりなかった。(ヒトツブカンロのブースはお気に入りだったんだけど、今年は出てなかった)。どこも大変なんだな~。
それでも、スーパーロボット展、建築模型展はそうそうたるメンバーの作品が見られたし、ブースで、いろんな目新しいものが見られたし、
天気のことは仕方が無いから、今年はまあまあかな。



北斎漫画インスパイア展
北斎漫画をお題に52人のアーチスト達が競演。
小林さん、片桐さんだけでなく、漫画家からファッションブランドから、なんか現代アートの人、果てはホリエモンまで(この人、ただの素人だよねえ)が、北斎漫画に忠実だったり、まるで関係なさそうだったりする、平面だったり立体だったり映像だったりする作品を出す。
なんか統一感のない展示だと思った。
個人的には安西肇の温水Tシャツが面白かった。温水チョイスが。
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あと、キンコン西野さんの絵もあって、あの人はほんとに、絵は良いものを描くんだな~。喋らなければいい人なんだけどなー。
小林さんの展示は北斎漫画を使った50音かるた。キャッチーでわかりやすい。立ち止まってちゃんと全部読んでいく人が多い。多分面白いんだろうと思う。
こういう、口に物を入れたような言い方になっちゃうのは、この作品が、いかにも小林さんが作りそうなもので、読札の言葉も、いかにも小林さんが言いそうなことで(どんな口調で言うかも何となく推察できる)、きっちり読めば裏がありそうな感じが嫌で、あまりちゃんと見ていないからだ。
多分俺は、もうこの人の深読みをしたくないんだろう。
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# by k_penguin | 2014-11-02 01:34 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

ヨコハマトリエンナーレ2014   

2014年 10月 23日

今回は気が進まなかった横浜トリエンナーレ。
前回がぱっとしてなかったし、今回は今回で、メジャーなアーティストがあまり出ておらず、禁欲的でミニマムなアートが多いようで、美術畑の方やマニアには受けそうだけど、俺、フツーの人だし。タイトルも「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」。華氏451って、あれだろ、ブラッドベリの、焚書のヤツ。なんか社会的メッセージとか匂わせていそうだよな…あーめんどくさ!3年に1度のお祭りなんだから、フツーの人はぱーっとやりたいんだけどなあ。
俺も年を食って、すぐに疲れたり、体調を崩してしまうようになった。出かけるハードルが上がってしまっているのだ。
まあ、結局行ったわけなんだけど、やはり体調を崩して、途中で帰ってしまい、2回に分けていくことになった。1回は9月の終わりで横浜美術館のみ、2回目は10月下旬で、新港ピアとBankART。象の鼻テラスにも行ったんだけど、事実上展示が終わっていた。パンフには他と同じ期間であるように書いてあったのに。黄金町はパス。

横浜美術館
平日に行ったら、今回の総合ディレクターである森村泰昌による音声ガイドがたったの200円で! というわけで、ガイドを付けた。
いつもは音声ガイドは使わないんだけど、今回はミニマムな作品が多く、もう言葉で解説してもらわなければめんどくさくて見ていられないと思ったのだ。
結果として、ガイドは正解だった。今回がどういう趣旨の展示なのかが、はっきり言ってもらえたからだ。
表現に対する政治的、社会的な抑圧もテーマの一つだが、もっと大まかに、表現しにくいことを表現するということ、例えばはっきり言うのに向いていない微妙な空気感や感情の表現、忘れてしまったため、それが重要なことなのかすら今やわからないこと、なんかも展示の対象だ。

後は個別に感想メモ。

フェリックス・ゴンザレス=トレス
客の自由に持って行ける紙束を置いとく作品。音声ガイドでは、この作品をどっかの国で見たとき、客のみんなが我先にと取っていくのに、美術館の外に大量に投げ捨ててある、と嘆いたら、作者の友人が、それでも作者は満足であろう、と言ったというエピソードが語られていた。
日本では、物がタダで配られることが珍しくないせいか、「我先に」というほどには取られていなかった。A全判くらいのでかい紙だし。
俺は持って帰って、食器棚に敷いた。

大谷芳久コレクション
戦時中の日本の芸術家活動のコレクション。別に無理矢理書かされたわけではなく、当時は全体的にそーゆー雰囲気だったんだな、ということがわかる。

坂上チユキ
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すげ~細かくて、かっこよかった。節分の3日前に巻かれた巻き寿司の絵が良かった。

松井智惠もかわいかった。


新港ピア

土田ヒロミ
ヒロシマを40年以上追った定点観測写真、『原爆の子』のその後を追った写真など、言葉にしない説得力。

葛西絵里香
1つの絵には、これだけの手間がある、ということを一発で見せるかっこよさ。

大竹伸朗
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東アジアを凝縮したような屋台の展示。すごい匂いと共に大量の水蒸気をはき出す。


まあ、見たら見たで、良かったな、と思える展示だった。音声ガイド使ったから、理解が早かったせいもある。
ネットのせいか、細切れで、わかりやすく、しかもでかい声で言われることばかり目立つ世の中になっちゃったな、という気分は俺も持っていて、そういう雰囲気に対する危機意識を感じている人は多いんだな、というのが総じての感想。


BankART
こちらの展示は連携プログラムで、横トリとは別のテーマ。タイトルは「東アジアの夢」
今回はこちらでの展示に良いものがあると聞いていたので、期待。

川俣正と高橋啓祐の作品がとても素敵。
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一見、森の木漏れ日のようで、実は大量のゴミが落ちてくるシルエット映像。

柳幸典は例のアリを使った作品なのだが、アリさん達は活動時期でないのか、弱っているのか、あまり動かなくて、それほど巣穴も大きくなっていなかった。
あと、パンフの作品名と展示の対応がわかりにくい。特にちっちゃいスタジオ使ってる展示のやつ。

以上、駆け足でヨコハマトリエンナーレ2014でした。
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# by k_penguin | 2014-10-23 00:55 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

美少女の美術史   

2014年 10月 05日

「美少女」って聞いただけで、どこからかすっ飛んできて、
「自分にとっての美少女は」で、徹夜で語る自信があります!と、聞かれもしないのに豪語するやつは多い。
タイトルに「美少女」というキーワードを入れるということは、そういう連中を相手にする覚悟があるということで、つまり、この展覧会が相応の強者によって相応の気合いが入れられて企画されているということだ。
だから、ネットでこの展覧会の告知を見ただけで、これは行きたい。と思った。
少女のイメージをめぐる110作家300点の展覧会というところにも気合いが端的に表れていて、いやそもそも「大量の美少女」なんて、それだけでご飯3杯いけるではありませんか。

ところが場所をチェックしたら、青森と静岡と島根とかで、
なんだよ東京でやんねーのかよチッ。がっかりだよ!
 と、言いすてておいての
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静岡県立美術館。
ああ、東海地方ですんで良かった。

東京から静岡まで新幹線で、それから東海道線の草薙で降りるのだけど、最初から観光気分なので、先に隣の清水まで行って、清水港市場で美味しいかき揚げどんぶりを食べてきた。
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既にゴキゲンになって美術館に入ると、巨大な風船少女がどーんといる。
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タカノ綾《精霊船にのって》

展示は、江戸時代から現代までの少女をめぐる文化、つまり、少女「が」楽しむ文化と、少女「を」楽しむ文化の両方の紹介を大体時代を追った形で紹介している。
普通、少女文化というと、「子供」というモラトリアムな時期が社会に定着する明治以降なのだが、江戸時代の浮世絵から始めるあたりも気合いが入っている。
少女が楽しむ文化の方は、昔のすごろく、着せ替え人形遊びから、少女マンガの付録まで、それも1970年代までだ。陸奥A子とか水森亜土とかいがらしゆみことか、と、名前を挙げれば、わかる方も多いかと思う。現代だったらアイカツとかも入るんだろう。松本かつぢのデザインが洗練されているのに驚いた。
少女を楽しむ方は日本画、洋画からフィギュア、アニメ、インスタレーションまで、枚挙にいとまが無い。過去の物は、少女のどのような点にポイントが置かれた作品なのか、を通して時代が感じられる。現代に近づくほど、少女性が少女それ自体と切り離され、イメージとなってそれ独自にテーマとされてゆくようになるのがわかる。《リボンの騎士》や《ひみつのアッコちゃん》は本来少女マンガであり、少女が楽しむ物に分類されるはずなのだが、初音ミク、ミンキーモモ、クリィミーマミなどと同じ部屋に分類されている。アニメ化されることで、両方の性質を持つようになったんだね。
フィギュアとなると、ふつーにAmazonで売ってるものがガラスケースの中に収まっているが、それでも芸術品としての隙が無いとこなんかはさすがだ。きっと十何年たてば、立派に美術品として通用すると思う。

ああっ女神さまっ ベルダンディー with ホーリーベル (1/10スケール PVC製塗装済み完成品)


劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~ シェリル・ノーム (1/7スケール PVC製塗装済み完成品)

現代美術はカイカイキキ系の作品が多いんじゃないか、会田誠は入れた方が、とかちょっと思ったけど、最近の作品についてはいろいろ大人のジジョーもあるだろうし、「萌え」を正面からアートのテーマとして取り上げているとこと言えば、まあ、カイカイキキになるだろうし、まあいいや。

この展覧会のために作られた新作アニメ《女生徒》は良かった。
太宰の原作をアニメにしたものだけど、女学生のうつろう、ひねくれた気分をひらひらと綴りながら、年を取ってしまった自分から見ると、
ああ、こんなのあったよな~、とか、こういう気分は間違ってなかったんだな~、とか思ったりした。
横浜トリエンナーレ2014を見たときも思ったけど、
年を取ると、ちゃんと論理的に構成された意見とか、とりあえず大勢がいう意見とか、そういう「強い」意見をどうしても重視してしまって、移ろいやすい気分とか、ちゃんとした文章にならない言葉の断片とか、そういう物を無視してしまうようにいつの間にかなっていたけど、弱いもの、はかないものでも、間違ってないものって、あるんだな~。

そんな風にしみじみしながらエントランスに降りてみて、あらためてでっかい少女風船をながめると
でかいんだけど、頼りなげにふるふる震えていて、針でつついたら一瞬で大破するであろう風船と少女という存在、そして、少女というはかなくて弱い意識なのに、これだけでかいって、とても不思議だなって思った。


常設展示
画材という観点から西洋絵画を紹介したものが面白かった。
説明に気合いが感じられて、
企画で見せるぞっていう方針の美術館なんだな
って思った。
若冲の《樹花鳥獣図屏風》を所蔵しているんだけど、見られなかったのが残念だった。
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# by k_penguin | 2014-10-05 23:32 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展   

2014年 09月 19日

初日に素早くいって、帰ってきました。青山スパイラル。
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混んでました。でも、回廊での展示だから、それほど難儀ではないです。
ライブポツネンをやっているモニター前に客はたまるから、
そこをスルーすれば楽。
内容は、小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術です。それ以上でもそれ以下でもない。
 P+のあの劇場の絵を生で見たい。とか
 KKTV6のあの絵を生で見たい。とか
 線上の手男のあの絵をry
とかいう人は、希望が叶えられます。思ってたより大きくない絵でした。
振り子とチーズケーキのキャスキットソンのジャケットなど、舞台衣装も見られます。
赤い丸高帽はきれいでした。

「あの絵」や「この絵」の絵はがきも売ってます(たべっこ動物など、劇場グッズの売れ残りも売ってます)。
P+劇場の絵は欲しかったのですが、はがき4枚セット1000円はいかにも高いので、買いませんでした。
(P+の劇場の絵とKKTV6の間違い探しの絵は別のセットに入っているので、欲しい人は両方のセットを買ってね)

会場には小林さん自身による解説が置かれています。
公式メッセと似て、慇懃ですが、大した内容はありません。
Pのエッシャー的立体を持っている写真の作り方とか説明はされているのですが、
 これをこうしてこうすれば、CG使わなくても同じようなことができるよ。
というにとどまり、なぜCGを使いたくなかったのかについては触れられていません。
なんとなく、今年の新年コメントの
「やりなさい」と言われたことを、興味がなくても「やる」ということが、大人になるにつれ大量に現れます。好きか嫌いかなんて関係なく、ただ「やる」。

というのを思い出しました。
あ、KKTV3の「ひしめく本の森を 積む港」が、学校を指しているというのは初めて知りました。

まあ無料だからいっか。そんな感じ。本売れると良いね。
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# by k_penguin | 2014-09-19 18:36 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

集団的自衛権の謎   

2014年 07月 07日

集団的自衛権について何か記事を書こうと思ったのは、安倍さんが閣議決定するよとか言ったときだから、4ヶ月ほど前だ。そのときは簡単に書けると思ったのだ。
国際法はかじっていたから、集団的自衛権という概念は既に知っていたし、憲法9条も知っている。集団的自衛権について、権利は有してはいるが、行使はできないという見解を日本政府がとり続けていたことも知っていた。PKO多国籍軍で、派遣された日本の自衛隊が、うちは憲法9条があって、あれはできないこれもできないとか言うもんだから、他の国からぶーぶー言われていることも知っていた。
これくらい知っていれば、まー何か記事の1つもひねり出せるだろ。そう思っていた。

ところがこれが、まるっきりなのだ。
新聞記事が言ってることがまるっきり理解できない。「wHY?!」(by出川哲朗)て言っちゃうくらいわからない。
第一、安倍さんは憲法解釈を変えると言いつつ、「解釈」をしていない。「個別的自衛権しか認められないので不便なことあれこれ」の話しかしていない。それはニーズの問題であって、「解釈」とは言わない。しかも、安倍さんがやりたい「あんなことこんなこと」は、集団的自衛権を認めればすべて出来るというわけではない。15個くらい挙げていたけど、その中には集団安全保障制度を前提とするものも含まれていて、これは集団的自衛権と論理的に全く関係ない。
「あんなことこんなこと」は、個別的自衛権しか認められない状況下では論理的に認められないことになる事柄だけど、だからといって、集団的自衛権が認められれば必ずできる、という論理的関係にも無いのだ。
大体、集団的自衛権行使は滅多なことでは認められない。集団的自衛権は国連憲章上に根拠を持つけど、厳しい行使要件があり、それに加え、ICJ判例により更に2つほど要件が加えられている。集団的自衛権が認められればいろいろ便利!というわけではない。
更にわからないのは、新聞とか、反対派がこのわかりやすい欠点に論及していないことだ。
戦争反対!とか、もやっとした話をしている。集団的自衛権と集団安全保障は違うよ。とかやっと言い出したのは、6月からだ。議論を尽くしていないとか怒っていても、論点も探し出せないのなら、それは最初から議論する気が無いということなんじゃないかと思う。

俺自身としては、憲法解釈論を抜きにして言うなら、別に集団的自衛権を認めても良いと思うし、それとは別に、集団安全保障やPKOにおける行動範囲を広げても良いと思う。グローバル化が進んだ現代では、世界で起こる紛争は何らかの意味で日本と関わりをもつ。他人事ではすまない場合がある。
しかし、憲法を全く無視するというのはありえない。少なくとも言うことに筋が通っていない奴のいうことを聞く気にはなれない。

で、更にわからないのが、閣議決定という、今まで聞いたことの無いパターンの憲法解釈のあり方で、閣議で決定されれば、すべてが決まるみたいな雰囲気でみんなが(安倍さんだけでなく、反対派も)やいやい騒ぐことだ。
憲法という法律の建前から言えば、閣議決定は、内閣という組織の内部意思決定にすぎない。内閣は政治機関で、国民の意思でもなければ法解釈機関でもないから、憲法に反する解釈をすることもありうる。少なくとも憲法はそういう前提で作られている。
仮に内閣が間違った憲法解釈をした場合、処分という形で国民と関わればその処分が違憲審査の対象として裁判所で裁かれ、違憲判決が下される。また、法律案提出という形で違憲の解釈が出されれば、まず国会の審議でたたかれ、さらに、法律が通った後、適用されれば裁判所の違憲審査の対象となりうる。
憲法がもつ憲法秩序の保護はこのような形であり、だから、国会と裁判所が控えている以上、バカが閣議でバカ決めました。くらいでびびる必要は無いはず。なのだ。
しかし、これについては、建前と実態の差というやつがあって、閣議決定しちゃえば後はなんとかなるさ!と考えるのも非現実的ではない。
揉め事が嫌いで事前の根回しが大好きな日本人は、裁判所で違憲の判断をされたり、国会でいちゃもん付けられたりするのが嫌いだ。だから、最初から法律を完璧に作ろうとする。そんなわけで、法律案作成の段階で、内閣法制局というプロ集団により違憲にならないように完璧に法律が作られる。そのかわり、事後の審査機関である裁判所は高度に政治的な事項については憲法判断を控える傾向にある(統治行為論)。また、国会は多数決原理で乗り切ることができる。事実上憲法秩序を守っているのは第一次的には内閣法制局(そして二次的に国会)なのだ。
安倍さんは、今回の閣議決定にあたり、まず、内閣法制局長官の首を外部の人間にすげ替えた。これは、第1次安倍内閣のとき、内閣法制局の組織全体の抵抗にあって集団的自衛権容認を断念したという過去に基づいている。内閣法制局長官の人事権を握っているからこそできたことであり、これが「事実上」の憲法秩序保護機関の弱点でもある。制度上のものであれば当然分離独立した機関に審査権が委ねられるのだが。
さらに、安倍さんはこの件に関して国会で答弁することを避けている。まだ閣議決定の段階で具体的な法律が無いから、という理由だが、法律案審議として国会でたたかれる前に既成事実を固めるという作戦だ。
憲法の建前と実態のギャップをついた政治的作戦であり、おかげで、憲法問題であるはずが、まったく法律的な理屈を聞くこともなく事態が進行し、俺は事情がわからないまま記事が書けなかった、というわけだ。

まあ、とにかくやっと事情がわかり、記事は書けた。
俺は別に集団的自衛権自体は構わないとは思うが、筋が通らないものを筋を通さないまま通そうとしているのは気にくわない。
結果として、そういう記事になったよね。

参考

法律時報2014年7月号 : 憲法解釈と人事
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# by k_penguin | 2014-07-07 10:26 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(0)

小林賢太郎テレビ6 記憶の庭   

2014年 05月 31日

この前、飲み会の際に知り合いにマジックを披露してもらって、
それは、カードの山の中からこちらが抜き取ったカードをあてるというものだったのだが、
彼が「これですか?」と、カードを1枚示したときには
もう俺は自分の引いたカードが何だったのか忘れていた。

と、いうワタシなので、
番組の冒頭で、間違い探しするから絵の内容を覚えろとか言われた時点で心が折れてしまって、
で、とりあえず1回視聴した時点で
エントリだけ開けて、コメント誰かくれないかなー、と
人頼みになったのであった。

エントリだけただ開けるのも芸が無いので、感想を書き散らす。

番組自体は面白かったと思う。
クイズ番組のやつとか忘れん坊将軍とか、どうなるか見え見えでも楽しかったし。
庭師の話は、最後主人と逆転するんだけど(あ、これ、ネタバレか)、別に困らないじゃんって思った。
お屋敷の主人が家庭とか持ってれば、ちょっとはホラーな感じしたけど、
別に一人みたいだし、命取られるわけでもないし、今までもなぞなぞにはまってるとか暇もてあましてるみたいだし、以前と大して変わらないと思う。

間違い探しの絵は変わってないけど、小林さんの服装が替わっていることは、多分、庭師の話と小林さんはセットだということだろうし、
存在を示すのは音だ。ということを言った後、番組の最後で緑のチェックシートで姿を消してから、気配が音で示されたりするのは、小林さん的なアレなんだろーなー
とかちょっと思ったけど、「アレ」の中身がなんなのか、詰める気が余りしないのであった。

ともあれ、「ノケモノ」も話的に安定してる方だし、小林さん調子よさそうでよかったけど、
ワタシはつまんないなー、とか密かに思ったりしてるのであることだなあ。
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# by k_penguin | 2014-05-31 23:53 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

小林賢太郎演劇作品『ノケモノノケモノ』   

2014年 05月 22日

当ブログは、小林賢太郎に文句を言うブログ、ではない。
ちゃんと、評価すべきと思うときは評価している、と思う。多分。
で、今回の作品について言えば、おそらくKKP初の、話が破綻していない作品である。
と、いうわけで、文句はない。
おしまい。


  で、終わらせてしまいたくなるくらい、話が破綻していないってだけでほっとしている。
大して笑わなかったけど、コントだと思わないで、演劇だと思ってればいい。そば屋のイミフな動物例えやりとりとか、楽しいとこもあったし。
人物の掘り下げが相変わらず浅くて、これが小林さんが作った作品でなかったら、中学生か高校生の作品かなって思っちゃうとこだけど、その辺は、演劇だと思わないでコントだと思っておけば良い。一応、主人公が自分を否定するのをやめたってことなんだろうなって解釈できるし。
テーマの主張が弱いけど、『振り子とチーズケーキ』よりずっとまし。
だから文句は言わない。
とにかく話が破綻していないでよかった。うんうん。

小林さんの脳内世界の表現という点で、今までの作品と変わらないし、また、相変わらず小林さんは、のけ者中ののけ者で、ひとりぼっちなんだけど、いままでは言葉やストーリーに反映されていた黒い部分が、今回は、ストーリーではなく、美術の面で表現されているように思う。視覚表現だと黒いとこも雰囲気で流せるし、背景の動かし方や作りが、折りたたみ式ボードに映像投影という手作り感ある小林さんらしいちゃちさであるところも(これは文句ではない)、黒い部分を余り気にしないですむような効果が出ている。
ま、とにかく、話が破綻していないってことだけで、十分っすよ。
これから観るみなさん、楽しんできてね~。

物足りない方とあらすじが欲しい方へ、ネタバレと深読みちょっとだけ
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# by k_penguin | 2014-05-22 00:19 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(60)

タイトル記載せず   

2014年 02月 27日

「全裸」がマニュアルの4版を出した。
こーゆー、わかる人にしかわからない書き方をしたのには理由がある。


新版にはこーゆー、
どんな法的効果を争っているのか知りたい例文があったり
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ここにはのせないけど、訴状のサンプルで原告名がももクロだったり、
ちょっとした小ネタが入っていて面白かったので、
(でも基本的には安部公房ネタ)
ネットに載せたいなって思ったんだけど、
全裸のTwitterには、この件に関して言及されてるtweetが次から次へとリトゥイートされていて、
どうも、宣伝効果を狙って仕掛けたっぽいので、
なるべく奴さんに見つからないように
検索で引っかからないように注意しながら、記事書いてみました。
わざわざ画像で例文紹介したのもそのためです。

ちなみに最近の法律書では、書式サンプルの名前欄でお遊びするのは珍しくない。
4版でももクロってことは、ももクロがおわコンになった頃には5版を出して、そこではまた別の名前を使うつもりなんだろうなって思う。
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# by k_penguin | 2014-02-27 23:13 | エンタテイメントと法 | Trackback | Comments(1)

『振り子とチーズケーキ』 2個目   

2014年 01月 13日

『振り子とチーズケーキ』

コメントが意外とのびて、スクロールがめんどくさくなってきたので、
2つめのエントリを作ってみました。
みなさん、お気軽においでください。
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# by k_penguin | 2014-01-13 22:37 | エンタ系 | Trackback | Comments(51)

NHK受信契約の締結と受信者の承諾   

2013年 12月 19日

原則
契約は、申し込みと承諾があって初めて成立する。

NHKのマイルールは、
NHKの対応窓口を受信料特別対策センターに変更する旨の通知をもって受信契約締結の申し込みをし、この通知がYに到達した日から2週間が経過した時点で受信契約が成立したとする。

第1審 横浜地裁相模原支部判H25.6.27
原則通り、NHKの申し込みだけでなく、Yの承諾が要る。
承諾を得るためには、NHKは裁判を起こし、放送法64条1項に基づいて、「Yは受信契約の申し込みを承諾せよ」という判決をとる。
その判決確定を条件として、Yは受信機設置の時点から受信料の支払い義務を負う(という判決もとる)。

第2審 東高判H25.10.30
NHKのマイルール採用

別事件
東高判H25.12.18
横浜地裁と同じ。この事件の第1審も同じ結論。

NHKはいちいち裁判するのはイヤだと思ってるのに対し、
裁判所はいちいち裁判してね、と言っている。
結局受信料を払うことになるという結論は変わらない。
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# by k_penguin | 2013-12-19 00:13 | 裁判(判決評) | Trackback | Comments(0)