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手品種明かし訴訟請求棄却

提訴のときに記事を書いていたのでフォロー。
このときの記事が結構アクセス稼いでいたこともあって、判決は気にはなっていたが、1年半たってようやく判決が出た
予想通り請求棄却。
提訴のときは48人だった原告団が、98人に増えている・・・。

毎度のことだが、どういう理由で請求が棄却されたか、新聞記事ではよくわからない。
不法行為請求が棄却される場合、「行為に違法性がない」「違法性はあるが責任がない」「損害がない」「行為と損害の間に因果関係がない」のどれかが理由になる。
ざっと読んだ感じ、手品師側に「損害がない」、がメイン理由で、ついでに、報道に違法性がない、ということも言った感じ。

損害で切られちゃったのはを被侵害利益の設定が今回難しかったということがあろう。
原告団としては、企業における機密情報が公開されたのと同じ様なイメージを持っているんだと思うけど、原告団にはプロアマ混じっているから、営業利益とも言い切れないし、それ以前にマジックの種には企業の機密情報のような強い秘密性が認められていない(佐久間邦夫裁判長の「手品の種は以前から書籍などで一般に知り得る状態にある」との言葉)。
だから「奇術用コインの財産的価値」が下がったことが損害だと主張したわけだ。
でも設定にちょっと無理があったので、損害がないとされてしまったのねん。


ところで、この原告弁護人のブログを見てわかったけど、この人、ガッシュの雷句先生の弁護士でもあるのね。
なんかこーゆー、クリエイターの権利を守っぽい訴訟が好きなのかな。

準備書面の冒頭に風姿花伝の「秘すれば花なり」を引用しているあたり、なかなか趣味人ぽい。
俺はこういうの好きじゃないけどね。
準備書面の読者は裁判官であって、裁判官はなるべく無駄な文は読みたくないと考えている人種だから。

まあ、カンパを集めつつこつこつやってる訴訟みたいだし、主目的は勝訴よりも、手品のネタ晴らし番組反対の世論提起みたいだから、
こんな感じで楽しみながらやっていくのもありなのかな。
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by k_penguin | 2008-10-30 20:50 | エンタテイメントと法 | Trackback | Comments(2)  

小女子を焼く人たち

「明日午前11時に丹後小学校で小女子を焼き殺す」「おいしくいただいちゃいます」
と2ちゃんに犯行予告して、小女子は魚のコウナゴでしたーちゃんちゃん、という、自分的には素敵なネタが、受けなかったばかりか、業務妨害罪で逮捕され、有罪判決が下ってしまった(保護観察付き執行猶予付きだけど)人が1月ほど前にいた。


これに関連して、モトケンさんとこで一祭りあったりしたので、いろいろ思うところもあったのだが、あまり一般には知られていないニュースだったこともあり(エキサイトニュースにも載らなかった)、またその直後に橋下さんが懲戒請求で損害賠償判決食らったので、モトケンさんとこもみんなそっちに食らいついてしまったということもあって、結局記事を書きそびれていた。

しかし、ネット的にはこれは大事件だったらしい。
ご丁寧にもう一度検証しようと言う人が現れた。
有罪になったってニュースに出てるのに、何をまた実験することがあるのかわからないが、とにかく、旬が再びやってきたこの機会を逃すまいと、記事を書くことにする。

モニターの前でふつーに見れば冗談だとわかる犯行予告で逮捕され、有罪になったという点がネット的にはクローズアップされ、「ネタにマジレス」とか言われるわけだが、それはあいにくネットの上でしか物事を見ていない。
有罪になったのはあくまでも業務妨害罪だということに注意して欲しい。
裁判において重視されたのは、その書き込みのせいで当該小学校では5日間の集団下校が行われることになり、多くの人が現実に心配し、不安を感じたこと、そして、秋葉原事件が起こった今となっては、その不安は理由がないと一笑に付すことができないものである、ということだ。

・・・いやいくら物騒な世の中だと言っても、ここまでネタ丸出しで、しかもスレの途中で予告を撤回しているものに不安を感じるなんて、被害者モーソーとか、モンスターペアレントとか、そーゆーのじゃねーの?絶対そっちの方がおかしいよ。
・・・と、まー、こーゆー反論もあるかもしれない。
しかし、最早これはどっちがより「おかしい」かという話ではない。
犯行予告された小学校関係者の不安感と、モニターの前で2ちゃん眺めている奴らの「ネタをネタとわかる感覚」のどちらを保護すべきかという問題なのだ。
そしてそうなったら、このご時世では確実に小学校関係者の方が保護されるべきなのだ。
ネタで集団下校した小学校の方がおかしいというのは勝手だが、それを言うなら、もう、この世の中全般がおかしくなってきていると言わねばなるまい。


んで、話はがらっと変わるけど、10月頭に『アキレスと亀』を観たとき実はこのコウナゴ氏のことを考えた。
ニュースによれば、彼は法廷でも「小女子は魚のコウナゴのことだ」の一点張りだったようだ。
悪気はなかったと言いたかっただけなのかもしれないが、反省していないとも受け取られかねない言い方で、現にニュースはそのノリで書かれている。
『アキレスと亀』の真知寿はやりたいことだけやっていたいから、芸術という隠れ蓑を着て亀の歩みで現実から逃げようとする。
「家から出るのがめんどくさかった」「もう働くつもりはない」コウナゴ氏は、「小女子はコウナゴ」という事実の影に身を潜め、自分が現実にやらかしたことから目をそむける。
何か似てるよね。
そんなに現実社会が嫌なのかなあ。

・・・あ、ネタに集団下校した小学校の方がおかしいのなら、世の中全般がおかしいってことなんだって、書いたばっかりだったね。
じゃ、おかしい社会に出たくなくて当然と言えば当然なのか。

え、えーと。

我々はこの問題を現代社会への警鐘ととらえなければならないのではなかろうかっ!

よーし。かっこよく記事をまとめたぞ!
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by k_penguin | 2008-10-23 23:31 | ネット(ヲチ?) | Trackback | Comments(2)  

Piper『ベントラー・ベントラー・ベントラー』

俺が書く後藤ひろひとの作品のレビューって、大体短い。
後藤ひろひと大王は「観た後何も残らない」ことを目指して脚本を作っていて、そして優良観客である俺はそれをほぼ完全に実践しているからだ。
そーなんだ。うんうん。

今回はPiperの「お屋敷ものシリーズ第3弾」だそうで、早い話が前作『ひーはー』とほとんど同じ。
あれをそのままB級SFの世界に移植した感じ。
それは良いんだけど、『スプーキー・ハウス』からの家族設定とか、『バコと魔法の絵本』(大王の舞台が原作)のストーリーを知ってること前提のネタが突然出てきて、レスポンスに30秒くらいかかった。
優良観客である俺は前回の設定をほとんど憶えていなかったのだ。
そーゆーネタは、ファンは嬉しいかもしんないけど、初見の客はわからないで置いてきぼりを食わされるので、控えめにやるとか、何かフォローの説明入れるとかして欲しい。

ひろゆき家族のスゴさが今回はいまいち。
あの凄さは『スプーキー・ハウス』観てないとちゃんとわかんないんじゃないかって気がする。
まあ、俺は観てないけど。

もじゃきの歌でダンス!とか、何度観ても楽しいものは楽しいし、後藤ひろひと大王はやはり出ているだけで良い味わいなんだけど、それ以外は今ひとつだった。

平山あやが急性咽頭炎ということで鈴木蘭々に交代したが、劇場内のポスターがちゃんと差し替えられていたのに感心した。


なお、今回の犠牲者はボビー・バレンタイン監督でした。
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by k_penguin | 2008-10-18 00:21 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(4)  

タグを付けました

当ブログにいらっしゃる方々のニーズに合わせて、タグを付けてみました。
カテゴリ欄の下にあります。
小林さん、植草さんなどは、複数のカテゴリにわたって登場するので、以前から読者のためにはタグを付けた方が良いなと思っていたのですが、単に付け方がわからなかったためそのままでした。
きょう、エキブロのヘルプを熟読して、やっとタグの付け方がわかりましたので、とりあえず5つタグを作りました。

三浦さんタグは読者のニーズというよりか、追悼の意を表したものです。
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by k_penguin | 2008-10-12 01:04 | Comments(0)  

これわびっくり

三浦アメリカじゃ容疑者が自殺してしまいました。アメリカで。(うちのブログでは、三浦さんの呼称は「アメリカじゃ容疑者」です。日本じゃ無罪だからね。)

三浦アメリカじゃ容疑者は、殺人罪の部分では一事不再理が認められ、日本にない罪である共謀罪でのみ審理されることになっていました。
ただ、殺人罪での不訴追も決定したわけではなく、訴追が認められる可能性もなくはないと言ったところでした。
共謀罪については、弁護側は日本で実質的に審理が済んでいるという主張も可能ではありましたが、これ以上主張せず、実体で争うつもりらしかったです。

先行きの大変さと不透明さから発作的に自殺してしまったのではないかと思いますが、
重大事件の容疑者の自殺を許してしまったロス市警のミスは大きいです。
もうね、アホかと、小一時間ry

関連図 三浦アメリカじゃ容疑者の殺人罪と一事不再理

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by k_penguin | 2008-10-11 20:06 | ニュース・評論 | Comments(3)  

『アキレスと亀』

北野武監督の新作は、売れないゲージュツカのお話。

しょっぱな唐突にアニメで、アキレスと亀のパラドックスの説明が入る。
で、もう唐突に少年時代の主人公(真知寿)に切り替わって、あとは一切アキレスと亀との関わりの説明無し!
・・・ったくあのオッサンは、相変わらず乱暴なんだから。

礼儀
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by k_penguin | 2008-10-03 01:44 | エンタ系 | Trackback | Comments(2)  

橋下さんの懲戒請求祭りに損害賠償命令

山口県光市の母子殺害事件をめぐり、橋下徹・大阪府知事が知事就任前の07年5月、テレビで繰り広げた発言で2日、知事敗訴の判決が出た。

前に取り上げた話題なので、一応フォロー。
自分的には、もう終わった話なので、特に意見なし。
橋下さんも知事になって、もう山口県の事件なんかをどうこう言って人気を取る必要もなくなったので、
橋下知事は「原告の皆さん、光市母子殺害事件の弁護団の皆さん、大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と頭を下げた。「私の法令解釈、表現の自由に対する考え方が間違っていたとの判断を重く受け止めます。判決が不当とは思わないが、三審制ということもあり、一度、高裁にご意見をうかがいたい」と述べ、控訴の意向を示した。

すんなり謝っている。
でも一応控訴したのは、後から自分の不利に利用されないようにするための布石かな。
知事もいろいろ大変だな。

今枝さんは訴えを取下げたと思っていたのだが、取り下げていなかったらしい(追記 橋下さんが取り下げに同意しなかったためらしい)。
今枝弁護士は「裁判員制度の開始前に、報道で得た断片的な情報をもとに、十分な調査をせず弁護人を懲戒請求するのが違法であることが公的に確認された。画期的な判決だ」と話した。

今枝さんがどーゆー話し方をしたのか、記者がどーゆー要約をしたのか知らないが、今回の判決は、個々の懲戒請求自体の違法性については述べていないはずだ。
今回の違法という判断は、橋下さんが弁護士であることを重要な要素としているから、煽ったのが違法だからといって、即、個々の懲戒請求が違法になるというわけではないと思う。
「被告の利益のためになされる刑事弁護の意義が社会に広く、十分に理解されなければならない」(今枝さん)

刑事弁護の意義のわかりやすい説明は難しい。
まあ、難しいことは今枝さんも身にしみて知ってるだろうけど。
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by k_penguin | 2008-10-02 17:39 | ニュース・評論 | Trackback(1) | Comments(8)