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G2プロデュース 『ツグノフの森』   

見ようと思ったのは、G2と片桐仁の2つで合わせ技、といったところ。
G2の作品でいままでに見たのは『ダブリンの鐘つきカビ人間』のみ。

チラシに「ファンタジック・コメディー」と書いてあるのだが、どーもチラシのデザイン及びストーリー紹介からは信じがたい。むーん、ホントに笑えるんだろうか。
と、首をかしげつつ向かった三鷹市芸術文化センター、星のホール。
中ホールかと思っていたら、小ホールだった。でもほぼ満席。

で、見た結果は、
そこそこ笑えるし、「つかみ」は一通りそろえているが、惜しむらくは、よく分からない。
後ろの席の人も、わかんねーって言ってました。

謎が多いのって、好きな人は好きなんだろうけれど、「謎を解きたい、知りたい」っていう気分になれないと、「わかんねーよ」で終了してしまう。
孤独で悲しい森の雰囲気は全体的には出ていたし、「ツグノフ」が「償う」の古語から来ていることからして、罪と償いがテーマなんだろうなとは思うんだけど(マルケスの『百年の孤独』みたいな雰囲気を目指したんだと思う)、個々の登場人物がもつエピソードが今ひとつ理解できなかったのでそこで考えるのがストップしてしまった。
特に、ヒロインのミシオが、何に対して罪悪感を抱いているのがはっきり分からなかったのが大きい(母親に対してなのか父親に対してなのか?)。

全体的に台詞を噛むのが散見されて、主にそこで笑いを取っちゃってるあたりが残念。
久ヶ沢徹は噛んだときの処理がうまかった。
片桐仁は役にはまってたが、主役というほどには何かするわけではなかった。
ラーメンズ以外でのこの人はいつも、もうちょっと出来そうなのにって感じがする。
福田転球が「深かった」。

ネタバレON!
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by k_penguin | 2007-05-25 23:13 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

チャリンカーと詐欺師の境界   

“ヤフオク詐欺”女性の無罪確定
この記事の書き方だと、詐欺と明らかなものを裁判所が無罪にしたように読めてしまう。
なぜ無罪になったのか、争点の説明くらい欲しいものだ。
このニュースにTBされている記事の多くが文句ばかりなのも頷ける。
で、神戸新聞の記事(魚拓)やや説明が補われているので推測できるが、これは、詐欺ではなく、チャリンカーだ。

チャリンカーという言葉が2ちゃんで生まれたものなのかどうかは知らないが、ヤフオクで自転車操業をする人をチャリンカーという。
仕入れて、売る。
これが商売の基本だが、仕入値に手間賃を足したものよりも売値の方が高くなければもうけは出ない。
しかし、出品時の設定価格が安ければ安いほど、入札されやすくなる。
その辺のバランスを考えて出品しないと、商売は成り立たない。
ここの計算に失敗して、売っても売ってももうけが出ない状態になってしまうのがチャリンカーだ。
昔、タレちゃんという無邪気なチャリンカーがいて、安ければ安いほど客が喜んでくれると狂喜し、皆さんのご期待に応えて出品し続け、あっという間に行き詰まり、2ちゃんオク板にどでかい祭りを引き起こし、ひろゆきがオク板をあけると「タレちゃんのテーマ曲」が流れるように設定してくれるまでになったことがあったっけ。
しみじみ・・・( ´∀`)⊃旦

ともかく、チャリンカーは出品時に「ちょっと」納期が遅れるかもしれないとは思っていても、商品を発送しないつもりはない。
これに対して、最初から金を騙し取るつもりの人は、出品時に商品を発送するつもりなんて無い。
行き詰まったチャリンカーと詐欺師の違いはここの主観的事情にある。
後の客観的な行為は同じ。
出品し、落札して金を払って、待てど暮らせど商品は来ない。
「発送するつもりだった」かどうかが裁判の争点になる。

チャリンカーは最初のうちはちゃんと発送するので、発送するつもりが最後まであったのか、それとも最後の方は「もーできねーよ」と思っていたのかが判別しにくい。
だからチャリンカーは債務不履行の民事訴訟は起こされるが、刑事になることは余りない。
タレちゃんも刑事事件にはならなかった。
この女性のケースの方が珍しい。
神戸新聞によれば、この女性は〇四年十一月下旬ごろから、出品数が急増、三倍以上に増えていたそうで、ここをつかまえて「この辺から投げやりになって発送するつもりが無くなった」と検察側は主張したものと考えられる。
多分弁護側はこれに対して、「赤字を取り返すには今までの3倍以上がんばらねば」と思っただけだ、と主張したのであろう。
無罪になったということは、別にヤフオク詐欺全般が見逃されているのが現状というわけではなくて、チャリンカーは詐欺師ではない、ということだ。

また、企業体ならばともかく、ただの一個人がやっている場合、刑事処罰を受けさせたからといって、被害者にあまりメリットはない。
刑事処罰したからといって、払った金は返ってこない。持ってないものは払えないからね。
社会全体への一般予防効果もあまり期待できない。
出品者への嫌がらせにしかならない(まあ、それでよい人も多いだろうが)。
被害者保護という見地からすれば、一番試してみる価値があるのは、ヤフーに責任追及することだ(成功の保証はしないが)。
持ってるものを持ってるのはあの禿だからだ。
出品者個人については破産免責を受けさせて、再起を図らせるというのが一番妥当という裁判所の考量も分かる。

ま、俺個人としては、ヤフオクでAV機器を買おうとは思わないし、高額商品も買わない。
ヤフオクは基本的にフリーマーケットなのだ。


追加記事
夕方のニュースでTV放映もされたし(日テレはヤフオク好きだなー)、被害者の会も結成されていた。
でかくやったから立件されたのね・・・。
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by k_penguin | 2007-05-21 22:58 | エンタテイメントと法 | Trackback | Comments(2)

アリーの災難(ただし結果オーライの可能性を留保)   

東大大学院教授が痴漢 JR山手線の電車内で (魚拓)
・・・ってことなのだが、もう、こーゆー記事を見ても、痴漢の容疑で逮捕されたってだけでは、本当にやったのかどうかわからない、としか思えなくなった。
ネットではやはりやったこと前提の記事が主流のようだし、俺も昔だったら、捜査の専門家が言ったことなんだし、本人も認めてるんだから、間違いないんじゃないのって思うとこなんだけど、今は、
 ホントにそーなんかなー・・・(;¬_¬) 
って気がする。

大体、午後6時台の山手線渋谷-新宿という、混んでいる電車の中で、スカートの上から尻に触ったの触らないの、しかも触ったのは決して十六茶ではなくて(※)、人間の手であって、おまけにそれが偶然や押されたものでなくて、下心を持って触ったものだ、ということの証明ができるだけの証拠を集めるなんて、果たして、できるのかなー。

※ 参考資料
652 名無し職人 2007/04/17(火) 12:50:05
満員電車内で、俺に背を向けて立ってたOLが
イキナリ後ろ手で俺がカバンに差してたペットボトルを引き抜いて
「この人チカンですっ!!!」
一斉に集まる乗客の視線の先には、高々と掲げられた俺の飲みかけ十六茶
俺ポカーン(゚Д゚)
乗客ポカーン(゚Д゚)
OL、自由の女神みたいなポーズで立ち尽くす
表情は見えなかったが、見る見るうちに首筋から耳まで
真っ赤になっていく後ろ姿に激しく萌えた


警察は「うちの繊維鑑定はバツグンだぜ」つってるけど
ホントかなー?大体、科学的な立証と裁判上の立証は必ずしも同じじゃないしね。

本人がやったと認めたのだって、真偽と関係なく認めちゃった方が面倒事に巻き込まれないという現実的な判断したためとも考えられる。
憲法学者であれば、痴漢の無罪を勝ち取ることがどんなに大変なことか知っているはずだ。
妥協したとしても不思議ではない。


でも、それと同時に、こういう「やってないかもしれないじゃん」的な意見をブログに書くのもめんどーだなーとか思ってしまう。
すぐに「こっかのいんぼー」とか言い出すバカがいるからだ。
痴漢をやる変態か、国家の陰謀か、どっちかの意見しかなくて、「やったかやってないか分からない」というすんごくフツーの意見が受け入れられにくい雰囲気っていうのがめんどい。

しかし、めんどいとか言っていたら、いつまでも記事が書けないので、続ける。
さて、「やったかやってないか分からない」と思ったとしたら、次に思うのは、
じゃ何のための報道なのってことだ。
あの記事では、何かを判断するには情報が足りなすぎるとしか思えない。
「東大」って単語出したかっただけちゃうんかと。
そして、仮に、逮捕後、認めれば事を大きくしないからと警察に言われて認めたのであれば、他の証拠のないままそれを報道機関に発表するって、どーよ?って思う。
東大教授という社会的な立場を考えても、勤め先に連絡するだけで十分だったのではないか。


痴漢の立件って、結局被害者がどんだけ捜査に協力する気があるか、という被害女性の心持ち1つにかかっているような気がする。
尻に触られたの何のということを何度もくどくど聞かれたり、現場再現に協力させられたりするのは、一時的にむかついて痴漢をつきだしただけの人にとっては、めんどくせーだけだし、そうでなくてショックが大きかったとしたら、それはそれであまりいつまでも触れられたくないだろう。
しかも、時間が経つにつれて記憶は定かではなくなってゆく。
「本当にこの人がやったんですか?」と何度も聞かれるうちにだんだん自信はなくなっていくが、手続は逆にどんどん進行してゆく。
被害者が喋る気をなくせば、証拠はそろわない。
捜査側は公判を維持できる証拠を得るまで被害者の「やる気」を維持させ、喋らせなければならない。
そういう風に考えると、被害者の証言が出るまで被告人が保釈されないのも分かる。


なお、今回の記事のタイトルについて。
ハリーとアリーを引っかけて付けたタイトルだけど、
アリーが痴漢をやっていればそれは「災難」じゃなくて「自業自得」なんじゃないかとしばらく考えた。
でもそれは「自業自得」よりももう「結果オーライ」と呼ぶべきだと思ったので、こーゆータイトルにしました。
語呂合わせやりたかったし。
おそまつさま。
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by k_penguin | 2007-05-19 17:38 | ニュース・評論 | Trackback | Comments(4)

大人計画 『ドブの輝き』   

今をときめく大人計画、一度は観といた方がいいかなー、と思って、観ることにした。
が、俺は、松尾スズキの作品は知らないし、宮藤官九郎の『木更津キャッツアイ』(映画版)は20分でめんどくなって観るのをやめてしまったので、相性はあまりよくないと予想して期待度は3割引。

本多劇場はもちろんいっぱい。男女比約1対4。
ロビーも花で埋まっている。「いいとも」みたい。

今回は、学生の自主映画みたいな映像作品一本を交えた三本立て。
俳優陣に魅力的な人が多いと感じた。みんなどっか一カ所光ってるという感じ。
特に、荒川良々と阿部サダヲがご活躍。平岩紙もいい感じだった。
ただ、その分、あちこちに目移りしてしまって、ノイズが多くてテーマに集中し切れなかった。
その設定(orシーン)、絶対必要?という疑問がちょいちょい頭に浮かぶ。
俳優を生かすことを優先した脚本作りなのかもしれない。

礼儀
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by k_penguin | 2007-05-18 02:03 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

図解・プログラム開発   

かなり前からネットで出回っている物らしく、初出は既に不明。
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by k_penguin | 2007-05-04 00:38 | 拾いもの | Comments(0)

手品種明かしで賠償請求   

この記事を見て、最初に頭に浮かんだのは、確か、裁判ウォッチャーの阿曽山大噴火がこの裁判を記事にしていて、煙草がコインを通過するマジックの種明かしが出来ることに検察官がすごく喜んでいた、ということだった。
(ちなみにこの記事の続きがこれ。)

で、次に頭に浮かんだのは、訴訟を提起した「プロとアマの手品師たち49人」の中に、バニー兄さんはいるのだろうか、ということだったが、・・・まあ、入っていないんだろうな、多分。

さて、バニー兄さんはおいといて、いくつかの記事を見てみたが、侵害利益が何なのかについて報道にぶれがある。
朝日は手品の種を著作権・知的財産権としてとらえている。
共同通信は見出しで「財産権」と書いている。
毎日はどの権利とも書かずに、「手品の種は手品師の共有財産で、法的に保護されるべきだ」という原告の主張を引用。
アマの手品師が混じっていることからしても、営業妨害を主張しているわけではないんだよね。
原告の主張からすると、どの権利、と分類はできないが、とりあえず「手品の種を理由無くばらされない利益」は法律上保護される、という感じか。

請求額が198万円と少ないことと、謝罪放送を求めている(名誉毀損もあわせて主張しているので)ことからすれば、提訴それ自体に、安易に手品のネタばらしを求める風潮への抗議する意味合いが強いと思われる。


訴訟の対象になっている行為も、ちょっと分かりづらい。
番組で事件と直接関係ない手品の種まで明かされた、と原告側は主張しているが、報道されたのは貨幣損傷等取締法違反事件。
貨幣損傷って、この場合、コインにタバコを通すマジックのために、お金のど真ん中に丸い穴を開けて手品の種用コイン(ギミックコイン)を作ることで、つまり、手品の種と事件は直接関係しているのだ。
どういう貨幣にどういう傷を付けたのかを報道しただけで、タバコ通しのマジックの種はふつーの人なら分かってしまう。
原告側も報道それ自体に文句を言っているのではなく、
時事通信社の記事によると、
番組内で手品とそのネタばらしを実演してみせたことが「やりすぎ」といいたいらしい。

しかし、コインに穴を開けてギミックコインを作ったという報道の時点で既にネタばらしは完了している。コインの写真も報道されている。
果たしてネタばらしショーは「やりすぎ」と言えるのか。
ネタばらしショーをしたのとしないのとで、ネタばれの程度はちがうのか、そして、古典的なマジックのネタをばらすのは法律的にイクナイ事なのか。
被侵害利益としては弱いと言わざるをえないので、違法性が強く要求されると思う。
俺としては、損害賠償は取れないのではないかと推測する。


でも、阿曽山大噴火さんの記事を見ても分かるように、裁判でもみんな、証明そのものよりも、マジックの種明かしの方に興味津々。
テレビの番組作りもそっちメインになってしまったであろうことが容易に想像できる。
この事件の裁判官も「こういうことになってね。コインを使ったマジックはなくなっちゃうのかね」と言ったくらいだから、ギミックコインネタは他のネタのネタばらしよりもマジシャンにとって大きな痛手なんだろうな、ということが想像できる。
提訴に踏み切る気持ちも分かるような気がする。


なお、貨幣損傷等取締法との関係では、ギミックコインの作成は許可制にしたらどうだろうという阿曽山大噴火さんの主張が面白かった。
悪気があるわけではないのだし、何らかの法定除外事由を付けられないものだろうか。


*追記 5月3日*
トラバ先の記事から、原告弁護人のブログを見つける。
ギミックコインに限らず、マジックネタばらし、というジャンルを娯楽として許していること自体への異議申し立ての意味合いがメインらしいことがわかって、面白かった。
・・・ってことは、ネタ晴らしを積極的に行うMr.マリックが花を公演に出したバニー兄さん、が原告団に入っている可能性はますます薄いわけだな。

また、他のブログで見られた意見として、「訴訟なんかせずに自分の腕を磨いて対応すればいいのに」的意見が見られた。
以前の「マッキーvsいいから帽子とれよ先生(←シティーボーイズの公演を観た人だけが分かる)」の記事では、俺もこれと同じ趣旨のことを書いたが、今回はそれと必ずしも同視できないのではないかという気もする。
マジックの種はマジシャン全体にとっての企業秘密といってもいい面があるからだ。
なかなか興味深い。

2008.10.30 判決が出ました。
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by k_penguin | 2007-05-02 00:52 | エンタテイメントと法 | Trackback(1) | Comments(4)