カテゴリ:エンタ系2(ライブレビュー)( 79 )

何かかんかで、去年の11月から、ほぼ月1の割合で舞台かライブを見に行っている。
今回は、何か観たいな、と思っていたところ、新聞に舞台評が載っていたのを読んで、演出がケラなら「当たり」だろうと見込んで、何も考えずに出かけた。
だから、内容とか全然知らなかった。
・・・そう。この話が、まさか、お笑いコンビの内々に秘めた愛憎もつれる、人死にまくりの話だとは、知らなかったのだ。

「死んじゃうコント」については、親族代表のライブレビューで一くさり説教したばっかりだったし、最近の別エントリーで表現と死ぬこと、ついでにコンビのことについてもちょいと考えたばかりだった。
だから話の内容を察知したときは、胃もたれを起こしそうな気分になったが、金払った以上、仕方がない。気を取り直して、何も考えずにただ楽しむことにした。

礼儀
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俺は、喪服で夜の新宿を歩いていた。
法事でもないのに喪服を着ているというのは、なんだか落ち着かない。何となく周囲に言い訳をしながら歩きたくなる。
「いえ、コントライブを見に行くんですよ。喪服を着ていくとね、500円キャッシュバックがあるんです。」
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コントユニット親族代表の今回のライブを見に行くのは、小林賢太郎が脚本を提供している作品があるからだ。
俺は彼が他人のために書いた作品を見たことがない。バニーがどのくらい他人に配慮した作品が書けるのかな、と思ったわけだ。
ま、きっかけは何であれ、金払って見に行く以上はライブの雰囲気であれキャッシュであれ、享受できるものは何でも享受しておこう。
というわけで、俺は仕事が終わると、去年親父が入院したときに買っておいた喪服に着替えて新宿に飛び出したのだ。

紀伊国屋横の小劇場は、補助席も出てぴったり満員御礼、といった感じ。
男女比およそ1対1。喪服を着てきた人は約8分の1程度。意外と少ない。
トゥインクルから花くらい出ているかと思ったが、入口のとこには出ていなかった。

コバケンの作品は1番最初。独特の台詞回しなので分かった。
やっぱりわかりやすくて軽いのはほっとする。つかみとして良い感じの作品だし。
1つ1つの台詞がどんな状況で発せられているかがわかりやすいので、演者にとっても演じやすい台本だと思う。
設定的には「なりきり映画俳優」のバリエーション発展型といった感じ。

ライブ全体としては、脚本を書いている人がほとんど全作品違うので、統一感にやや欠ける。
「情熱の男たち」と「チキンブルース」をやってるときが楽しそうだったので、なんか、この人たち、ホントはこーゆー事やりたいのかな、と思った(この2つはリーダーの嶋村太一が書いている)。
今回のライブは、DVDが出るそうだが、「情熱大陸のテーマ」は大人の事情的に大丈夫なのかな。あれ面白かったから、入っていて欲しいんだけど。

ちょっと気になった点を言えば、最後の2つのネタでは人の死が扱われていたこと。
いや、死ぬこと自体はいいんだけど、やっぱ、人が死ぬのはたいそうなことなので、それなりの必然性と説得力が欲しいって思う。
「天文クラブ」は先生が飛び降りる動機がよく分からない。
多分、日頃のいろいろなことが少しずつ積もっていって、ほころんできて、最後の羽一枚で臨界点超えたんだろーなって思うんだけど、何でそれがその日のそのときに起こったのかっていうこと。引き金になる最後の1つが何なのかは重要だと思う。
「野間口徹と・・・」は、作り手側はやっていて楽しいと思う。野間口徹が死んでないし死ぬ予定もないことをよく知ってるから。
でも客席側、特に野間口徹をあまり知らない側はとまどってしまう。
それが明らかな嘘だと分かっていても、舞台の上で行われていることは本当の出来事だ、と見なすのが、「お約束」だからだ。
何らかの形で(翼を背負い込んで頭に輪っかとか)野間口徹が舞台にいた方が良かったのではないか、と思う。そしたら安心して笑えるから。
親族代表は基本喪服だし、喪服割引があることから多分「死んじゃうネタ」にはこだわりがあるのではないかと思うが、その辺がよく見えなかった感じがする。

基本的に面白いので、あと何か1つ、友達にその面白さを一言で説明できるような何かがあればいいなと思う。
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作者のロベール・ルパージュは映像の魔術師と呼ばれている人で、映像と生身の人間の組み合わせの妙が見所らしい。
と、いう新聞記事を見たのが数ヶ月前。
観ようかな、でもNHK『芸術劇場』でやるような予感もするな、と思って放置しているうちに、ルパージュ本人が演ずるルパージュ版は終了。で、その記事がまた新聞に載ったので、思い出してチケット衝動買い。
映像の演出は日本語版でも同じだろうし、なら日本語の方がとっつきやすそうでいーや。と、軽く考え、世田谷パブリックシアターへ。
公演後半に入った本日は、客は1階席ほぼ満員、2階、3階は空席が目立つ程度。
男女比1対3。特に男性の年齢層が高く、見たところギョーカイ率も高そう。
ルパージュ版も観たリピーターも多そうだ。

一応隠す
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KKPは小林賢太郎プロデュースの略。

お金を払ってお芝居を観る場合、客はたいてい何かを期待している。笑えること、泣けること、感動すること。
そして、俺が今回コバケンに期待していたのは「失敗」だった。
何気に精神的危機を迎え、何気に最悪な事態は免れたバニー兄さんが次に狙うのは再スタートであるのは『TAKE OFF』というタイトルからしても確かだった。
しかーし!そう簡単に次のテーマが見つかるわけはないのだ。
そうそう簡単に成功されてたまるか。次の作品は失敗する。てゆーか、むしろ、失敗しろ。
ほとんど呪いをかけんばかりの勢いで、俺はそう踏んでいた。

そんな俺に順調にことは進んだ。
まずKKPの前作『LENS』が駄作だったせいか(解析的には興味深い作品なのだが)、ネットオークションは静かだった。千秋楽とかぶりつきの前列をのぞいて波風がなかった。札幌公演なんて出品自体ほとんどなかった。
次に主役の1人が公演直前で降板、交代した。体調不良だそうだ。作りかけのパンフレットは全てご破算だ。
万事順調。ほくそ笑んだ俺は心静かに下北沢は本多劇場に向かった。

東京の代表的な小劇場である本多劇場に行くのは実は初めてだった。
雑多でカラフル、ちょうど『TAKE OFF』のチラシの様な町の中に違和感なく収まりながら存在感を放つその劇場にしばし感心してから入場。
劇場はもちろん満員。補助席も出ていた。男女比3対7。『○maru』よりもやや男性が多いような感じがする。
ロビーではポツネントランプがよく捌けていた。男性の購入者が多い。かっこいいもんな、あれ。

んで、内容を一言で評価すれば「残念な作品」。
ギャグは面白い。キャラクター設定、世界観はほぼ完璧。
オレンヂは間がぎくしゃくしていたが、大目に見よう。
しかし、何がいけないって、話の押さえるべきところを全く押さえていない。
おかげでギャグがちょっと脱線して長引くと、すぐに今何のシーンだったのかわからなくなってしまう。
1つ1つのシーンが話の全体の流れの中でどの位置を占めているのかがわからなくなって、ばらばらしたドタバタギャグの掃きだめの様な散漫な印象になってしまうのだ(KKPはこういう印象のものが多い)。
パーツはそろっているのに、ネジとナットが1個もない。

具体的にいこう。

具体的にやったらネタバレも同然になりました
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小林賢太郎氏ご推薦のシティボーイズ(大竹まこと、きたろう、斉木しげる)。
TVで見たことのある人も多いと思うが、舞台ではTVとは全く違う姿を見せてくれる、とゆーので、ツタヤでDVDを何本か見てみたら、すげーバカでかっこよかったのだ。
今回はいとうせいこうと中村有志という『天才ビット君』で俺的にはおなじみの2人(セイコーとユージン)が加わってお得感が増したので(つーか、いとうせいこうがいないとなんか不安感があるので・・・)、お金を払ってライブへLet's Go!
さあ、笑わせてくれよお。20秒以上笑い無しだったら靴投げるからな。

会場の池上本門寺(遠い!)周辺の幟には芸能人の名前がいっぱい。ラーメンズもあったし、FLIP FRAP(ユウコとアイコ)もあった。くりぃむしちゅーは花を出していた。
客の男女比は1:2と見た。派手な格好のギョーカイ風がやや多い。一方で親子連れも見られる年齢層の幅広さが特徴か。

さて、舞台の内容はといえば、とにかく、何つーか、シティボーイズなのだ。
「プロなのにへたくそ」と、帰り道で誰かが評していたが、それもシティボーイズなのだ。ちょっと長くて難しい台詞を噛まずに言えたら、それだけで客席から拍手がでちゃうのもシティボーイズだからだ。アドリブも思いついたら言う、誰か(主に斉木しげる)が失敗したらなじる。あーもーダメダメ。
と、客席から気楽に笑えるくらい、ダメダメの形、というのが出来ている。本当のダメダメを見せられるとテンションが下がるものだが、そうはならない。何故か嬉しくなる。舞台ではますますみんなが調子に乗る。それがシティボーイズ(まあ、だからいとうせいこうがいないと不安なのだが)。
TVじゃ言えない言葉なども多めに盛り込んで(原発のキャッチコピーに「ちょいワル発電」というのは笑った)、しがらみが多いお仕事じゃ出来ないことを思いっきり、演者も楽しく、客も楽しく。

「芸能界の底辺を生きてますよ。」
と、『アメトーク』で話していたシティボーイズだが、その言葉には俺も素直に、うん、そーだろーね、とうなづく。
テレビでこつこつ稼いだ金を、思いっきりくだらない舞台でぱっと使うなんて、ダメ人間だもん。
でも、・・・かーっこいー。
て、思っちゃう俺もかなりのダメ人間。
だから、「崖から落ちて後一瞬で死ぬ自分たち」を何故か崖の上で眺めているシチュエーションで、どうすれば助かるかを今更あれこれ議論した後、
「あっちに温泉ありましたから、つかりません?一瞬だけでも。」
「そうね。ま、今後どうするかは一瞬がきたら考えるってことで。」
と、去ってゆく、ダメ人間のダメダメなエンディングにはちょっとほろっとまでしてしまうのだ。
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ポツネンの続編のタイトルが「○」と知って最初に想像したことは「虚」という意味だ。
俺は、小林賢太郎の本質は「虚」である、という印象を持っている。彼は自他共に認める嘘つきだからだ。「嘘」という字は虚に口がついたものだ。
また、コバケンは舞台の最後の作品に、次の舞台の方向性を示すことが多い。前回のライブの最後の作品からみて、自分自身の本質に切り込むのではないか、と、期待できた。
しかしまあ、勝手に期待をして、勝手にがっかりする結果になってはつまらない。
とにかく、何も考えずに見ることだ。

東京グローブ座は一度行ってみたかった劇場だ。前庭の宮脇愛子の立体作品「うつろひ」をゆっくり味わってみたかったからだ。
男女比は3対7と見た。男女とも何か美術系が多い。

ネタバレというほどでもないと思うけど一応
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初めての皆様に説明しよう!
NAMIKIBASHIは小林賢太郎とteevee graphicsのユニット。あとはこっち。

こーゆーオールスタンディングのライブは「のれるかのれないか」だけが判定の基準なので、良し悪しの判断は簡単。
のれたから良し!以上!
汗だくでぐったり疲れたが、肩こりが取れたし。うん。

teevee graphicsは、見てて気持ちいい「モノの動き」の映像を作るし、小林賢太郎は、見てて気持ちいい「カラダの動き」をする人なので、この2つの映像を組み合わせて、定番のベタなのりやすい音楽にあわせてガンガンいけば、外れるわけはない。
BUNNY-K(コバケン)はサラ廻しはうまくはなくて(20年前はこの作業を「スクラッチ」と呼んでいたが、今でもそう呼ぶのだろうか)、後ろでダギングしてたときの方が良かった。選曲からして、自分の部屋で勉強がイヤだからこっそりイヤホンでラジオを聞いていたコドモ、という感じがする。
彼がダギングしてたときのDJの人がとても上手だった(後から調べて、F.P.M.田中知之と分かる)。

午前4時以降は全員気合と勢いだけで突っ走る。
もおほとんどターンテーブルに触ってないし。
深夜の妙なテンションで空っぽになった頭に最後の曲がどおんと飛び込む。
『木綿のハンカチーフ』

かわいそうな奴。.


DJをするBUNNY-K(肖像権に配慮)
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かっこよかったteevee graphicsの映像(著作権に過度に配慮)と、小島さん
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配慮してない画像は公式サイトへ
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小林賢太郎の初のソロライブに行ってきた(前から1桁台の列の席をオクで安く落とせたし)。
ちなみに、前から俺は彼にダメ出しばっかりしている。
だいたい、チラシがこれだ。コントのチラシではない。綺麗すぎる。美術さんは彼を止めなかったのか?!と思ったら、コバケン本人が美術だった。
で、「SOLO CONTE LIVE」と言い切っている。
つまり、こういう綺麗なコントが成立する、と彼は言いたいのだ。
しかし、おあいにくだが、俺は彼がコントを作っているとは思っていない。
彼は「たまたまコントに見えることが多いもの」を作っているだけだ。「現代片桐概論」からずっとそうだ。
しかし、コントだと思いさえしなければ、つまり、「さー、腹がよじれるほど笑ってすっきりするぞお。」などと思いさえしなければ、十分楽しめるものを彼は作る。
何も考えずに、ただ、見て受けとめることだ。

この後誉めてからけなします
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ぱちぱちぱちぱちはいっ。

と、ゆーわけで行ってきましたテアトル銀座。
初日。席は前から1桁台。
テアトル銀座なんて今までも行ったこと無いし、これから行く機会があるかどうかもわからないから、開場と同時に入ってあちこち見てみた。
客層はOL以上が主力、おじちゃんおばちゃんちらほら。男はカジュアルな格好が多い。でも8割は女。

ハンカチを握って観ていたが、結論から言って、別に必要なかった。
初日のせいか、エンジンがまだ暖まっていないという感じ。
でも、おもいっきしスタンディングオベーション煽ってやった。
ほんとはそれほどでもなかったんだけどな。こちとら大枚はたいてんだ。盛り上げなあかん。
全体的にどたばたしているうちに、いいシーンとか、泣けるシーンとかが雰囲気的にあっさり流れてしまったってとこかな。ばたばたしてるとこと、ここぞというシーンの切り替えをもすこしばしっとやって欲しい。

姜暢雄と土屋アンナは腹式の発声が出来ていなかったので、聞き取りにくい。『下妻物語』好きなんだけどな。台詞忘れて橋本さとしにサポートして貰ってたな。うーん、スリリング。

片桐仁はもちろん期待通りに出来ていた。
が、もーちょっと期待を越えて欲しかったかなー、・・・というのは無理ぽ?
心の醜い美少年が、不思議な病気で心と外見が逆転したという役柄。バカのよーにきれいなものに喜び、いじめられればおろおろし、そして無意味に自分の仕事に命を賭ける。
なまじ適役だから、一通りできるだけじゃ満足できないんだよな。
ま、回を重ねればもっとこなれるだろ。

しかし、演劇って生ものだなあ。客席の空気って何かにつけて変わるから読みづらいしな。
前回の公演のときからだけど、あの剣の宝石がピキーンって光るとこでなんで笑いが起こるのかよくわからんなあ。
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