カテゴリ:エンタ系2(ライブレビュー)( 80 )

『西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を』

もうあまり舞台を見る時間がとれないのだが、やはり毎回見ているシティボーイズは観たいと思って、悩んだのだが、とりあえずチケットだけとってみた。
行くか行かないかは当日決めれば良いんだし。
で、その当日(6日土曜)、爆弾低気圧接近とかで、外出はなるべく控えてとか言われていて、
しかも公演はマチネならともかく午後5時からで、これって、終演頃確実にやばくね?
って、さらに悩んだんだけど、結局完全武装で出かけたのだ。雨は降っていたが、まだ風はそれほど出ていなかった。
ここまでして何を見たいのかな?前回まじめっぽくて期待外れだったのに。いやでも、今回は脚本代わって宮沢章夫だし。でもだからって当たりだと保証されてるわけじゃないし。
と、自分でぶつぶつ言っていた。
じいちゃん達が力一杯なんか(ほんとに「何か」としか言いようがない、なんか)をやるってだけで観るかね?しかし?

ところが世田谷パブリックシアターは、暴風雨の危険を冒して「なんか」を観にやってきた人たちでいっぱいだった。
世の中には常識で計り知れないことがあるのだなあ。

今回はプロジェクションを多用した舞台で、最初からシュールなテイストだった。俺は早々にストーリーをまとめるのを放棄した。
でも、内実は相変わらずだった。きたろうは相変わらず台詞をまちがえていたし、斉木しげるはワイルドだった。大竹まことは体力の限界に挑戦してゼイゼイ言っていた。除染ネタもあったし、「喫茶店に障害者が客としてやってきたことによる、他の客及び店主の動揺」ネタもあった。
戌井昭人の若い刑事はテンション高くて良かった。いとうせいこうと大竹まことの「先に説明してしまうコント」も面白かった。

カーテンコールで、最初に大竹まことが外の天気の状況を伝えてくれた。まだ本格的にはなっていないらしい。
そんな状況のなか集まった客達であるせいか、客の連帯感がいつもより高い感じがした。カーテンコールで客席からふつーに演者達に話しかけていた人が居たしw

舞台も客も濃厚だったけど、前回よりシティボーイズっぽくて、時代の気分もくみ取っている感じ。
迷ったけど、来て良かった。帰りの雨はひどかったが、まあ覚悟していたほどでは無かったし。
ただ、ほんとに濃ゆくて、頭が痛くなって、帰ってから寝込んでしまった。


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by k_penguin | 2013-04-07 23:59 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

小林賢太郎演劇作品『ロールシャッハ』 2012年版

最初に言っておくが、この作品に関しては俺はかなりハードルをあげている。もう食わず嫌いに近い。
というのも、初演版があまりにひどすぎたからだ。ひどいだけではなく、憂鬱な気分にさせられた。話はあらかた忘れてしまったが、その印象だけは残っていて、今回は舞台に集中する気になかなかなれなかった。

チケットがはけるスピードはいつもよりも遅く、地方公演の一部は売れ残っているようだったが、本多劇場は相変わらず満席で補助席も出ていた。
劇が始まっても、俺は前に述べたような理由でなかなか集中できず、テレビをつけっぱなしにしているような感じで、ぼーっとしていた(腹話術の人形は右手であつかうんだな…)。
話は前回より整理されていたが、それでも、よくわかんない設定の国のよくわかんないプロジェクトにかり出された人たちの空騒ぎという風情だった。
なぜ大砲を1発撃つのに3人がかりなんだろう。なぜ撃つ直前になってから砲身を掃除しなくちゃいけないんだろう。力持ちと細かい奴がいるのに、なぜ誰が装填係になるか方角の計測をする係になるかをさくっと決められず、全部の可能性をいちいち試すんだろう。なんだか「おかあさんといっしょ」日曜ライブの子供向けの劇みたい。
しかし客は良心的で、最初からどっかんどっかん受けていた。隣の席のおばちゃんははしゃいでいた。
半ば過ぎ、富田と串本の夜の会話あたりからやっと舞台に興味を持てた。会話内容は前回よりよく整理されていて、特に串本のしゃべりだしを変えたのは良かったと思った。でも隣のおばちゃんは寝てしまった。

最後の方で、大砲を撃つプロジェクトの真の意味が明かされ、撃つかどうかの鳩首会議のあたりも、内容は変わっていないが、話の流れが良くなったため、いろいろ誤魔化せていた。まあ、2回目でなれてるのもあるかもしれないけど。
大砲を真上に打ち上げれば、打ち上げたところに落ちてきて、砲弾を手でキャッチできる。という、常識に反する事情も、大砲を固定すればできる、というシステムらしい。

壁が「鏡」であるという説明の後にここが鏡の世界のパラレルワールドであることの説明がやや丁寧にされて、この点でも前回から改善されていた。
前回は「鏡の世界」であることに何の意味も見いだせなかったが、今回は、早い目に説明がされたせいか、
 現実世界に、右利きのこの4人がいるんだなあ。
と、想像する余地があった。
この、「想像すること」が作者のやりたかったことなんだと思う。
それ以上でもそれ以下でもなく、ただ、「想像すること」。
想像するという言葉から、そして、「正義の反対は悪じゃなくてもう1つの正義」という台詞があるからといって、ジョン・レノンの「Imagine」と連結させてはいけない。
作者が想像して欲しいのは、平和とかそーゆーことじゃなくて、「右利きの4人」だ。
舞台の上の左利きの4人はお芝居というパラレルワールドにいるけど、「右利きの4人」は「現実」にいて、
自分の性格やら自分のやってることを正当化する理屈(この話での「正義」はそういう意味でしかない)やらの問題を抱えて
悩んで、少し成長したり、初演版より少しましな芝居を作ったりしてるってことだ。
つまりは「僕のこと考えて」といっているのだ。
それ以上でもそれ以下でもなく。
まあ、毎度のことだよね。

舞台の上で、左利き達は、まあよかったね。という感じのラストを迎えた。
作品自体も、前よりはまとまったんだから、まあよかったね、と思った。
おばちゃんは、大砲を撃つプロジェクトの真の意味が明かされたときも寝ていたが、終わり頃には起きていて、カテコで小林さんの登場に飛び上がらんばかりの拍手喝采をしていた。
多分そーゆー見方が正解なんだろうと思う。まあ良かったね。
 ということで、俺は1回目のカテコの後の、本部からの終了の放送を聞いてから外に出た。
中では再びカテコが始まったらしかったが、もう興味がなかった。
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by k_penguin | 2012-10-21 02:29 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(6)

小林賢太郎 ライブポツネン2012『P』

小林賢太郎さん、おフランスから公演オファーをうける!
  と、言うわけで実現したのが今回の公演『P』だ。
これは今までにないパターンだった。
少なくとも俺の知る限りでは、小林さんは自分のタイミングで作品発表をやっていた。つまり、言いたいことが最初にあって、それを表現する、という手順だったのだが、今回は逆になるわけだ。
逆になる、といってもさして難しいことではないだろうと俺は思う。
まずオファーがある方がむしろ普通なんだから、普通のものを作ればいいだけの話だ。
相手が外国の方であることからすれば、マイムでの表現が主になるかもしれないし、また、多分『Japanese Tradition』みたいなのが期待されているだろうが、
しかしおフランスの方であれば、テレビ地上波民放のお笑い番組のオーディションなんぞと違って、ネタにあれこれ口出しはしないだろう。
ウケなくても「こーゆーのが日本で流行ってるんです」と言っときゃいい。しかも日本でうけなくても「今回はフランス向きに作ったんです」で済む。
 楽勝じゃん

 そのかわり、言いたいこともさして無くて、ハードルが低い普通の作品では、今回はあまり面白くないだろう、と思った。

それでも俺は横浜まで出かけた(東京公演がないから)。
元町・中華街駅があんなに中華街に近いとは知らなかった。中華街には20年近く前に1度行ったきりだったのを思い出した。
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公演のポスターを眺めて、俺は自分の予想は当たっていると確信した。
今までのものと違い、普通のデザイン、つまり、公演内容をイメージとして紹介し、アピールする性質をもつデザインだったからだ(でも最初見たとき「若いときのさだまさしがいっぱいいる。」と思った)。

そして、公演を見た結果
 予想したほど面白くないわけではなかった。
と、思った。
うちのブログでは小林さんの幼児性について散々なことを言っているが、
言っても彼はそこそこオトナだったのだ。
あくまでも、そこそこ、だけど。
やはりマイムが多く、セリフは少なかった。そして『Japanese Tradition』みたいなのもちゃんとあった。
全体的にEテレ2355を1時間見ているようで、何となく気持ちよく見ていられる。
2355は好きな人でも1時間が限度だと思うので、公演時間もそれで十分だと思う。
もちろん笑いはしなかったが、そもそも笑いは求めていない。
すっと悲しい気持ちになるところもあったけど、波の音とともに何となくフェードアウトする。
まあソフトで見るものであって、5000円はらってなおかつ横浜まで行って見るものではないという気もするが、
帰りに夜の中華街を見物しながらフカヒレ饅を食べ、小籠包を買って帰ってきたので
そこまで含めた評価で、俺的にオケ。

深読みメモ
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by k_penguin | 2012-05-19 13:09 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(74)

ナイロン100℃ 38th SESSION 「百年の秘密」

ナイロンの久しぶりの新作。チケットを買ったのはナイロンの新作と言うことと、マルケスを意識したタイトルに引かれて。
でもその後、「今回は笑いがない」というケラの言葉にショックを受け、行くかどうか迷った。
最近忙しくてしんどいから笑いたいと思ってたのになあ。
ケラの作品はただでさえ長くて重い。しかも今回の話はメイドの目を通して2人の女性の一生を語るらしいし、登場人物多くて名前と関係把握するのがめんどくさそうだし、そのうえ、笑えないんじゃ・・・。

でも結局行ったし、行って良かったと今では思ってる。
最初に登場人物全員がいきなり出てきて、話をぱぱんと整理した状態にしてくれたのは嬉しかった。それに続くオープニング映像もかっこいい。
オープニング映像は毎回かっこいいのだが、今回は特に力はいっていた。
そんなわけで、開始10分後には楽な気分で舞台に集中できた。

笑いがないといっても別に辛気くさい話というわけではなく、適度に笑うシーンもあったし、泣けるとこも結構あって、
カバンからハンカチを出すのは休憩時間でいいや、と思ってたら、けっこう序盤から必要で、で、そんなときに限ってカバン探ってもハンカチ見つからなくって、で、かわりに見つけたティッシュでグズグズやっていて、
そんな感じでけっこう手の中に丸めたティッシュがたまって、で、舞台では一気に40年くらいとんだり、また20年ぐらい戻ったりしていて、おかげでこっちは大河ドラマ1本見た様な気分になったけど、実はあまり時間経ってなくて、
で、だんだんお尻が痛くなってきて、舞台では主役のティルダ(犬山イヌコ)とコナ(峯村リエ)の息子と娘が白髪の年寄りになって家の真ん中にある、話の象徴的存在の大樹が切られる話になってるから、そろそろ話、終わりかなって思ってたら照明がブラックアウトして・・・

 前半が終わった。ここまで2時間。
(TmT)ウゥゥ・・・  きっついわー。でも樹が切られるのかどうか知りたいから後半も観よう…。

そんなこんなで全部終わったときは3時間40分経っていた。
最後のシーンでは、ティルダとコナは12歳だった。
うーん、スペクタクル。

ネタバレ
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by k_penguin | 2012-05-12 02:11 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(13)

小林賢太郎演劇作品『うるう』

小林賢太郎の舞台は、始まるまでほとんど情報が与えられないのが常だ。どういう感じの作品なのかも分からないまま、ということも多い。
しかし今回はある程度のことが予想できた。
『THE SPOT』の「うるう人」の設定を使うらしいこと。徳澤青弦のチェロとの二人舞台であること。「ひとりになりたがるくせに寂しがるんだね。」というコピー。
 と、くれば、まあ、こんな感じだろう。

美しくて寂しくてついでに切ないような感じでほろり。クスリもあるよ!

で、結論から言えば、予想通りだった。
そーゆー系が大好物、という方は喜べるかと思う。
ただし、「大好物」でなければならない。ストーリー上の多少の疑問点をハードル競争みたいに飛び越えながら雰囲気に流されるように見なければならないからだ。
単に「そーゆーのも嫌いじゃない」とか「やぶさかではない」とか、その程度では、つっかかってしまう危険がある。

東京グローブ座の初日で、全公演の初日だったので、舞台の雰囲気はまだざっくりしていたし、ギャグも予想できるものが多かった。
でもこの辺は回数重ねればなんとかなるだろう。

と、いうわけで、普通のレヴューはここでおしまい。
次に、話が腑に落ちなくて気になる、とか、もっと泣きたい、という方のために多少つっこんだ話。

いきなり容赦ないネタバレするからね。
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by k_penguin | 2011-12-22 22:25 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(104)

NYLON100℃ 37th 『ノーアート・ノーライフ』

ナイロンの10年前の作品の再演であるこの作品は、
芸術家のタマゴ達が集うパリのとある地下カフェを舞台にした小洒落たコメディだ。

・・・と、書くと、ナイロンを知っている人なら (゚Д゚)ハァ? と、なるに違いない。
これは良い意味でも悪い意味でもケラらしくない作品なのだ。

まず、人が死なない!!
ケラの作品は、登場人物の半分から全員が最終的に死ぬことを覚悟して観なければならないのに。
だから重さ、やりきれなさもないし、ブラックな笑いもあまりない。ナンセンスな笑いが多くて軽い感じ。
芸術家を気取っているただのクズ野郎どもの群像劇なので、何となく『アキレスと亀』やケラが演出した『どん底』が頭にあって、悩んで自殺しちゃったり、犯罪に走って自滅したり、あと、いろいろおもろむごいことになるのかなー、とか期待して行くと、肩すかしになる。
なんだか2chでオタクのニートが集っているようなのどかさなのだ(10年前に2chってあったっけか?)。
隣の女性2人組は前半で爆睡してしまい、休憩時間に目を覚まし1言「・・・コメディなんだ。」と言い残して帰ってしまった。
多分もっとヘヴィなものを期待していたんだろう。


そのかわり、風邪気味の仕事帰りでちょっと胃がむかむかしてて、精神に負担がかかることは避けたいと思っているような人、例えば俺のような人は、ほっとできる。
お笑いも十分含まれているので、笑って気分がさっぱりした。よかったよかった。

前半は、みんなガヤガヤワイワイやっているだけで話がほとんど進行せず、なんだかなーって思う。
劇作解体新書で、この作品と同じ年に作られた『すべての犬は天国へ行く』を解説したとき、10年前と今とでは書き方は変わるか、という質問に対して
「今だったら無駄なやりとりをもう少し省いてもっとストーリーを進行させる」と言ってたけど、それって、この作品でも言えることなのかも。
10年前のテンポはなんだか間延びしているように感じる。これもネット時代のせいかなー。
きっと後半で話が早く展開するとこころえて、大人しく笑って待つ。

後半、話は動きだし、タイナカ(山崎一)は現実とやりたいこととのギャップに悩み、モズ(廣川三憲)達は小芝居みたいな詐欺に手を染めている。
世間から期待されることと自分のやりたいことのせめぎ合い、迷走する価値観。
 …でも、なんか話のスケールがちっちゃいんだよねー。いや、メグリ(大倉孝二)もそう言ってるんだけど。
なんか、期待の外に出ないっていうか、逆にリアルっていうか。パリのカフェのアーティスト達なのに思考が小市民的。つか、それってやっぱ2ch。
タイナカの現実との妥協の仕方はd(>_・ )グッ!  って思うけど、
考えてみりゃ、凡人がやりそうな妥協だよね。

うーん、2chていうものがなけりゃ、この作品に対する評価はも少し変わったかも知れない。
こーゆー思考や悩みや現状維持的妥協って、もう見慣れちゃってるんだよね。

と、いうわけで、10年前と今とでは、時代はやっぱ変わってるんだなー。
などと思ったのでした。

『ノーアート・ノーライフ』というタイトルから、表現をめぐる現実との相克を解決するヒントを求めたりしなければ、気楽に笑えると思う。
(劇中にはフランス語がいっぱい出てくるのに何でタイトルだけフランス語じゃないんだろう・・・)
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by k_penguin | 2011-11-19 02:37 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(8)

劇作解体新書-ケラリーノ・サンドロヴィッチ

シブゲキ!にて。
客の入りは、多くもなく少なくもなく。

「すべての犬は天国へ行く」についてやったんだけど、
ナビゲーターの土田英生と途中から
自分達はなぜぎりぎりになるまで書かないのか、
ということについて話し合いだし、怠け者自慢みたくなったのが面白かった。

以下、印象に残った言葉のメモ。

シットコムは、現実と地続きの設定のときに有効。現実離れした設定のときは不条理系の笑いの方が馴染む。

笑いのヴァリエーション(シットコムとかシュール系とかキャラ系とかの)は、あまりいろいろなパターンを入れすぎると世界観が崩れてしまう。
ナンセンス系の笑いは、客の脳をしびれさせてしまうので、本筋を見失わせる危険がある。

ツッコミ役を固定しないのは、現実にいつもつっこむだけの人というのはいないから。状況が変われば人の役割も変わる。

年をとると批評眼が先に肥えてしまうから作品が書きにくくなる。(これは土田さんが言った)

ナンセンスものは踊りながら書け!(本当に踊りながら書くことがあるそうで、これはメモしろと言われた)

現実は良いことと同じように悪いことも起こる。この2つは等価である。舞台の話だからといって、片方だけしか起こらないというのは、違う。


感覚で書く人だと自分で認めていたが、自分の感覚だけでなく、劇団員達の感覚もまた信じていて、それで調整しているように思った。
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by k_penguin | 2011-11-09 01:02 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(6)

シティボーイズミックスPRESENTS『動かない蟻』

シティボーイズには当たりはずれがある。
で、前回の『10月突然大豆のごとく』が大当たりだった。
従って今回は外れの可能性が高い。
従って外れても泣かないし、外れなのにきたろうがけろりとしていてもあきらめる。
ちゃんと前回から1年で次の公演をしてくれるということに感謝し(前回は1年半間が空いた)、毎日ご飯が食べられることをお百姓さんに感謝して、いただきますと言って食べる。
俺はそういう心持ちで出かけた。

世田谷パブリックシアターの客席は、ちょうど外の通りからそのまま人が流れ込んできたみたいに、老若男女が入り交じる構成で、
暑いもんだから扇子でぱたぱたやる人もいて、なんだか町内のお祭りみたいな感じだった。
何かを期待するわけではないが、何となく毎年行く町内のお祭り。
そんな感じだなって思った。

 それでも。
それでも、だ。
今回は食い足りなかった。
家に帰って録画していた「クイズ・タレント名鑑」をビール飲みながら見て、笑いを補充してしまった・・・。

作・演出を今回は変えて天久聖一だったんだけど、コントよりも演劇っぽくなったので、笑いの絶対量が減ってしまったのが原因だ。
ギャグをやろうとして失敗するのは予想の範囲内なんだけど、最初からギャグをやらない、というのは予想してなかった。
で、演劇的な側面を見ると、それが『奥様お尻をどうぞ』と似ていたのもまずかった。
原発事故直後に作品作ると、大体こうなっちゃうんだろうなー。
2つを比べると『奥様お尻をどうぞ』の方がインパクト強いしまとまってるし。
こっちとしては、ゆるーい感じのシティボーイズでそのお題は見たくなかったなあ。
あ、でも首相は斉木しげるの方がはまってたかなあ。出てきた瞬間に「あ、パン首相だ」って思った。

作り手としては1度はこういうの作っときたい気持ちは分かるけど、見る側としてはあまり何度もみたくはない、という気がする。

まーでも、カーテンコールできたろうがけろりとして「今回は演劇ぽかったねー」と言ってたから、あきらめたっと。

次回、いとうせいこう希望。



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by k_penguin | 2011-09-15 23:22 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

『奥様お尻をどうぞ』

 ・・・疲れた。
 2時間半と長いことは予想できていたし、
 古田新太がお尻を出すのも予想できていた。
 しかしここまで振り回されるとは思っていなかった。

2時間半ただ、ナンセンスギャグを連発されるのだ。
後半はくたくた。

席は前半の通路側で、ラッキーだと普通に思っていたが、
古田新太に、パンツの中から取りだしたマシュマロを思い切り膝に投げつけられた。
(マシュマロにしては衝撃が大きいと思い、後で座席の下に落ちていたのを拾ってみたら、スポンジに白いビニルシートを貼りつけた物だった。本物のマシュマロはあんなに飛距離のびないもんな。)
あと、すぐ近くの席の人はスポットライトを当てられて、勝手にモノローグされた上に、
出演者総出でその人の席までやってきて「もう少し頑張ればお芝居が終わる!」と肩を揺さぶり励ましたりしていた。
こう書けば、うらやましいように見えるかも知れないけど、
実際、何の脈略もなくこれを間近でやられると

 ひぃええええええーーーーーー

と言う気分になる。

あと、照明をいきなり消されて暗闇で、

 ・・・もうこれ以上は止めとこう。

観劇というよりアトラクションみたいだった。 以上。


 気を取り直して、も少し情報を書いておこう。
ストーリーは・・・えーと、
原子力絶対安全協会の協会長の娘の夢子は病気で、探偵は三重人格で助手はアルジャーノン。あと八嶋智人の神様(天の声)はなんだかフット後藤みたいだった。

*以下は、当初書いていた記事の導入部です。
 文章が普通で、観た感想の部分とギャップが大きいので、最後に回しました。

KERA×古田新太。前回の『犯さん哉』から4年も経っていたらしい。時の経つのは早いものだ。
『犯さん哉』は馬鹿馬鹿しさが過ぎて、途中で席を立つ客もチラホラだったらしいが、俺は気に入ったので今回も見に行くことにした。
ケラは当初は前回とは別のテイストの作品にしようかと思っていたそうだが、震災後、前と同じナンセンステイストにすることにしたそうで、完全に震災後に作られた本になっていた。原子力絶対安全協会だし。
馬鹿馬鹿しさに磨きがかかって、しかも鋭くなってるような。
モンティパイソンみたいなものだと知ってて見に行く人はともかく、
前知識なしで観るのは賭。

プレミアム公演がCBGKシブゲキ!!のこけら落としだそうで、
大丈夫なんだろうか。

追記 8月20日

朝日新聞の劇評に「『冷静に怒る』ための笑い」だって書いてあって、
その通りだとは思うんだけど、
あれだけいろいろやられといて、
なのに、そういうちゃんとしたこと書けるなんて、
やっぱりお金もらって文書く人はエライなっておもった。
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by k_penguin | 2011-08-11 00:47 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(2)

『ニッポン無責任新世代』

ここしばらく後藤ひろひとの作品を見ていなかった。あ、NHK-BSの「カマドウマの夜」は見たけど。
今回も、原田泰造はあまり好きじゃないし止めとこうかな、と思っていたのだが、
震災後、仕事が立て込んであまり舞台を見てないし、久しぶりに見るはずだった「THE SPOT」はなんだか面白くない感じに延期されてしまったしで、ここんとこぱっとしないので、
この際厄払いになりそうな、ぱっとした軽い物がみたい。
と思ったのだった。
こーゆーときにブログをやってる大王はありがたい。
みーんなTwitterに流れてしまっている中、無駄な話を無駄に長文でそして熱く語ってくれる大王のブログを見ていると、その熱気にあやかるために舞台を観ようかなって気分になる。
あたるちゃん(中村中)が、歌うお掃除おばちゃんやるみたいで、おちゃらけてるあたるちゃんて、観てみたかったし。
と、言うわけでシアタークリエ。

この劇場で大王の作品を見るのは「ガス人間第1号」に次いで2回目なのだが、実は前回、あまり良い印象を持たなかった。
座席の位置によって舞台の見え具合が違うし、席の間隔が狭い。今回も前の席にすごく頭のでかい奴が座ったので、そいつがシートに沈みこむように座り直すまで見づらかった。
あと、客におハイソな年配客が多く、大王のマニアな笑いに全く理解を示さない客が多い、というのも苦手ポイントだ。
東宝系の劇場に作品をかける喜びが前面に出ている舞台なのに、ウルトラマンが分からないのでは楽しさは3割減だ(実は俺もよく知らないのだが、そこは大王のブログで予習をしておく)。
作品中、演者が客席の中程や後ろの客用の出入り口から登場して、そこで何かちょっとしたことをやることも多いのだが、
「身体をひねって後ろを見る」という動作がかなーりしんどいらしい年配客は、いちいちそっち観たりしない(また、シートが立派なクリエは通路がよく見えない)。

以上のことをあらかじめ覚悟して観にいった。
「Eさんフロムペルー」が近くに座っていた。

ストーリーについてはとりたててあれこれ言うことではない。
タイトルから想像できるように、植木等の「無責任男」とか「シャボン玉ホリデー」とかのノリで、ダメ社員達が、楽しいノリで大逆転。的な。
代表取締役が最大株主じゃないから経営権がない。とかぶっとんだこと言われても、つっこんだら負けだから。
こういう話は楽しくて気分爽快になれれば何でもありだから。

こういうサラリーマンものの話って、今も昔も
「1番エライ奴連れてきて解決」「主人公は社長と個人的な知り合い」で決まるんだな。って思った。
後、社員が全員会社やめた後、これからどうするのかって話になったとき、
金になるウォーターサーバーの技術持ってんなら、みんなで新しく会社立ち上げればいいだろjk
って思ったら、「あの会社で何かをやるべきだ」とか言い出して、みんなで元の会社に戻っちゃったとこが、昭和を感じさせた。
「サラリーマンもの」はあくまでも1つの会社に所属すること前提なんだよな。
フィールドが「会社」だけだから「無責任男」は存在できる。そこから出るのはルール違反。だからこそ「1番エライ奴連れてきて解決」もできる。


最後は悪い奴は土下座し、エライ奴は気持ちいい啖呵を切り、みんなハッピーでめでたしめでたし。
ここが大王の作品の良いところ。
多少腑に落ちないところがあっても、もうちょっとあたるちゃんに歌って欲しかったと思っても、とにかくぶっちぎって最後一緒にわーっと盛り上がれる。
お客さんもみんな僕たちと一緒だよ。そばにいるよ。という気持ちが感じられる。
ただその上さらに「まずはやってみる無責任」とかちょっと説教っぽいこというのがめんどくさかったけど、
東日本大震災チャリティ公演なんだし、大王が震災後いろいろ悩んでこの本を書いたらしいと言うことも知っていたので、大王っぽいからまあいいやって思った。
考えてみれば、震災後、新作の舞台を見るのはこれが始めてだなあ。

とにかく一本締めもできたし、カーテンコールは2回したし(2回目は照明もつき扉も開けられ、席を立つ年配客が多い中、残りの客が熱意でもぎ取ったという感じ。こういうのって、小林さんの舞台ではあり得ないなあ)、
楽しめて満足な舞台なのであった。
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by k_penguin | 2011-07-31 01:14 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)


法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。


by k_penguin

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