『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』

1度はチェックしておきたい劇団リスト、NODA・MAP(『ロープ』じゃなくて『BEE』を見れば良かったと後悔中)、大人計画に続いて、3番目は劇団、本谷有希子。
と、思っていた矢先に本谷有希子が原作のこの映画が出たので、劇場に行くよりお手軽だと、こちらですませることにした。
あと、劇のDVDや原作本の表紙を山本直樹が描いているのも気になってた理由の1つ。
こちらに視線を向けながらも笑っていない女を魅力的に描ける人は少ない。

・・・と、言いつつも、それほど期待はしていなかった。
ほーかいしている「家族」をあつかったものは最近珍しくないし、兄ちゃんと妹がデキてるってゆーのも、いまさらの話だしい、しかもまたオタクが出るのかよ。ちっ。
とか思いながら渋谷(この町もこちゃこちゃめんどくせーんだよブツブツ)に出て行った。

ところが、なんσ(^_^)とっ!
これが、大当たり☆彡(ノ^^)ノ☆彡ヘ(^^ヘ)☆彡(ノ^^)ノ☆彡



女優を目指すお姉ちゃんの澄伽(佐藤江梨子)初め、皆さんどっか壊れている非日常的キャラのような紹介のされかたをしていたが、むしろ、リアルな話だった。誇張はあるがCGもそれほど使っていない。
澄伽は単に超ゴーマンなのではない。田舎に押しつぶされそうで苛立っているのだ。
彼女はまるで努力をしないが、それは、努力することは自分に才能のないことを認めることになり、それは田舎のみんなが正しかったことになり、そしてそれは田舎のみんなの非難の視線に晒された彼女の負けを意味するからなのだ。
要は田舎が悪いのだ。うん。澄伽ちゃんは悪くないおー。

これに対する、左手のピグマのミリペン(0.2mm)一本でホラー漫画を書き上げてしまう神出鬼没の、妹の清深(佐津川愛美)も性格が姉と似て執念深い。
お姉ちゃんは面白い、面白いから描きたくなる、描いたら人に見せたくなる。
罪悪感とマンガ家魂の板挟みに苦しみ、そして最後に鮮やかな解決策を見いだし、ついでにお姉ちゃんに奇跡をもたらす清深ちゃんには惜しみない拍手(でも、手紙を破く作業の間に、澄伽は女優をあきらめたのだと気がつくのに一晩かかった)。

やっぱり、生きてる人が一番面白くて、そして、悲しいことに面白い話は、必ず秘密にしなくちゃいけない話なのだ(うーん、Why?)。
仕事しててもそう思うしね。

そして、ぱっとしない宍道(永瀬正敏)は一番「家族」を背負っている。
後妻の子である彼は、家族とは何なのかを知らないわけだが、それなのに田舎での体面を繕い続ける必要に迫られている。
そこにつけ込み澄伽は「約束」をさせる(いや田舎が悪いんだよっ)。
もちろんあんなゴーマンな約束なんぞ家族でやることではないわけだが、宍道にとっては澄伽との「約束」こそが家族なのだ。

でも、考えてみると、結婚という「契約」によって家族というものが作られるわけで、そうすると、家族とは約束だ、という考え方も一理ある。
ラストに姉と妹は新しい「約束」をする。
家族とは何だ、という問いに対して、明確に答えたものを今まで見たことはなかったので、家族とは約束だ、というある意味ドライでぱきっとした答えが提示されたのは気持ちが良かった。

と、ゆーわけで、俺的には、いろいろと盛りだくさんで、
ラッキー☆彡(ノ^^)ノ☆彡ヘ(^^ヘ)☆彡(ノ^^)ノ☆彡
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by k_penguin | 2007-08-03 00:02 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)  

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