ヨコハマトリエンナーレ2014

今回は気が進まなかった横浜トリエンナーレ。
前回がぱっとしてなかったし、今回は今回で、メジャーなアーティストがあまり出ておらず、禁欲的でミニマムなアートが多いようで、美術畑の方やマニアには受けそうだけど、俺、フツーの人だし。タイトルも「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」。華氏451って、あれだろ、ブラッドベリの、焚書のヤツ。なんか社会的メッセージとか匂わせていそうだよな…あーめんどくさ!3年に1度のお祭りなんだから、フツーの人はぱーっとやりたいんだけどなあ。
俺も年を食って、すぐに疲れたり、体調を崩してしまうようになった。出かけるハードルが上がってしまっているのだ。
まあ、結局行ったわけなんだけど、やはり体調を崩して、途中で帰ってしまい、2回に分けていくことになった。1回は9月の終わりで横浜美術館のみ、2回目は10月下旬で、新港ピアとBankART。象の鼻テラスにも行ったんだけど、事実上展示が終わっていた。パンフには他と同じ期間であるように書いてあったのに。黄金町はパス。

横浜美術館
平日に行ったら、今回の総合ディレクターである森村泰昌による音声ガイドがたったの200円で! というわけで、ガイドを付けた。
いつもは音声ガイドは使わないんだけど、今回はミニマムな作品が多く、もう言葉で解説してもらわなければめんどくさくて見ていられないと思ったのだ。
結果として、ガイドは正解だった。今回がどういう趣旨の展示なのかが、はっきり言ってもらえたからだ。
表現に対する政治的、社会的な抑圧もテーマの一つだが、もっと大まかに、表現しにくいことを表現するということ、例えばはっきり言うのに向いていない微妙な空気感や感情の表現、忘れてしまったため、それが重要なことなのかすら今やわからないこと、なんかも展示の対象だ。

後は個別に感想メモ。

フェリックス・ゴンザレス=トレス
客の自由に持って行ける紙束を置いとく作品。音声ガイドでは、この作品をどっかの国で見たとき、客のみんなが我先にと取っていくのに、美術館の外に大量に投げ捨ててある、と嘆いたら、作者の友人が、それでも作者は満足であろう、と言ったというエピソードが語られていた。
日本では、物がタダで配られることが珍しくないせいか、「我先に」というほどには取られていなかった。A全判くらいのでかい紙だし。
俺は持って帰って、食器棚に敷いた。

大谷芳久コレクション
戦時中の日本の芸術家活動のコレクション。別に無理矢理書かされたわけではなく、当時は全体的にそーゆー雰囲気だったんだな、ということがわかる。

坂上チユキ
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すげ~細かくて、かっこよかった。節分の3日前に巻かれた巻き寿司の絵が良かった。

松井智惠もかわいかった。


新港ピア

土田ヒロミ
ヒロシマを40年以上追った定点観測写真、『原爆の子』のその後を追った写真など、言葉にしない説得力。

葛西絵里香
1つの絵には、これだけの手間がある、ということを一発で見せるかっこよさ。

大竹伸朗
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東アジアを凝縮したような屋台の展示。すごい匂いと共に大量の水蒸気をはき出す。


まあ、見たら見たで、良かったな、と思える展示だった。音声ガイド使ったから、理解が早かったせいもある。
ネットのせいか、細切れで、わかりやすく、しかもでかい声で言われることばかり目立つ世の中になっちゃったな、という気分は俺も持っていて、そういう雰囲気に対する危機意識を感じている人は多いんだな、というのが総じての感想。


BankART
こちらの展示は連携プログラムで、横トリとは別のテーマ。タイトルは「東アジアの夢」
今回はこちらでの展示に良いものがあると聞いていたので、期待。

川俣正と高橋啓祐の作品がとても素敵。
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一見、森の木漏れ日のようで、実は大量のゴミが落ちてくるシルエット映像。

柳幸典は例のアリを使った作品なのだが、アリさん達は活動時期でないのか、弱っているのか、あまり動かなくて、それほど巣穴も大きくなっていなかった。
あと、パンフの作品名と展示の対応がわかりにくい。特にちっちゃいスタジオ使ってる展示のやつ。

以上、駆け足でヨコハマトリエンナーレ2014でした。
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by k_penguin | 2014-10-23 00:55 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。


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