法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。
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小林賢太郎テレビ5 の2(マルポ便)
KKTV5については、以前にもう書いたんだけど、重要な作品であるマルポ便については書いてなかった。
 なんでかっていうと、明らかに『うるう』と同じテーマを扱っているであろうと思われたから、自分的にしんどかったから避けたのだ。
『うるう』については、このブログに記事がいくつかあるから、詳しくはそれを見てもらうとして、まあ、自分としては、あれは息子のことを扱ったのだ、と、婉曲的に主張していて、で、あの作品はソフト化されなかったから、今やその当否について誰も検証できない、という状況の訳で、
そんな状態だから、多分ソフト化されるであろうマルポ便について、おさらいの意味も込めて、1度ちゃんと書いておきたいな、と思ったのだった。
最近ようやく休みがとれたので、あらためて録画を見て、書いてみる。




小林さんの作品を解析するのがしんどいのは、作品上に「何が見えているか」だけじゃなく、その作品が「どう作られているか」ということも併せて考えていかなければならないからだ。
とにかく、マルポ便のあらすじを、ツッコミを交えつつ書いてみる。

日本橋にある運送屋「マルポ便」はたった1人が手で持ち運ぶという非効率きわまりない運送手段のみをおこなうことを経営ポリシーとする運送屋である。
運送屋と同僚の妖怪の「毛虫」(注:毛虫と明言はされていないが、DROPの毛虫である)が、
 コンパスは「透明」であるが存在はしている
という、わざとらしい前振りの説明をしているところに、客が来る。
運送屋は座敷わらしの運送を依頼される。座敷わらしは透明である。
運送屋は経営ポリシーに従い、座敷わらしの手をつないで荷送りに行く。
(注:運送屋と座敷わらしが手をつなぐために経営ポリシーが設定されているのではない。透明な座敷わらしを運ぶためには手をつなぐ必要があるから、運送屋の概念に反するような経営ポリシーがなくとも手はつなげる。)

座敷わらしペースで運送、というか旅行は進む。
道中の運送屋と座敷わらしのふれあい。わらしは透明で見えてないけど。
運送屋は座敷わらしの顔が見たいと思う。

送り先は東北の古い旅館だ。
女将は透明な座敷わらしが見えるし、わらしと親密な様子だ。
わらしは去るときに、運送屋にちょっと顔を見せてくれる。

運送人は帰ってきたあとも座敷わらしに心残りがあるらしい。
2人にはロードムービー的ふれあい以上の出来事は起こらず、何が心残りなのかこちらには見当もつかないが。
一方、不幸が連続する荷送人にとっては座敷わらしが必要であることが判明した。
そして、座敷わらしは運送屋について一緒に帰ってきていた。「透明」だからわからなかったらしい。
わらしは運送屋が気に入ったのであって、荷送人が気に入ったのでは無かろうと思うが、
しかし、あっさり運送屋から荷送人に引き渡され、なついているらしい座敷わらし。
喜ぶ荷送人。
後日談として、
荷送人は「うはうは」らしいこと、旅館には座敷わらしが「いっぱい」いるから1人くらいいなくてもいいと女将が語っていたこと、など、ひどく抽象的なことが語られる。


 なんか、あらためて書いてみると、ひどいねこりゃ。
ふつーに見ると、なんかいろいろてきとーで、「透明」である座敷わらしの存在感だけが印象に残る作品かもしれない。
それでもいいと思うんだけど(多分それが作者の目的だから)、読み替えてみよう。
まず、前提として心得ておかなくてはいけないことが、荷送人と運送屋は同一人物である、ということだ。
前回の記事にも書いたけど、大泉洋と小林さんが、番組の最初に鏡に映る人物として登場していることからわかる。荷送人と運送屋が同一人物だから、「マルポ便」はたった1人が手で持ち運ぶ以外の運送手段を持たないし、運送人が座敷わらしを欲すれば荷送人も必要とするし、座敷わらしもあっさり荷送人に引き渡されて文句1つ言わないのだ。
そして、運送屋はポツネン氏だ。赤い帽子がそれを物語る(てゆーか、ポツネン氏が運送屋にならって「赤帽」になったのだろう)。

これで、話がいくらか筋が通ってきたが、まだ「腑に落ちない」ところがある。
 まず、「コンパス」について。
座敷わらしが見えないことを説明するのに透明なアクリル製コンパスに例える奴はいない。座敷わらしはアクリル製じゃないし、見えないことを説明する必要も無い。
「コンパス」によって言いたかったのは、
「透明」ではあるが完全に存在している
ということだ。
なぜこんなことを言わなくてはならないかというと、TEXTの透明人間と座敷わらしは違うということをはっきりさせておかなくてはならないからだ。小林さん的に。
TEXTの透明人間は存在したりしなかったりしている。他人に感得されなければもう存在しないし、存在の価値もない。
座敷わらしはそれと違い、存在している。まあ、小林さん的に、だけどね。
この
 見えないけど、存在するんだ!
というのがテーマと言って良いだろう。

つぎに、道中さしたる出来事もなく、座敷わらしは元の古い旅館に収まったのにもかかわらず、
なぜ、運送人が座敷わらしを欲するのであろうか。わらしは顔を見せてくれたが、それだけで理由となるとは思えない。
やはり、件の座敷わらしとは、単なる旅の仲間ではなく、もっと因縁の深い間柄であったと考えるべきであろう。単なる旅行の思い出に浸るだけで、ぼーっとしてしまうような。いなくなったら不幸が連発するような。

そして、俺的にひっかかったのが、最後の終わり方だ。
雨が降る日に雨男になってしまった荷送人が窮状を嘆く。
座敷わらしが引き渡され、荷送人喜ぶ。
ここで、場面が転換され、いつもの夕暮れ時のようなマルポ便の事務所になり、
運送屋が毛虫に
荷送人は「うはうは」で、旅館には座敷わらしが「いっぱい」いることを説明してエンディング。
なぜ、場面を転換したんだろう?
無駄な転換をしなくても、座敷わらしが引き渡された瞬間に雨が上がれば良いだけなのに。
その方が流れも自然で盛り上がるのに。旅館の座敷わらし事情なんて、その後にとってつけたように説明するか、なんだったら旅館のシーンでそこをやってしまっても良かったのに。
そこを別のシーンにしたおかげで、なんだかとってつけたような、言い訳じみたシーンになってしまった。しかも「うはうは」とか座敷わらしが「いっぱい」とか、妙に抽象的だ。いくら座敷わらしでも、顔が見えてる女将なら人数くらい把握しているはずだろうに。
 まるで、すぐばれる嘘を言っているような・・・。

そう。それは、「嘘」なんじゃなかろうか。
だって、座敷わらしは本当はいないもの。
本当は、
子供に手を引っ張られるマイムをして、
絵筆を宙づりにするのと同じ技法でパピコを宙づりにして、
そうやって、「透明」な子供がいるように見せているだけだもの。

本当は、座敷わらしは、戻ってきていない。
座敷わらしは、透明で、存在はしているけど、ここにはいない。

だから
マルポ便は今日も営業する。



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by k_penguin | 2013-08-15 00:42 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)
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