『ロールシャッハ』その2 2人きりの島で

『ロールシャッハ』について、話の解釈の1つを提示しようと思う。

今回の話はもう作者が他人に分からせようという意思を放棄したとしか思えないほどの説明不足で、この話の中で与えられた材料だけではもう解釈は不可能なので、解釈にあたっては適宜外部から材料を拾って補っていく。

この作品の舞台「壁際島」には4人の男がいて、後もう1人、開拓局の上の人が声だけ出てくる。
4人のキャラクターは、一見違うようで実はあまり違いがない。
全員自分を信じていなくておろおろしている。
今までのKKPのキャラクター類型と同じものであり、おそらく作者の人格を4つに分けたものであろう。
それら4人を束ねている開拓局もまた作者の中にある何者かであると思われる。
つまり、壁のこちら側にいるのは、結局1人なのだ。

次に問題になるのは「壁の向こう側」だ。
4人は、壁に向かって大砲を撃つのかどうか迷うのだが、その壁の向こうにいるのは自分なのか、他人なのか。
もし自分だとすれば、これは自己改革の話であるし、他人だとすれば、これは正義とかの社会問題の話である。
このようにこれはお話の根本に関わることなのに、ここがはっきりしない。
壁の向こうの人に対する態度は、「他者」に対するものとしてもおかしいし、
「自分」に対するものとしてもおかしいのだ。

壁は実は鏡なので、その向こうは鏡像の島ということになっている。
ではそこにいるのは自分自身なのかというと、そういうわけでも無さそうで、なぜなら4人は相手がどう出るか分からないと攻撃を恐れたりしているからだ。
自分であれば相手がどう出るか分からないという恐れは無いはずだし、攻撃も恐れる様なものではない。どーせ自分だから死ぬほどの攻撃はないはずだ。
そもそも向こう側が自分であれば「相手を信じよう」という台詞は出ない。

では向こう側にいるのは他人なのかと考えようとすると、「鏡像の島」ということが邪魔をする。しかも4人の名前は左右対称。鏡文字でも同じ名前なのだ。
どちらであってもおかしいし、同時にどちらでもあり得る。
「自分であると同時に他人である人」。

これまでのラーメンズの作品に「自分であると同時に他人である人」というのは頻繁に出てきている。
つまり、壁の向こうにいるのは「自分であると同時に他人である人」、ラーメンズの相方さんなのだ。
この話は、壁のこっちの小林さんが、壁の向こうにいる(らしい)片桐さんに対して、どうしてくれようかと自分の中で悩む話だ。
たったそれだけのためにこの大仕掛け。その視野の狭さに早くも俺は顔しかめるのであった。


壺井はテニスの壁打ちをする(壁の位置はちょうど客席の後ろあたりだ)。
テニスは本来2人でするもの。しかし相手が壁では球は跳ね返るだけ。
小林さんは、今まで何度もアクションしてきたのに、壁のように相手は沈黙したままだった、というわけだ(そしてボールは客の頭上を飛び越える!)。
もう、普通のやり方ではらちがあかない。沈黙を続ける相手に怒りは爆発寸前。
何か1発ぶちこみたい!・・・何を?
小林賢太郎のリーサル・ウェポンは1つ、「ラーメンズ解散」だ。
その破壊力は未知数。もしかして全然効かないかも知れないという意味でも未知数。
片桐さんはもうラーメンズに頼ってないかもしれないし、もしかして機先を制されて、逆に相手から解散を持ち出されるかもしれない。その意味で相手も同じ武器を持っている。

しかし、小林さんの真意は解散することではない。解散は脅しに過ぎなくて、真意は相手に自分の話を聞いて欲しいというところにある。
よく準備してよく狙って、機を読んで発射しなくてはならない。
下手に大砲を撃てば、ほんとに解散するだけで終わってしまう。
大砲の指導は「人形を使った腹話術師」富山が行い、
空砲の誤射は「ラーメンズ解散のリアル嘘」を指すことになる。

さあ、やるかやらぬか。やろうと思えば出来そうだ。
しかし。

しかし、相手を振り向かせたとして、その次には何がしたいのか。
「開拓局」は大砲ぶち込んだ次は何をするのか。

  相手を自分に従わせたい、そして、自分の領土としたい。

小林さんがこの期に及んでまだ片桐さんを自分の自我に取り込めると思ってるあたりが呆れるのだが、とにかくその欲求は昔から存在し、そして未だ存在する。
だって「自分であると同時に他人である人」なのだ。この際もう「自分」になればいーじゃん。
そう思うと同時に、しかしそれは不穏な香りもする。
ミサイル、パイオニア号は舞台の後方に存在して常にみんなの目の届く所にあり、羨望の的になったり逆に威圧したりする。
他人を自分とする。
それは魅力あることだが、しかしそれは「良くない」ことだ(「できない」ことではない)。
それは精神の殺人であり、人がやっていいことではない。
天森はロールシャッハな地図を開いて「悪魔に見える」とつぶやく。

俺としては、大砲を撃つのをやめたメインの動機は結局これではないかと思うのだが、4人はその後ほとんどムダとしか思えない大騒ぎの会議をやらかす。
他人を全く考慮しない自分の中だけの会議では、何を論じようと「やりたいようにやる」以外の結論にはなるわけはなく、
そして案の定「やりたいようにやる」ということに決まり、「壁を撃たない」ことにする。
なぜ「壁を撃たない」ことをやりたいのか、というところこそが聞きたいところなのだが…。


まあ、とにかく、「壁に撃たない」と決めたのだ。
相手に向けていた銃口を最後の瞬間に空に向けて撃つガンマンのように、彼らは大砲を真上に撃つ。
あいにく大砲なんて大物を設定してしまったので、真上に撃つにも「発射音はさせないと本部にばれる」とか「弾を回収する」とか変な理由がついてしまったが、
意識としては、ガンマンのそれであり、何で真上に撃つんだ斜め上でいいじゃないか、などと質問するべきではないのだろう。


そして、撃たないと決めた以上、ラーメンズは方向転換せざるを得ない。
富山は開拓局をやめ(=人形を使った腹話術をやめ)、芸人になる。
富山以外の3人のその後について言及が無いのは、作者的には大した問題ではない。
どーせ4人は同一人なのだ。1人が決まればそれでいい。
てゆーか、この世界では小林さんの懸案事項はラーメンズのことだけだしね。
それさえ決まれば、怒りっぽいことや気が小さいことや、他人への文句ばっかりのことなんて、別に今さら治らなくていいだろうし。


と、まあ・・・自分の感想をなるべく抜きにして、作者はこういうことをひとりごちているのであろうと言うことだけを述べてみた。

で、言ったばかりでこう言うのもアレなんだけど、
この結論で、彼自身が納得出来ていると俺には思えないのだ。
「開拓局」が依然残っているからだ。

4人は「開拓局」に逆らうということは全く考えない。
自分のやりたいようにやる、と言いつつ、「開拓局」を誤魔化してその場を切り抜けることだけを考え、そしてそういう処理をする。
「開拓局」もまた彼自身なのだ。
本当にやりたいことをやるのであれば、その前に「開拓局」と折り合いを付けなければならない。
そうでなければ、有効な解決はない。


こうなったら俺はむしろ、大砲をぶちこめばいいじゃんって思うんだけど。
「開拓局」に完全に支配されている壁際島にどーせ答えはないのだ。
向こう側の空気を入れた方がまだましなんじゃないかって。
向こう側の片桐さんもダメなら、それまでだけど、
このままでもいずれいきづまるんだから、同じこと。

真上に向けるにせよ、大砲を撃ったということは、怒りはまだ収まっていないということだ。
今までの積もり積もった因縁のパワーは結構な威力を持っているように見受けられるのだが、
果たしてそれをそんなに簡単に、未来を目指すポジティブパワーに変えられるものであろうか。
俺にはそうは思えない。
大砲の弾は素手でキャッチできる物じゃないのだ。


追記メモ 12月29日

小林さんは「正義」という言葉を通常の意味ではなく、「自分がやるべきこと」という意味で使っているようだ(通常の意味でなく、彼独自の意味で使われる言葉は他に「向いてない」がある)。
パーセントマンはこの文脈で考えた方が良いかも。
つまり「正義の味方」を「正義」を仕事としている人ととらえたうえで、
自分がやるべきことを見いだしてそれを仕事としている人、と変換する。
そうすれば、理想と呼ぶにふさわしいものになる。
編集長はオフの状態。

「ちくわマン」を俺は「正義の味方」とはとらえていなかった。
彼は息子のケンイチくんを救うために活動しているだけだからだ。それは父親としてあるべき姿だけど、「正義」とはちょっと違う。もちろん仕事でもない。
でもそれは、父親として「自分がやるべきこと」だ。そして「救うために活動すること」に着目すればそれは「正義の味方」だ。
そしてもしも、息子がもう救う対象とはならなくなったとしても、
息子の代わりに赤の他人を救えばそれはもっと「正義の味方」らしくなるし、「自分がやるべきこと」として仕事にもできそうだ。

観念的に「正義の味方」という言葉をかすがいにして、「父親」から「仕事」にモチベーションを移行させたわけだが、これを実行するには障害が伴う。
なぜなら、ちくわマンの「正義の味方」としてのインセンティヴは、親子関係にあるからだ。
観念を操作しても、親子は仕事にはならない。
対価がない仕事にインセンティヴを見いだすのは難しい。
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Commented by K☆SAKABE at 2010-10-31 22:45 x
「大砲は打ち込まれなかった。」
それが答えだと思いました。
串田の独白場面にしても、壺井、天森が変わらなくていいという答えを出したことにしても、作者の脳内世界では「何もしない」という答えが出来上がっていたと解釈しました。
打ち込まない理由は正義でも優しさでもなく、「打ち込んだら打ち込まれる」という強迫観念なのではないかと意地悪な見方をいています。
富田だけ芸人になると決めたようですが、それは子供のころからの夢だったわけで大砲を打つ打たないとは直接関係ない話です。
組織の人間が命令に従えないことじたい(ここではそれが善のように言われていますが)、組織人としては不適合なわけで、ようは「むいてなかった」ということです。
遅かれ速かれ、そういうことになったはずです。
組織(社会)に疑問を持ちそれを辞め、子供の頃にあこがれたサーカスの曲芸師になる、という富山じたい作者の本音なのかとも思いました。
となると、本当に何もやらない(何も変えない)てことになりますが・・・
個人的には「何かしたほうがいいんじゃないの」って感じです。
Commented by K☆SAKABE at 2010-10-31 22:45 x
おもちゃ箱をひっくり返してひとしきり遊んだら、また同じ明日がやってくるってことが作者にとっての安泰なんなら、それはそれでいいんじゃないかと思うんですが、どう考えても「安泰」って顔してないんですよ。
大砲打ち込んで、その先が知りたいはずなんですよね、多分。
そこに何らかの犠牲(痛み)があったとしても、やってみないことにはわからないでしょ、その先に何があるのかなんて。
できない言い訳なんですかね。
自分勝手で、気が弱くて、口だけ一丁前ってのは。
Commented by K☆SAKABE at 2010-10-31 22:59 x
penguinさん

すみません、penguinさんの記事に触発されてだらだらと書き込みしてしまいました。

今回はカチンとくるとかじゃなく、「本人がそうしたいならしかたない」っていう諦めみたいな心境です。

ただ一つ、パーセントマンだけは私の中でヒットでしたね。
ちくわマンが具現化したようで、思わず感動。
もうこの路線で、久ヶ沢さんに戦隊ヒーローもの振って、辻本君を少年探偵団にしてしまえばいいのに、って勝手に思ってます。
あ、個人的にはストレッチマンとダブってツボでした。
Commented by yuma at 2010-11-01 00:31 x
おぉ、油断していたら何だか深い話に。

私は、「壁のそっち側から見たら『何もしてない』ように見えるだろうけど、内面では色々あるんだからねっ」という話に見えました。
観客席の最奥を「壁」に見立てていたのは、観客席は壁の内側に配置されてることになるので、勝手に「壁際島の世界(=賢太郎さんの範疇)」に囲い込まれちゃったような「飲み込まれ感」があって、個人的にはちょっとヤでした。

あの4人が同一人物なのは同意です。今回はTAKE OFFよりも余計に、「脳内会議」ぽいなと感じました。
ただ、開拓局の位置づけ(というか開拓局への反抗の位置づけ)が今ひとつ分かりません。最初観た時は開拓局へのたてつき方といいその理由の青臭さといい「思春期か!」と思ったんですけど、何か違う気もします。

しかし、ラーメンズですか・・・
打って響かないなら撃ってやろうかな、もう。って感じなんでしょうかね・・・
Commented by yuma at 2010-11-01 01:40 x
境界線で壁打ちって結局「自問自答」であって、壁を超えないことには相手には何も伝わらないのでは??というのが、今回一番引っかかったことでした。
いくら怒りの大砲を真上に撃ったって、壁の向こうは「今日も平和だな」って日々が続いてるかもしれないし、彼らの葛藤も、配慮(攻撃される不安?「攻撃は悪いことだ」という刷り込まれた感覚からくる嫌悪感?)も伝わっていないかもしれない訳で、それは仕方ないっていうより当たり前だと思うのですけれど。。。
Commented by k_penguin at 2010-11-01 02:05
SAKABEさんコメントありがとうございます。
たしかに、やることは今までの繰り返しですよね。
いっぱい自己弁護した挙げ句、「やりたいようにやります」じゃ
真面目に聞いてる方が馬鹿を見るって感じ。

パーセントマンの位置づけはよく分からなかったです。
ストーリーはちくわマンから来ているのは確かですが。
(「ウォッチメン」のロールシャッハマンの影響という話も)
多分実弾の箱に入っていたというのは、相応の意味があるんでしょうけど。



yumaさん
ワタシの解釈からすれば、開拓局はジョンみたいなもんですかね。
開拓したがってがつがつしてそうだし。
(KKTV2のバクではありません)。

>壁の向こう
 人がいるかどうかも実は定かではないんですよね。
「科学局」がいるって言ってるだけで
気配はまるで感じられないようですし。
Commented by yuma at 2010-11-01 12:24 x
ペンギンさん
ジョンかぁ。なるほど。
パーセントマンはアメコミの「ウォッチメン」のロールシャッハマンと何か関係あるんだろうなーと、私も思います。ウォッチメンはヒーローや人間のダークサイドをこれでもかと掘り下げる憂鬱な作品なので、「パーセントマン」みたいにライトじゃないですけどね。
そういえば「パーセントマン」の漫画は「実弾」の箱に隠されていたんでしたね!今思い出しました。何か意味があるのかなぁ・・・
Commented by k_penguin at 2010-11-01 21:38
パーセントマンは天森の「なりたい自分」だから、
スタートの合図である実弾と一緒にしておいた、
くらいの理由しか思いつかないです。

・・・なんか女子のおまじないみたい。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-01 23:45 x
>パーセントマン
天森が逃げ込む先と同様、作者の避難場所のような気がします。
先の見えない物語の中で、勧善懲悪なこのヒーローは客に対しての目くらましのような役割を担っているように思いました。
トライアンフの書割道楽とは、似て非なるもののようです。
>実弾の箱
その時がこなければ決して開けない箱。
箱の蓋をあけるための、苦し紛れの必然。
作者の個人的な事情において、開けたくないその蓋を開けるための施さなければならなかった仕掛け。

単純に「演っていて楽しいこと」なだけなのかも知れません。
事実、パーセントマンのくだりは楽しそうでした。
「何もしない」と決めた以上、何かやったように見せかける必要があるわけですしね。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-02 01:34 x
「実」と「空」を「現実」と「架空」とすれば、パーセントマンの入っていたのは「現実」の箱になります。
終盤4人の敬礼が左手でありながら、台詞では右手だと言っていたり、時計が鏡になっているところを見ると、4人の世界が「架空」、パラレルワールドだという意味なのかと・・・

すみません。
夜中に思いついたもので、書きこみました。
Commented by k_penguin at 2010-11-02 21:40
>SAKABEさん
>作者の避難場所
 あ、ワタシもそれ思いました。公式HPのメッセ読んだときw

敬礼と時計
 あれまあ。あれは鏡側の世界って設定だったんですか。
4人がふつーに右手を利き手にして行動してたから、それはないって思ってました。
世界の作りが雑だなあ。
つか、それならますます壁壊さなきゃダメぢゃん。しょーもねーなバニーわ。

そういえば壺井のプロフィールは「右投げ右打ち」となっていましたね。
彼はどちらの手でテニスラケット振ってましたっけ?
たしか舞台の上手でラケット振ってたから右手だった様な気がするのですが
よく見てなかったなあ。

どちらにせよ、そこを鏡側の世界と設定する意味って、ほとんど無いです。
私たちのいるいわゆる現実世界には無限に続く壁も「壁際島」も無いので
鏡側も実像も両方架空世界(パラレルワールド)だからです。
もっと身近にありそうなリアリティある舞台設定(部屋の中とか)であればまだ意味があったけど。
Commented by 壺の中 at 2010-11-03 01:15 x
> あれまあ。あれは鏡側の世界って設定だったんですか。
え・・・ペンギンさん、いま頃そのコメントですか?ハンマーも、ラケットも、メモのペンも、エアギターも、左手でしたよ~。
Commented by yuma at 2010-11-03 10:53 x
>SAKABEさん
なるほど!実弾=現実で空砲=架空かぁ。
・・・ってことは、架空の世界における架空だから現実の箱に入ってた、ってことなんでしょうか?
>避難場所
私もそう思いました。そして富山さんに「2つの世界を楽しめないなんてもったいない」みたいなことを言わせていたところに、何だか言い訳めいたものを感じてしまって微妙な気持ちになりました(笑

>ペンギンさん
「鏡の世界」的な設定は、「誉めてもらえる『とんち』」であると同時に、虚実の境目を曖昧にする仕掛けなのかなぁと思っています。ていうか私はこの設定のせいでだいぶ撹乱されてます(笑)。虚と実も、どっちがどっちでどっちがどうなのか、壁の向こうまで含めて「あっち側」なのか、マジメに考えると頭が痛くなりますが、彼としてはただの「とんち」であって あんまり厳密な意味はないのかもしれませんけど。
Commented by k_penguin at 2010-11-03 10:57
壺の中 さん、そうですか、ありがとうございます。
4人の名前が左右対称であると示されたとき、その可能性一応考えたはずなんですが、
どっちでも同じことじゃん、と思ってしまって、
観察がおざなりでした。

冒頭のハンマー使うシーンは必ず何らかの鍵が隠されているはずなので
注意して見たつもりだったんだけどなあ。
もう年ですねえ…ショック…。
Commented by k_penguin at 2010-11-03 11:16
yumaさん
「誉めてもらえる『とんち』」にしたいなら、最初から鏡側であることを明かしておくべきです。
そうでなければ客の興味を舞台に引きつけておけません。
STOMPもどきなんて、あまりにショボイからもう舞台見てなくて、で、エアギターとか見てなかったです。
今から考えれば、左手だからしょぼかったわけですが、
しょぼさが出てしまう時点でもう誉めてはもらえないです。
だから、鏡側であることを明かさなかったのは、客の視線のハードルが上がることを避けるためかなー、なんて思ってしまいます。

>虚実の境目
 両方「虚」ですから、「鏡の世界」の仕掛けはギミックにすぎません。
ただ「左右対称である物」は、両方の世界で同じ形をとどめますから、「実」に近い物になります。
ワタシは「左右対称である物」かそうでないか、という分け方です。
だから、実弾も空砲も「それに対応する実体がある」と解釈しました。

ちなみに「小林」は左右対称のうちにはいるのかな?
 なんてちょっと考えました。
Commented by yuma at 2010-11-03 11:54 x
>ペンギンさん
そうですか・・・。私は、あの主客反転させる仕掛けが、ある意味最大のオチとして用意された「とんち」だったんだろうと思っていたので、ネタばらしは終盤で良かったんじゃないかと思っています(でもあの微妙なストンプは、話の流れからしても要らなかったような・・・)。
ちなみに私も利き手を逆にしてたことに気づいたのは終盤の敬礼だったので、え?あれ?ずっとそうだったっけ?状態でした(笑

>「小林」は左右対称のうちにはいるのかな?
個人的には「小」も「林」も左右対称じゃない気がしますが、ポツネンの小宮山先生は「『宮』のセンタージョイント」しか気にしていなかったし、シンメトリーズを自称してるし、賢太郎さん的には左右対称なんじゃないでしょうか。
・・・あ、でもフォントによっては完全に左右対称ですね。篆書体とか。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-03 12:40 x
>左手
見た目(理屈)では鏡の向こう側の世界のように見えますが、個人的にはそう見せられることに納得がいきません。
壁が鏡だという確信はどこにもなく、壁の向こう側に何があるのか確かめる事を否定している以上、彼らは鏡の向こう側の住人ではなく、天森の言う「現実の世界とほとんど同じだけれど、少しだけ違っている世界」とする、左右が逆転したパラレルワールドであるように思います。
鏡のあっちだろうとこっちだろうと、それが物語の中で語られていない以上それが右でも左でも芝居の進行上影響無く、わざわざ左手でしょぼい芝居をしなくていいはずです。
鏡の世界もパラレルワールドもたいした変わりは無いのですが、「壁際島」も登場する社会主義的な社会構造も、こちら(現実の日本)には存在しないので、単純に4人の居る世界のあちら側ではないという解釈です。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-03 12:41 x
yumaさん
>架空の世界における架空
国の政策で無茶苦茶な作戦を遂行するという物語より、正義感の強い編集長の居る資本主義的な都市の方がずっと現実っぽいですよね。

私最初、ものすごーく意地悪な意味で「パーセントマン」そのものが実弾なんじゃなかろうかと思ったんですよね。
今もそう思ってますけど。
Commented by yuma at 2010-11-03 13:23 x
>SAKABEさん
なるほどー。皆さん鏡の世界というよりはパラレルワールドな認識なんですね。
私はALICEの辺りから「鏡(あるいは『あべこべ』であること)」はツンデレの正当化のように用いられてきていたように思ってたので、割と素直に「鏡か!」と観てしまいました。

>ものすごーく意地悪な意味で「パーセントマン」そのものが実弾なんじゃなかろうか
おぉ、それはどういうことなんでしょうか?お聞きしたいです!
「パーセントマン」の位置づけや意味、自分でも色々考えてるんですけど、なかなか腑に落ちないんですよね・・・
ウォッチメンもひっくり返して読み返してみてるんですが、却ってドツボっています(笑
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-03 13:47 x
penguinさん
>パラレルワールド
すみませ~ん。
私penguinさんと全く同じこと言ってますね。
読んだはずなのに・・・

思い出したんですけど、カーテンコールの時の敬礼は右手でした。
現実に戻ってきたってことでしょうか。

ついでに「告白」してしまうと、今回penguinさんと同じ意見です。
多分・・・
Commented by k_penguin at 2010-11-03 16:32
SAKABE さん
「パーセントマン」そのものが実弾って面白そうですね。
確かに逆にあの世界が1番現実に近そうです。
ワタシももすこし詳しく聞きたいです。
実弾打ち上げたら、それが現実との境を壊して、世界が「パーセントマン」の世界になってしまいました。
って感じ?

ただ、あの話は小林さんの好きな「紋切り型」でもあります。
>おもちゃ箱をひっくり返してひとしきり遊んだら、また同じ明日がやってくる
とかの「同じことの繰り返し=紋切り型」が彼の逃避先(安心が得られる場所)らしいと、今回気がつきました。
「お客様からの笑い声、拍手、アンケート用紙にメッセージを頂き、「伝わった」と感じられた」とかね。
紋切り型でしょ。
Commented by k_penguin at 2010-11-03 16:33
yumaさん
鏡像であることは、作者的には最大のオチでしょう。
1番苦労したとこでしょうから。

でも、客の目からは無駄な苦労にしか見えないんです。
鏡像でも実像でも「パラレルワールド」に違いはないからです。
(深読み的には、実像の方は作者の脳内世界だから、作者的には実像の方は「現実」かも知れないけど、客は小林さんの脳内を知らないから両方虚構ととらえる)

無駄な苦労でも
「よくぞここまで左手の訓練を!」って感動するくらいの妙技を披露してくれれば
別の意味でムダじゃなくなるのですが、
そこまでやってないし。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-04 00:51 x
penguinさん
yumaさん
>「パーセントマン」そのものが実弾って
ご期待に添えるような高尚な内容ではないんですよ。
所詮意地悪な解釈なんですから。
私的には二通りの解釈があって、ひとつは
「実弾」を空に撃ちあげる=世界を救ったスーパーヒーロー
平たく言えば「撃ち上げたのは正義だった」っていう安っぽいと言うか青臭いというか・・・ね、意地悪でしょ。
「実弾」という物騒なアイテムを平和的に空へ撃ち上げることで、「実弾」の意義(?)撃つ目的を180度ひっくり返したその象徴って感じでしょうか。
上手く説明できないですけど、な感じです。
万が一そうなら、卑怯な手ですよね。
撃たない(何もしない)ことに対しての一番の言い訳になりますから。

で、二つ目は作者が個人的にぶち上げる爆弾発言。
「新噺」で言ってるじゃないですか、
「二人で演るより、俺たちはこっちの方がいいんだ」って。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-04 01:16 x
あ、もう一つ。
一つ目の解釈をするにあたって問題があって、「実」の箱に入ったのは最終決定をする前のはずなんです。
ただこれに関して言うと、これまでも作者的に決定していることは時系列は無視していいようなので無視しました。
Commented by k_penguin at 2010-11-04 01:30
実弾」を空に撃ちあげる=世界を救う
っていうニュアンスはあると思います。
実像の世界(鏡像の向こう側)が、私たちの住む現実世界という設定だったらなら、
私たちが攻撃されないですんだ、
というおめでたい話になりますから。
(パーセントマンの話の中で、実弾を空に打ち上げるシーンがあれば確実にそうだと言えるのですが)

まーでもそういう設定じゃないから
攻撃しないことの正当化にはつながらないですけど。

つながらないのに作者がそれで正当化できたと思っているなら
それはかなりのバカと評価できそうです。

さすがにそこまでバカではなかろうと思うのですが。

>作者的に決定していることは時系列は無視していい
 あ、ワタシも同じように処理してます。
所詮作者の脳内世界ですから、全部作者の匙加減でどうにでもなりますもんね。
Commented by k_penguin at 2010-11-11 23:23
昨今の
尖閣ビデオ流出問題についての付和雷同的な
海上保安官は悪くない!とかの合唱を読んで
串田くんみてえ。とかちょっと思ったけど、
逆に串田くんってそーゆー話はしなさそうだなって思った。

串田くんは「彼の演説は下手だ」とか、スタイルの話はするけど、
中身の話はしない。
政治問題について語って「中身がありそうに」かっこつけることもしない。
むしろそういう話をしないこと「中身がないこと」がかっこいいと思っていそう。

星空の下で串田くんが、自分の好きなものとかの、自分の乏しい中身について告白するシーンがピンとこないのは、
それが彼のかっこつけてるときの外観とさして変わらなくて
意外性がないからなんだなって思った。
Commented by 壺の中 at 2010-11-12 23:57 x
冒頭の串田くんは「批判する」ことをかっこいいと思っていたバカな自分を思い出させます。それでもKYになるのが嫌で周囲の反応にあっさり従っちゃうへなちょこぶりが現代っ子らしい中身のなさ。
串田くんは何歳の設定なんでしょうね?
Commented by yuma at 2010-11-13 00:14 x
>SAKABEさん
あ、なるほど、世界を救うニュアンスな訳ですね。
正当化の1つの暗喩という感じでしょうか。

あの後色々考えてたんですが、「反転」のギミックでドツボってました。
「鏡の世界」が、何がどの程度どのように反転なのか、全然分からないので、考えても仕方ないんですけどね。(例えば、「鏡の向こう」の天森はただの右利きのニートなのか、それとも「荒くれ者」なのか?とか)

実弾の箱が「空(から)」だったのは、「空(そら)」に打ち上げるからだったのかなぁと思ってみたり、「正義」であるパーセントマンが入っていたということは、「開拓」は「正義」ってことなのかと思ってみたり、あんまり解釈には関係の無い、結論の出ないことを考えてます。

>ペンギンさん
私は、串田くんの「独白」から富山さんに諭される辺りの心の動きには、TAKE OFFの「篠田の裏切り」シーンと同じくらい、ついていけませんでした・・・。頭では分かるんですけど、心の動きとしてはどっか不自然な気がします。
Commented by yuma at 2010-11-13 00:25 x
ところで、実弾は結局どこに隠されていたのでしたっけ??
Commented by k_penguin at 2010-11-13 01:07
壺の中さん
串田くんは、機を読むことにさといと評価されたから、「発泡酒」に任命されたことになってましたよね。
でも、ほんとに機を読むこととか空気読むことにさとかったら
安易に批判して安易に撤回するなんてヘマはしないんじゃないかな
と、思います。
いくら現代っ子の間であっても、自分の意見をころころ変える奴ってバカにされると思います。
そういう意味で、串田くんは「現代っ子のパチもん」にすぎないと思います。
もっと言えば「おっさんが想像する現代っ子」

>何歳の設定
開拓局への応募の仕方からして、
はじめて就職活動をするお年頃、の感じかなあ。
多分専門学校行ってるよね。
って感じ?
Commented by k_penguin at 2010-11-13 01:16
yumaさん
「実」の箱に実弾とパーセントマン、両方が入っていたと記憶してます。

>「鏡の世界」が、何がどの程度どのように反転なのか、全然分からない
 そうなんですよ。ワタシも観劇中にそれで思考停止しました。
ワタシは「鏡」が客席の前にあるのか後ろにあるのかで混乱しました。
「壁」は客席の後ろあたりと言っていましたが、それなら客も鏡像反転していなくちゃですよね。
また、舞台の「上手」とは客席から向かって舞台の右側を言います(英語では演者主観でstage leftです)。
とすると、この劇の上手と下手は逆転しているのでしょうか?
それはないような気がするんだけど…
…とか考えてたらめんどくさくなって、

  どっちでも同じじゃボケ!

と、なってしまう、という。

>串田くんと富山さん
なんかねー、串田くんの最初の1言
「僕は自分を否定してしまった。」っていうのが
すごーくイヤ。
 この期に及んでまーだかっこつけやがるかてめーわ
って思った。
Commented by yuma at 2010-11-13 02:09 x
ペンギンさん
>両方が入っていた
あ、そうでしたっけ!
誰かがどっかから持ってきて、「実弾なのにそんなとこあったのか!危なっ!」と思った記憶が、あったようななかったような、なかったような?(笑

>「僕は自分を否定してしまった」
私は、このセリフ、串田くんの「気持ち」じゃなくて、作者の「説教」だと思いました。「シャケになれ」と同じ類の。いっそ冨山さんにでも言わせてくれたら、私としては串田くんのキャラがつかみやすくなるんですけどね。説教臭さはだいぶ増しちゃいますけど・・・

あと、批判と否定を混同しているところも、何だかなぁ、と思います。
自己批判と自己否定は、ちょっと違うと思うんですけど。
Commented by 壺の中 at 2010-11-13 07:53 x
ペンギンさん yumaさん
>実弾
私も「そんな適当な保管で良いんかい!」と突っ込みました。
「実」箱の中はパーセントマンのコミックだけが入っていて、実弾は通信機の辺りのテント幕の奥から持ってきたと記憶しています。

>串田くん=おっさんが想像する現代っ子
自分でもつい簡単に「現代っ子」と書いたものの、実際ここまであからさまにコロコロ意見変える子は、まだ見たことないなと思いました。
あ、女の子なら「ってゆうかぁ~」を散りばめつつ話をすり替えて行く子に出会ったことがあります。
冒頭の串田くんは笑いのために誇張されたマンガのキャラクターみたいなものなんでしょうね。
そういえば「ロールシャッハ」は全体的に読みきりマンガみたいです。
人物像にしても、世界観にしてもページ数の関係で、描ききれなかった事がいっぱいある感じ。それともネームの練りが甘いだけ?
漫画家なら担当さんがダメ出ししてくれるけど、作演出家には誰がダメ出ししてくれるんだろう。



Commented by 壺の中 at 2010-11-13 07:55 x
(続き)
>「僕は自分を否定してしまった」
確かにこの台詞は違和感ありました。
スピーチする程の語りたい事を持ってない、何のスキルもないと気づくくらいで「自己否定」とは言葉が大げさ過ぎて、これもマンガ的誇張かとも思いましたが、何だか違う気がします。
今ふと思い出したのは親子関係にトラウマのある友人のこと。
普段は明るく積極的で誰とでもすぐ仲良くなるのですが、ちょっと批判されると、普通の人なら自己嫌悪といった程度で済むことでも、彼女は深刻に捉え自己否定と呼べそうなくらいに自ら泥沼化してゆく傾向がありました。
でも串田くんにそういった背景を想像させるようなものは何もなかったので独白のシーンは「なぜこの子はいきなりこんなに重たい空気を出しているの?」とポカーンとしてしまいました。
暗転後に静かに広がる星空が気に入ってるだけに、付いていけなかった感が残念です。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 12:10
>実弾
 おお、そうでしたか。
どんどん記憶が塗り替えられていってるなあ。
…でも、もう1回見ようって気にはなれないんだよね。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 12:10
壺の中さん
>笑いのために誇張されたマンガのキャラクター
そう考えるべきなんだろうなって思います。演出なんだろうって。
 でも、以前のラーメンズなら、
誇張されているけど「ほんとにいそう」ってキャラがほとんどで、
安心して楽しめたんだけどなあ…。

>自己否定
 自己批判は次に繋がるけど、ただの自己否定では次に繋がりません。
親から存在を否定されてしまった子供は、
まず誰か大切な人に自分の存在を受け入れて貰わなくては「自己批判」ができる段階に進めない(謝ることもできない)。
星空のシーンは、串田くんが富山さんに自分の存在を受け入れてもらうシーンで
串田くんのステップアップのシーン、のはず、なんです。

でも、残念ながら、
串田くんと両親の関係は描かれていない。
(串田くんの背後関係をワタシはKKTV2から持ってきています)

そして何より
富山も串田も同一人物である以上、せっかくの素敵なシーンも
自分で自分を受け入れているにすぎないですから、ステップアップの効果はなく、無意味なんです。

無意味なことでも、それしか手段が見つからないから
小林さんはそうしているわけで、
そういうとこが、観ていて心に来るからイヤなんです。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 12:31
yumaさん
「実」の箱にパーセントマンしか入っていないとなると、
パーセントマンのようになることこそが現実化すべき目標と作者が考えていると
解釈するのが自然なような気がします。
「パーセントマンのようになる」って、悪役(Dr.アンバランス、でしたっけ?)も居ないのに具体的にどうすることなのかは、まるっきりわかりませんが。

ワタシの深読み的には、
パーセントマンは、ちくわマンの変形で、ちくわマンは「父親として自分はこうありたいと思う姿」です。
今の彼にはもう「父親」という肩書きしか残っていませんから、
消去法でちくわマンが心を傾けるべき目標と言うことになります。

ただ、パーセントマンは編集長であって父親ではなく
別にカメラマンを助けるために活動しているわけではないので
それは、「何か父親らしいことをする」という意味ではないと思います。

結局どうしたいのかはわからず、
ぼやーーーっとしたままです。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-13 14:39 x
penguinさん
>尖閣ビデオ
面白がってはいけのいのでしょうが、正直「面白いなぁ」と一人でニヤニヤしてしまいました。
「何もしない」と決めた国の方針に逆らって、大砲を撃ちこんだわけですよね。
事実に勝るドラマは無いってことです。
こじつけがましいことを言わなくても、事実、世間のとらえ方はそれぞれで、蝶に見える(善)か悪魔に見える(悪)か、海上保安官本人も自問自答しながら悩んだ挙句の行いだったみたいですし・・・

>串田
>「自分を否定してしまった」
強烈な自己愛の現れだと思いました。
他人に受け入れられたいという願望と、そう思い行動する自分は何も間違っていないと富山の姿を借りて、でも結局は自身の脳内完結状態で情緒の安定を図っているような・・・
「中学生日記」かよ!!

>パーセントマン
はたして100%の正義はあるのか?
作者がそう考えてるとは到底思えない。
やっぱりただの憧れなのかなぁ。
Commented by K☆SAKABE at 2010-11-13 14:40 x
yumaさん
>世界を救うニュアンス
yumaさんも仰ってましたよね、青臭い正義感。
尖閣ビデオもそうですけど、政治的な国益と言う意味では本当に世界を救ったことになったのかどうなのか、疑問ではありますけどね。
Commented by 壺の中 at 2010-11-13 15:03 x
ペンギンさん
>串田くんの背後関係をワタシはKKTV2から持ってきています。
どの辺りとつないでおられるのか、ぜひ知りとうございまする。

賢太郎氏にとって、親についての表現(とくに子供の人格形成に係わる部分)はタブーなんですかねぇ。
夏歩香の両親も誕生のシーンだけでは、その後どう係わったのかイマイチ分かりませんでした。

以前読んだ、ニッキーズに客演した時の賢太郎氏と母上のエピソードはとてもほのぼのしていて「ああ、この人はちゃんと愛されてるのが分かる人だ」と安心した覚えがあります。ロールシャッハでは天森の母親に少し投影されているように思いました。
でも、問題は串田くんですよねぇ。演じてる辻本さんの中では串田くんってどういう人物だったんだろう。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 15:08
SAKABEさん
尖閣ビデオについては「尖閣映像流出は守秘義務違反か」という、
法律的観点からの記事を今書いていますので、
upしたら、そちらもよろしくー。

…実は見てないんだけどね、Youtubeの尖閣映像。興味ないし。

ロールシャッハについて言えば、
あの世界には小林さんしか居ませんから、「正義」って概念は存在する余地がないです。
「正義」って、いろんな立場の人がいる社会をうまく動かすための装置っていうか、制度の概念です。
自分以外の人がみんないなくなったら、お店から物盗ってきても、別に誰も困らないし、それは悪いことじゃなくなります。
正義という概念は不要になるんです。
小林さんしか居ない世界で「正義のヒーロー」っていうのはナンセンスですし
小林さんもそれは知っていると思います。
ロールシャッハの世界で正義という概念が必要とされるとすれば、
それは「自分は何も間違っていない」という自信を付け、背中を押して貰うためのリクツとして必要なだけです。
要するに
パーセントマンは正義の象徴ではない
とワタシは解釈しています。
Commented by 壺の中 at 2010-11-13 15:34 x
>正義という概念
大砲をどこに向けて撃つべきか決める時の「正義」は
最終的には「自分の良心に恥じない選択」って結論だったんですかね。
欧米なら「神のみ前に恥ずかしくない選択」でしょうけど。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 15:49
壺の中さん
>KKTV2と串田くん
 …どこかで書いたような記憶があるんだけど…
と、探しまくって、なぜかトライアンフの記事で見つけました。
あちこちに書き散らしてるなー。
http://shiropenk.exblog.jp/9715209
2010-10-02 11:36 のコメント。

でも読んでみたら、これだけでは説明不足ですね。
小林さんは、母親よりも父親との関係がややこしー感じみたいです。
初期の「透明人間」「たかしと父さん」からも「受け入れてもらえてない感」が感じられます。
彼がそういうわだかまりを持っているのは確かだと思います。


ついでに天森くんの母子関係を論じれば
(小林さんとは別物として、です。これはお話の上の設定ですから)
息子がお人形であるかのごとく何でもかんでも世話を焼いてしまうのは
これも子供の人格の否定といえるのではないでしょうか。
彼もまた親から存在を否定された子供ではないかな、と思います。

>「自分の良心に恥じない選択」
うーん、連中「好きなようにやる」って言って決めただけですからねえ・・・。
「好きなこと」と「良心」て、違うと思います。
  ・・・だからいっそ壁撃った方が良いって私は思うんだよね・・・。
Commented by 壺の中 at 2010-11-13 17:58 x
>「好きなようにやる」
あの台詞しっくりこないんです。
なんで「好きなように」って言い方にしたんでしょうね。
国家に逆らって侵略攻撃を回避するという状況的には緊迫した場面で「好きなように」て…。
「本当はどうしたいかに従え」という意味なんだろうけど、
好きなようにって言われるとテキトーな感じになりません?
正統派な熱い言葉を使いたくない、照れ隠しなんでしょうか。
壺井さんから発せられれば熱い言葉も素直に聞けると思うのにな。

天森くんは過干渉で育てられたけどお人形まではいってないような気がします。「何も出来ませんが優しい子です。」の母コメントに親バカな愛情を感じてると思いました。
頑なになりかけた富山さんにまっすぐ近づいて言う
「僕、強くなる方法は分からなかったけど、怖がってる人の気持ちは分かります。」(うろ覚えですみません。)は存在を受け入れられている人のものだと感じます。

>kktv2コメント
早速読みました。ありがとうございます!誕生日プレゼントに孤独バグをくれちゃうお父さんかぁ。ワザとじゃないんだろうけど「そりゃないよ…」ですねぇ。
Commented by k_penguin at 2010-11-13 22:03
確かに天森くん、ときどきちゃんとしたこと言いますよね。
親元から放り出されて自律心が芽生えたのかな、
それならお人形じゃないですよね。
じゃ、過保護なママは「いわゆるニート」の設定の1つなのかな。
串田くんが「いわゆる現代っ子」なのと同様に。

関係ないけど、なんか彼、
ときどき勝手に「小林賢太郎」に戻るような気がする・・・。

「怖がってる人の気持ちは分かります。」のときは「天森平吉」として自然に受け入れたけど、
地図を広げて「悪魔に見える」って言うとこは
あれ言ってるのは「天森平吉」じゃなくて「小林賢太郎」だって思った。
Commented by k_penguin at 2010-11-14 01:15
>「好きなようにやる」
 ワタシは額面通りに受けとめています。
あの世界には「正義」の概念も「道徳的善悪」の概念も無く、
「好き嫌い」しかない。

撃つかどうか迷うときも、
「もし撃たなければ、我らが「壁際島」はどんな不利益を被るのか」ということや、「「壁際島」の一員であれば、国の利益になることが良いことなんじゃなかろうか」とか
「友好的話し合いも試みないままミサイル撃ち込むのは手段としていかがなもんか」とか、
そーゆー、「正義」について考えるんだったら、考慮してしかるべきことについて触れていません。
彼らが気にしているのは、「向こうが6時に撃ってくるのかどうか」と言うことだけです。
もし撃ってくるとわかってれば、躊躇なしに撃つでしょう。
そーゆーのって、正義とか良心とか言わないです。

しかも「好きなように」やってるわりには、彼らには開放感が感じられない。
撃った弾が開拓局にばれないように…とか言ってる。
それって、ほんとにやりたいことやる人の言動かあ?
何のために「好きなこと}をやってるんだろう、この人…。
Commented by 壺の中 at 2010-11-14 21:28 x
>ほんとにやりたいことやる人の言動かあ?
彼らは「これだけはやりたくない」という基準に従って決定したように思います。
彼らの基準では
【報復のための戦争】は仕方ないとしても
【こちらから仕掛ける侵略戦争】はぜひとも避けたい。
という位置づけのように感じました。
「(やりたいこと探すより)やりたくない事探した方が早いんじゃないか?」
はシノダさんの台詞でしたっけ。
賢太郎氏の中では「やりたい事」よりも、「絶対やりたくない事」のほうが強くはっきりしてそうです。
Commented by k_penguin at 2010-11-14 22:24
>「これだけはやりたくない」という基準
 なるほど。そうかもしれません。
 「これだけは」と言ってるわりには
やりたくないことが「向こう側を撃つこと」と
「開拓局に面と向かって逆らうこと」の2つに早くも増えているあたりが
トホホですが、
少なくともこの作品において小林さんは、
「絶対やりたくない事」を改めて自己に確認したのかもしれません。

…にしても、
なんで「こちらから向こう側を撃つこと」が「絶対やりたくない事」なのかを
明言してもらいたいのになあ。
そこがはっきりしてなくて「イヤだからイヤ」といってるだけみたいなとこが
いらいらします。
Commented by golf-oscar at 2010-11-20 01:18 x
ロールシャッハ試験は皆さんを、作者を否定はしないのです。とてもレベルが低いコメントかと恐縮ですが、基本は人間の多面性とその表裏の肯定と思います。皆さんのコメントからそう感じました。すみません。昨日見たばかりで、コメントしました。
Commented by k_penguin at 2010-11-20 11:37
golf-oscarさん、コメントありがとうございます。
人間の多面性とその表裏の肯定。
ははあ、うまいこと言いますねえ。
とすると、4人は同一人物という解釈でしょうか。

昨日御覧になられたそうで。
もりあがってました?
スタオベはありましたか?
Commented by まる at 2010-11-21 20:01 x
そんなに不満や疑問があるなら見なきゃいいのに。
何も考えないで楽しめたらそれでいいじゃないかと思うよ。
Commented by k_penguin at 2010-11-21 22:47
まるさんは
何も考えないで楽しめたらそれでいいんじゃないですか?
なぜ、わざわざ批判をしている他人の意見を読んで、
あげく「見なきゃ良いのに」とコメントするんです?

ということは、
もしかして、
楽しめていない
んじゃありません?
Commented by かし at 2010-11-22 00:28 x
壁の向こうが本当に鏡のように対称な世界で、こちらが撃たなければ向こうも撃たない、こちらが撃っていれば向こうも撃っていたのだとしたら、壁を撃つことも真上に撃つことも自殺行為には変わりないです。
何が違うかというと、その後にミサイルが撃ち込まれるかどうか。
壁の両側で自己犠牲で世界を救って、その様子が上から見たら%、なのかなあと。
Commented by k_penguin at 2010-11-22 08:34
かしさん、コメントありがとうございます。
上から見たら%、
って、いいですね。小林さんっぽい。
天森くんの夢の現実化にもつながるし。

とすると、
「(自己犠牲のもとに)ミサイルを撃たないこと」が、
彼にとっての正義の行為ってことになりそうですね。

…んー、綾波の自爆みたいなもんですかねえ?
Commented by at 2010-11-29 17:46 x
はじめまして。初めてコメントさせていただきます。
ロールシャッハを見てからk_penguinさんの記事を読みました。
公演は楽しめましたし、会場も盛り上がっていました。
小林賢太郎さんとその作品が大好きですし、何度も笑いました。
が。
k_penguinさんがそう感じる理由もわからないでもない。

悲しいんですけど(笑
maruの公演を見て、なんかがっかりした時を思い出しました。
ロールシャッハは本当に笑いましたよ、念の為。

あと、公式HPの構成が、ラーメンズの小林賢太郎ではなく
小林賢太郎のラーメンズになっている違和感です。

うまくいえませんが、その辺りがなにか気になります。
Commented by k_penguin at 2010-11-29 21:54
し さん初めまして、コメントありがとうございます。

ロールシャッハ、ワタシも笑わなかったわけじゃないんですが、
小林さんの作品には、素直に楽しもうとすると、
襟首つかんでぐっと引き戻されるような感じがあって、
どうしてもそれを警戒してしまいます。

ワタシ的にはその「引き戻され感」の正体を探り対処法を考える方が
今では目的みたいになっています。
その目的からすれば、maruはいろいろ興味深い作品で、
同時に、笑って楽しみたい方が、なんかがっかりするのもわかります。

>公式HP
ラーメンズのHPと小林さんのHPはアドレスが独立していますから
形式的にはそれらは並立していて、
主従の関係なくリンクされている体なんだと思います。

片桐さんが個人HP持ってないから
小林さんのHPの中の1コンテンツみたいになっちゃってますが。

ラーメンズの実体としては、
小林賢太郎のラーメンズ、でいいんじゃないかな、と。
Commented by まさき at 2010-11-29 22:17 x
はじめまして、こちらは何回か見させていただいていますが、書き込むのは初めてになります。
昨日一昨日と大阪で一回、計三回ロールシャッハを観劇してきました。
昨日は千秋楽のせいか物凄い盛りあがりでしたし、私も楽しかったです。
ですが、どうももやもやが残ってしまったので、一つだけコメントさせていただいてもよろしいでしょうか。
すみません。

割と前のほうのコメントで四人は同一人物だとおっしゃられていた気がしましたが、私は富山さんだけは別人だと思いました。
天森は台詞の端々から小林さんが覗いている気がしたし、他の二人にもちょっと小林さん臭さを感じました。
しかし、富山さんは、私には片桐さんに見えてしまいました……。
私はもともと片桐さんファンなのですが、ラーメンズでの片桐さんは

意見がありつつ、私には意見がないと言い張っている富山さん

のような存在に見えてしまいます。
富山さんは周りを見渡す指揮官という役目ですが、手綱を握られているような感じも受けたので……
私もまだもやもやが上手く消化できていないので、すごく伝わりにくい文章になっていると思います。
すみません……
Commented by k_penguin at 2010-11-29 23:04
まさきさん初めまして、コメントありがとうございます。

>富山さんは、私には片桐さんに見えてしまいました
 あー…その辺は、難しいとこですね。
富山さんはとりあえず「周りを見渡す指揮官」ですが、
これから自分はどうするべきか、ということを考える人の中には「周りを見渡す指揮官」がいるものなので、
そこをとらえてワタシは富山さんは小林さんだと考えました。

一方、ラーメンズでの片桐さんは、実在する片桐さんとは違う、「小林さんの脳内にいる片桐さん」ですから、ある意味「小林さん」のわけです。
また、作品によっては、片桐さんが小林さんを演じることも多いです。
片桐さんに、指揮官役を振ることもできるでしょうが、
その場合それが「片桐さん」なのか「小林さん」なのかは、もうネーミングの問題かと。

ただ、『ロールシャッハ』という作品に限定して考える限りは、
ワタシの考えだと、
壁(鏡)の向こう側の実体である(鏡像でない)4人
が、片桐さんです。
…まあ、あくまでも小林さんの脳内にいる片桐さんに過ぎませんが。
『ロールシャッハ』においては、作者はそういう割り振りをしていると思います。
Commented by k_penguin at 2010-11-29 23:59
ちょっと思いついたので独り言のようなコメ。

富山さんは「ラーメンズ」かもしれない。
小林さんの「自分はどうするべきか」という思いから生まれたキャラであること、
話の最後、富山だけが将来が決まること、
本来開拓局の中の人であり、大砲を撃つことを命令されていたこと。そして「人形つかい」として登場し、その現状に不満があること。
串田を受け入れる役割を持ち、天森のオタク趣味を理解する大人であること。
以上が裏付けになりうる事情。

あと、関係ないけど、
29日公式コメより
>僕にとって作品の成功とは、数字で表せるものではありません。
>過程と結果、それぞれに納得がいくことが重要。
>そういう意味で『ロールシャッハ』は成功です。

 とりあえず、収益が出なかったことだけは分かった。
Commented by ヘビ at 2010-12-02 19:09 x
こんにちは。初めて書込みさせていただきます。
すでに「作中の世界での左右反転はどの程度のものなのかはっきりせず、あまり意味がなさそう」というご意見が出ているのを拝見しておりますが、どの程度徹底しているのか気になっています。
同行者はテニスラケットは左手持ちだったと申しております。私も、フルートは現実世界では利き手に関わらず右に構えるものであるところ、壷井さんは左に構える真似をしていたことを覚えています。でも同時に、紅茶を飲む真似は右手だった気がするなあと。
皆様の書き込みに比べると能天気な話題ですが、こちらの皆様に左右反転関連で記憶に残っていることを伺ってみたいなと思いました。もしよければお願いします。
Commented by k_penguin at 2010-12-02 21:20
ヘビさん、コメントありがとうございます。

左右反転について
『ALICE』のフライヤーのように全体を鏡に映したような世界を作者は考えていたんじゃないかとは思いますが、
そうすると私が気になるのは、
舞台の上手(Stage left)も反転しているのか、と言うことです。前にも書いたけど。

お芝居には、舞台の上手にある物、上手から登場する者が、より重要なものor位が高いもの、というルールがあります。
これは、客が無意識にそうとらえることから来ています。
上手と下手が逆転したら、これを意識的に修正して見なければなりません。
そこまで作者は考えていたのか、というと、
そこまでじゃないような気がするのです。
だとすると、舞台レベルではなく、個人個人が各々左右反転している。
というのが正確なのではないかと。


さて、こーゆーことに限らず、皆さん、
左右反転関連で記憶に残っていること何かあるでしょうか?
ちなみに天森の持つ、パーセントマン3Dコミックは、
表紙裏表紙が左右反転された同じ画(パーセントマンの横顔)で、タイトルは記載されず、塗りつぶされたロゴっぽいものがあるだけでした。
テントについてた開拓局マークも左右対称ですね。
Commented by まさき at 2010-12-03 00:11 x
コメントの返信ありがとうございました。
なるほど……小林さんの頭の中の片桐さんというのでしたらなんとなく納得がいきました。
同一人物でありながら全く別の人間というならまさにそうなのかもしれません。
富山さんがラーメンズなのでは、というのがしっくりきてしまってちょっと怖い気もしていますが……

こちら側の四人が鏡像であるということは、TOWERの二軍発言をみると、やっぱり壁(鏡)の向こう側は本物という位置づけなのかなと思います。
しかし本物の存在にミサイルを撃ち込むということがどういうことなのか把握しきれていませんが……。

左右反転ですと、串田のギターの演奏や腕時計が右手にしてあったこと、富山さんの剣が右にさしてあったことが印象に残っています。
ただ、串田はパーセントマンの件ではカメラのシャッターを押す手は右手だった気がしています。
これは単に左利き用のカメラがあんまりないことが原因な気もしますが。
演奏シーンの天森のバイオリンは左右反転していたはずだと記憶しています。
Commented by KO at 2010-12-03 04:42 x
はじめまして。突然失礼します。
左右反転についてコメントさせていただきます。おっしゃるような上手と下手の役割を果たしているかはわかりませんが、役者の位置が中盤と後半では反転してきていたのではと感じました。中盤、肩書を与えるところでは上手から富山、壷井、串田、天森だった(記憶違いでしたらごめんなさい)のに対し、後半「意見などない」と富山が叫ぶシーンでは上手から天森~富山になっていたと思います。「~怖いという気持ちはわかります」など、歩み寄ったりして崩れることもありますが、三人の位置はころころ変わっても、富山の位置は、前半は上手側が多く、後半は下手に移動してきていたことを観劇中に感じた記憶があります。これが反転している部類に入らないようでしたらすみません。
Commented by k_penguin at 2010-12-03 21:55
まさきさん
富山さんがラーメンズ(ラーメンズの今後について考える小林さんの思いの具現化)というのは、私も気に入りました。
でも、これで調子に乗って他の3人にもユニット(ライブポツネンとか)を割り当てたりしちゃいけないんだろーなー…。ユニットと数あわないしね。

>本物の存在にミサイルを撃ち込む
 ワタシは、「本物」ということにはこだわらず単に「片桐さん」ととらえました。
詳しくは記事に書いたとおりです。

『ロールシャッハ』を、鏡の世界からの現実界への攻撃の物語ととらえたとしても、
何も出てきません。
開拓局がなぜ攻撃したがっているかの説明がないからです。
Commented by k_penguin at 2010-12-03 21:56
KOさんはじめまして。コメントありがとうございます。
みんなステージをよく見てるなー…。

富山の位置が上手側から、後半は下手に移動してきたのなら、
この舞台の上手下手は逆転していない、と思います。
開拓局の中の人で、3人に肩書きを与える立場の富山は3人より上手にいるべきですが、
3人から攻撃、じゃなかった、諭される立場の富山は3人より下手にいるべきだからです。
そういえば、話が進むにつれ富山の地位が相対的に下がっていますね。
多分それも意味があることなんでしょう。作者個人的に。

ワタシ的にはパイオニア号が上手奥にあるのがひっかかりました。
舞台全体とは言わないまでも、あれだけは中央奥(左右対称になる位置)がいいと思うけど。
…大砲の出し入れに邪魔だったのかなー。
Commented by aki at 2010-12-03 22:20 x
千秋楽を見て以来、いろんなモチーフがひっかかって、もやもやしています。

私も「向こう側」が片桐さん、もしくはもっと漠然と、自分の「外」の世界なのかなーと思いました。
一番印象的だったのは、「向こう側」に大砲を撃ち込むかどうか決めるときの理由が、「自分たちと似ている相手もきっとそんなことはしないだろう」ではなく、「自分たちだけが大砲撃ち込むなんてずるくない?」だったことです。
ああ、自分の外のこと、信じられないのかな、信頼できないのかな、って思ってしまいました。

いっぱい笑った。でもこの暗さ。おもしろかった。でもこの内省的な閉塞感。それでも楽しかった。

っていう感じの印象でした。
しばらくもやもやして楽しみます。
Commented by k_penguin at 2010-12-03 23:07
aki さん
>でもこの内省的な閉塞感。それでも楽しかった。

 えー、なにそれ。いいなあ。
ワタシなんて閉塞感で酸欠みたいになって、
それで最後の敬礼もろくに見ないで、カテコも見ずに出て行っちゃったのに。
正直、あっこまでの閉塞感『ALICE』以来だわ。そういえばフライヤー似てるしな、
なんて、変な感心しちゃったぜ。

>「自分たちだけが大砲撃ち込むなんてずるくない?」
 自己中が進化した最終形態!って思いました。

びっくりしたのが、公式コメからすれば、小林さんは一応「正義」も作品テーマの1つとしていたつもりらしいことで、
それは単なるウォッチマンの読み過ぎwだと思いました。
Commented by k_penguin at 2010-12-16 20:59
前にコメ欄で、 
パーセントマンは、ちくわマンの変形で、
ちくわマンは「父親として自分はこうありたいと思う姿」だけど、
編集長はカメラマンの父親ではないので
それは、「何か父親らしいことをする」という意味ではない。
結局どうしたいのかはわからない。

と、書いたけど、
アウェイ部のこと公式HPで読んだとき、パーセントマンの編集長が頭に閃いた。
「同じ道を進む若人」を助ける。と解釈できるなって。
「息子と父親」と「同じ道を進む若人と先人」って関係が似てるし。
Commented by ヘビ at 2010-12-16 21:13 x
こんばんは。
質問しておきながら、ご無沙汰してしまいました。すみません。
penguinさん、まさきさん、KOさん、ありがとうございました。
カメラのシャッターは右というところ、左右反転徹底させようという気はなかった感じが伺えますね。

舞台の上手下手に、そんな意味があるなんて知りませんでした。しかも富山さんが後半下手に移動。知らなかったもので全然気づきませんでした。面白かったです。
お芝居を見慣れている方は、向かって左右の位置関係で、きっと半ば無意識に感覚的に重み付けを感じるのでしょうね。今後お芝居を見る目が変わりそうです。

確かに、パイオニア号は上手ですごい存在感でした。
penguinさんのおっしゃる最終兵器「ラーメンズ解散」はパイオニア号なのかなーと思いました。これが小林さんの心の上手奥にどーんといるのかしら。
Commented by k_penguin at 2010-12-16 21:55
ヘビさん
お役に立てたようで、よかったです。

小林さんは凝り性ですから、
左右反転もできる範囲内でめいっぱいやったつもりだとは思います。
でもワタシ的にはどーしても、
 そこに手間かける暇あったら、もっと話ちゃんと作れよ。
と、思ってしまいます。

>最終兵器「ラーメンズ解散」
ワタシの解釈では、大砲がそれです。
パイオニア号は開拓局とイコールで、「ジョンと私」のジョン的なやつで、
んで、
小林さんの心の上手奥にどーん

としてるんじゃないか
、とか漠然と思ってます。
Commented by きなぎ at 2011-02-01 11:12 x
初コメントです。
penguinさんのロールシャッハの解釈を読んで、今まで自分の中でぼや〜っとしていたものが、ああこういう事だったんだ。とすごくすっきりとした気がします。
私はまだKKPも本公演もポツネンも全てに目を通していないので、あまりこうして書くには知識が至っていないと思いますが…。
串田さんに富山さんが言う、「自分を好きになれ」みたいな台詞を聞いた時に出てきたのは小林さんの卑屈な相方一人でした。
それからはもう、全部彼宛のメッセージにしか思えなくなってきて、これを片桐さんが見たのだと思うと複雑な気持ちになりました…。伝わらなかったんだろうな…と(笑)
それと、私も開拓局に撃てば良いのに…と思っていました。
NYで彼が言っていた"孤独"からできた作品としては、あまりにもなんと言うか…期待はずれでした。
内容が無いコメントで申し訳ないです。
これからも楽しみにさせていただきます!
Commented by k_penguin at 2011-02-01 21:11
きなぎさん、コメントありがとうございます。

>開拓局に撃てば良いのに…

開拓局が諸悪の根源なんですよね。なのに、4人とも開拓局批判はしない。
正義とは何か?ってわいわい騒いでるくせにね。
それは多分パイオニア号がどーんと睨みきかせているせいだと思いますが、
とにかくあの議論に正義を論じる意味合いはないと思います。


>全部彼宛のメッセージにしか思えなくなってきて、

多分、小林さんとしては、自分宛のメッセージを意図したと思います。
壁の向こうとはコミュニケーションとれない設定だし、パーセントマンは完全に自分向けだし。
でも、片桐さんへ伝えたいという気持ちを完全に切り捨てられていなくて、
壁は実は鏡で、向こう側でもこちらと同じことやっている(に違いない)という見解が出てくる。
そういう鬱屈したものを感じます。

>NYで彼が言っていた"孤独"からできた作品としては

確かにロールシャッハを書くなら
正直別にNYまで行かなくても、押し入れに閉じこもるので十分じゃないかって気がしてます。


きなぎさん、これからも当ブログをよろしく。
by k_penguin | 2010-10-31 21:16 | エンタ系 | Trackback | Comments(72)

法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。


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