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シティボーイズのFilm noir ~トーク祭り~

毎年GW頃にライブをやるシティボーイズだが、今年は諸事情で10月に延期になったとかで、5月に何もないというのも寂しいから、ということでこのイベントとなったらしい。
シティボーイズが絡んだ短編映画を見ては、合間になんかしゃべる、という感じで進行するんだそうで、
それって面白いのかなー、やっつけで片付けるつもりじゃないかなー、と不安に思ったものの、今年も5月はあのおじさん達を見るつもりでいたので、やっぱりチケットを取ってしまったのだった。

会場のゆうぽうとホールはなんかファンの集いみたいなゆるい雰囲気だった。
始まるという放送があってBGMが変わってから3分近く照明が落ちなくて、やっと落ちたかと思えば斉木しげるの肺活量自慢が始まって、
 …あー、いつもの感じでやるんだなー…
と思った。

以下、作品を上映順に。

「俺の切腹」監督:沖田修一
切腹を命じられた侍が自分の辞世の句に悩む話。
周りはみんな勝手なアドバイス。結局できた句は・・・。
監督は『南極料理人』の監督。主演夙川アトム。

監督が会場にいないとのことで、みんな言いたい放題のことをいう。
でも、侍の女房の朝ご飯の作り方がなっていないのは俺も気になっていた(御飯を炊いている最中に釜の蓋を2度も開けるな!)。

「遠き少年の日々」監督:福田雄一
シティボーイズが好きな監督が作ったシティボーイズのための作品。
哀愁漂うサラリーマン風の男(もちろんきたろう)は、多摩川の河原で「水切り教室」を開いている。生徒は元外資系だがリーマンショックで暇になった初老の男(もちろん大竹まこと)ただ1人。
そんな水切り教室を追うドキュメント番組という体。
いろいろな困難を乗り越え、続けられる水切り教室だが、そこに破天荒な水切りの「道場破り」が現れる!(もちろん斉木しげるだ!)
監督はTVドラマ『プロゴルファー花』の脚本、演出の人。

シティボーイズのコントを映像化したみたいな作品。
大竹まことが「舞台の笑いは映像で成立するのかしないのか?」といったことでしばらく悩む。
きたろうが「そういうことはお客さんの方が知ってるよ。・・・どっちだっていいっていうか。」


「ドキュメント中村有志」監督:きたろう
おまけの作品だそうで、きたろうが作ったきたろうが生で声をあてる、中村有志の生態にせまる意図がよく分からない作品。
撮影もきたろうなので、アップがやたら多く、周囲の状況がよく分からない映像が多かった。

中村有志は家庭の撮影を拒否したため、その驚くべき真実については、ドキュメントよりもその後のトークでいろいろセキララに明かされる!


「ダーク オン ダーク」監督:大竹まこと
Pカップの乳デカ女(風子。数年前に深夜バラエティで有吉弘行と大島美幸相手に堂々と振る舞っていたのを覚えている)やデブのオカマをつれて商売をやっている男(大竹まこと)の日常を描くストーリーらしいストーリーのない作品。

俺はこの作品が一番気に入った。
観客一般には「俺の切腹」が一番うけていたようだったが。
大竹まことが言うには、ダメな奴にもいろいろあって、その中でもこの類の「ダメ」
が描きたかったそうで、それをうけてきたろうが
「死んじゃったたこ八郎さんがゴールデン街でよく飲んだくれていて、そんなたこさんに酔ったサラリーマンが、『俺も飲んでばっかりいるんだよ』っていったら、ものすごい怖い眼して、『おまえとは違うんだ』っていったよ。」
という話をした。


全体的に観客が優しい雰囲気でウケが良かったせいか、最初予想していたよりも作品は面白いと思った。
大竹まことの作品は、上映後、きたろうが作品の分からないところを遠慮無く質問していたので理解が助かったし。
シティボーイズ好きなら楽しめる内容だった。
特に好きじゃない人が見たら・・・うーん、どーなのかなー・・・?

〆は斉木しげるの「ふわダンス」と中村有志のちんこパフォーマンスだよ。


シティボーイズのFilm noir [DVD]
by k_penguin | 2010-05-16 00:07 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(0)

法律事務所勤務。現代アート、NHK教育幼児番組、お笑いが好きな50代。


by k_penguin