『イノセンス』

この手の「じゃぱにめーしょん」には映像の美しさだけを期待していれば良くて、話には全く期待してはいけないとあらかじめ心得ておいてから見たら、思ったほど悪くはなかった。
思ったほどには。

なんつーか、きれいな映像でごまかしながら勝手なこと言いたい放題って感じ。
最近の人のやり方って、これだからな。いや、押井守は決して「最近」じゃないから「最近派」の草分けってことか。
見る側の興味を引きつける技術と、テーマの語りを分離させちゃってるんだよな。テーマを判らせようとする努力を放棄しちゃってるあたり、何か「客なめてるだろ」って感じがして嫌いなんだよね。
こーゆーやり方してもいいと思うのは「デジキャラット」くらいだな。
ものすごいバカやりまくって、客が引きそうになると、慌てたように萌えポーズでごまかすっていういーかげんさね。ギャグマンガなら客なめてても良いからねえ。

あー、『イノセンス』だったね。
設定のめんどくささはまあ、『攻殻機動隊Z』だと知っていたからいい。(『攻殻』は原作が読者に不親切なので嫌いだったが、アニメを見てまだ原作の方がましだと思った覚えあり)
登場人物がすぐに小難しいこというのがめんどくせー。しかも引用文ばっかり。もっと判るように言え。
あと、音が聞き取りにくい。まあこれは巻き戻して確認しながら進んだけど。

最後、バトーが魂を入れられた人形の立場で怒ったのはいただけない。客は人間なんだから、たくさんの人が殺されたってことをまず怒らなくちゃいけない。
監督は人形側に肩入れしていて、だから人間の客にはわかんなくていいやとか思っているって感じがする。
魂が入った人形とか、義体化した人間とか、ゴーストとかそんなめんどくさい概念使う程の話じゃないんだよね。てゆーかさ、魂が入った人形も義体化した人間も同じだっていう簡単な事実を認めたくないがために話が難しくなっちゃうんだと思うんだが。

普通の人に判るように話せ。それでもわからない奴には、判ってはいけない理由があるんだから、そっとしておけ。
そして表現者なら自分自身に誠実であれ。
やれやれだぜ。
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by k_penguin | 2005-03-20 02:36 | エンタ系 | Trackback | Comments(0)

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