KERA・MAP #005『あれから』

今年の〆は見るかどうか迷っていたKERA・MAP。
迷っていたのは、脚本がなかなか書き上がっていなかったから内容が良くわかんなかったし、ケラは長くて、せーしんてきにもしんどかったりするから。
そして観ることにしたのは、券がオークションで定価割れしていたから。

2組の夫婦の話が中心なのだが、ややぶっ飛んでいるニチカ(余貴美子)ググ(渡辺いっけい)夫婦の話はとても良かった。
ビビ(赤堀雅秋)の病院での、ググを自分の病室に招かざるをえなくなるくだりは、新喜劇並みのベタさがあるが、逆にそこが泣ける。

しかし、割とありがちな感じのミラ(高橋ひとみ)ミクリ(高橋克実)夫婦の方はなんかありがちのままで特に余韻とかもなくて、がっかり。
『犬は鎖につなぐべからず』の、夫婦の間のビミョーで柔らかい空気感が良かったので、今回もそういうのを期待していたのだが。

ビビ、パゴ(山西惇)、ユウ(萩原聖人)、ピザ(金井勇太)など、周辺のキャラが良いキャラで楽しめた。




脚本が突貫工事だったのか、ちょいちょい「工事中近寄るな」のテープが貼られている感がある。
サキ先生(萩原聖人)の交通事故の遠因となった、ニチカとミラの連絡の行き違いの原因がわからない。
ケーキ屋ミクリはなぜトトのバースデーケーキにあれほどまでにこだわったのかも不明。
予約しておいて取りに来ない客なぞ珍しくはなかろうに。
サキの死も、ミクリのケーキも、この話で重要な役割を果たすので、きっちりつめて欲しかった。

ケラの作品って、結局何も変わらないっていうのが多くて、この話も根本的に問題が解決していない。
クライマックスでは、みんなが互いに隠していたことや伝えられなかったことを全部ぶちまけるだけだ。
ぶちまけられた方は、「えええええっ!」orz になるだけで受け止めきることができない(パゴはクロスカウンターだが)。
で、何も変わらないんだけど、何かこれで良いんだって気分になれるとこがケラの作品の良いところ。
サキ先生じゃないけど、そっくりのユウがサキ先生の真似で励ますだけで、
ニチカもミラも「そーよねー。」と納得。
そーゆーの好き。

なんだけど、今回は、ニチカ夫婦については「ま、いーか」って気分になれたけど、ミラ夫婦については「それガス抜きしただけじゃね?」って感じ。
まー、それがリアルな夫婦なんだろうけどなあ。

*おまけ
これを観た帰りの電車で見た風景。

学生服の女の子が、ケータイを眺め、それから隣の男の子(彼氏ではない)に言った。
「ミキ、ふられたみたいよ。」
彼女が差し出したケータイの文面を読んで男の子
「うわー、ひでー言い方するなー。おれ、そんなこと言われたら死んじゃうぜ。うわーひでー、ひでーなー。」
女の子「さてさてこれからどうなるかねえ。」
男の子「ひでーなー、ひでーよー・・・。」

ありがちだけど、でも誰かにとっては人生の一大事。
なんだか、劇の続きを見ているような気分になった。
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by k_penguin | 2008-12-25 01:40 | エンタ系2(ライブレビュー) | Trackback | Comments(4)

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Commented by fumi at 2008-12-25 02:09 x
今週末観ます。
楽しみです。
Commented by k_penguin at 2008-12-25 21:55
泣けるだけでなく、エロいシーンもあるので、
冷や汗をかきます。
ハンカチを忘れずに。
Commented by fumi at 2008-12-31 23:41 x
ビビに号泣でした。
エロでしたね。高橋克実さんの手つきが…
Commented by k_penguin at 2009-01-04 15:21
ビビは理屈抜きに泣けましたねー。

>エロ
 設定が暗室なのに、舞台の照明も落とさないでやるので
観る方も恥ずかしかったです。
俳優さん(女優さん含む)て大変な仕事だなー。

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